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第53章 ダ・ヴィンチの遥かなる想い
池川先生に宛てて書いた手紙 ⑤
しおりを挟む※ 手紙の続き
私は、ラファエロなどの『モナ・リザの模写』を見てみたいと思います。「柱があるモナ・リザ」と「洗礼者 聖ヨハネ」の絵は、風景の部分で自然な繋がりを見せてくれるかもしれません。
そうなれば、モナ・リザには、元々は柱があったという答えが必然的に導き出せるでしょう。
ヨハネは、イエス・キリストのほうを指差しています。「柱を取り除いても、イエス・キリストが見ているよ!」と、案に絵が指し示しているようです。
やはり、私には、『洗礼者聖ヨハネ(バッカスのアトリビュートを持つ)』の背景は、『モナ・リザ』の背景と一体化されている絵であるような気がしてなりません。
続きまして、私の今までのメールや手紙で、間違った記述があった事をお詫び申し上げます。先ず、『白貂を抱く貴婦人』の絵の件です。あの絵を、フランシス1世の愛人としていた私の解釈は誤りでした。正しくは、ルドヴィゴ・スフォルツァの愛人、チェチリア・ガッレラーニがモデルでした。
『白貂を抱く貴婦人』は、破損が激しく、保存状態も悪く、更に、後世の修復家による乱雑な加筆により、ダ・ヴィンチの描いた原画の良さを台無しにされた作品だそうです。
私は、2001年の夏に、京都の美術館で、この作品を観ました。
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