翼のない竜-土竜の話-

12時のトキノカネ

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「他をあたってくれ」

あれからさらに30分、熱弁をふるってテグリスに交渉したユナンだがぐったりしたテグリスが頷く事はなかった。ユナンの取引をテグリスは断った。
そして頑なにユナンと目をあわせるのを避けるテグリスはダガーを見た。

「ダガー悪いけどこれ、どっかに捨ててきてくれる。せっかくの朝が遅くなったけどその後に朝食を取ってギルドに行こう。俺たちまだクエスト一つしかこなしてないだろう」

「…、わかった」

「ちょっ、俺は諦めないよっ」

「ごみの口を塞ぐのを忘れていた。ダガー頼めるか?俺だと殺しそうだ」

無言でユナンの口を布で塞いだダガーが肩にユナンを背負って、そのまま歩き、窓から捨てた。全力投球で投げられたそれは遠くへお星様のように飛んで行った。

それを見て無言でダガーを見つめるテグリス。

「大丈夫だ、あれは魔法がそこそこ使える気配があった。着地で身を守るくらいはできるだろう」

「ダガー君、過激w」

ちょっとダガーの恐ろしさを見たテグリスだったが、ユナンはどうでも良かったので予定通り朝食を取るために部屋を出て一階の食堂へ向かうことにした。

「やっぱり人間の世界は恐ろしいな…。」

ちょっと落ち込むテグリスにぽんぽんとダガーがやさしく肩を叩いた。

「あんな変態は珍しい。人間もいやなものも多いがあれを基準にするな」

「うん」

二人の友情のようなものが生まれた瞬間だった。心が近づき、ぐっとPTメンバーに近づいた気分だった。

その後、二人が取った食事はテグリスがいつものサラダに
ダガーが普通の目玉焼きとトーストの朝食だった。



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