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トイレの中で ④
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「栄田。蛍川」
学校内だと違和感がない声。ふたりで顔を向けると担任の明王子先生が手を振っている。この暑いのにばっちりネクタイを締めて隙が無い。
「明王子先生」
「プリンスどうしたの? 弁当忘れたからカツアゲしにきたんですかぁ~? ざんぬぇ~ん。もう食べ終わっちゃいましたぁ~えぐっ」
どすっと脳天にチョップ落とされた。
「お前ら、昨日蔵澤(柔道部)たちと喧嘩しただろ」
ぎくっと肩が跳ねる。
「話がある。職員室に来い」
来い、と言いながら引きずられて連行された。文句を言う暇も無かった。
応接室。
膝の上で拳を握っている蛍川の横でふん反りがえっている俺。いい黒革のソファーだ。俺の部屋に欲しい。
明王子は俺の頭をスパンと叩くと対面に腰を下ろす。
「目撃者などはいないが、喧嘩したのはお前らだろう?」
「意義あり!」とばかりに立ち上がる。
「証拠もないのにいきなり決めつけるんですか? 訴えてやる!」
「その怪我はどうした?」
「……」
しょぼんと座り直す。横から「栄田君はいつも人生楽しそうだね」と呆れまくった声が聞こえた。
蛍川は素直に頷く。
「あの。喧嘩したのは俺だけです」
「栄田を庇ってるのか?」
「いえ。栄田君は馬鹿なので階段から落ちただけです」
「おおん?」
明王子は眉間に触れる。あ、そのよくやるクセ、眼鏡の位置を調整する仕草だったんですね。眼鏡も似合ってましたよ?
氷刃のような視線が俺に刺さる。
「事実か?」
「プリンスさー。学校でも眼鏡してた方が良いよ。目つき怖いの少しは和らぐぜ?」
ばちこんとウインクする。
「次、関係ない話をしたら裂く」
「この先生こえぇよ……」
蛍川にしがみつく。
「昨日。蔵澤たちがトイレで倒れているのを、警備の人が見つけてな。話を聞いた。……話をできる状態じゃなかったが殴って聞き出した」
「「……」」
お巡りさん。この人です。
「蛍川。どうして喧嘩したんだ?」
「その……あの……」
囲まれてうざかったらしばき倒しましたなんて、優等生は言いづらいよな。うんうん。分かるぞ。
「栄田。お前のその怪我はどうしたんだ?」
「ん? これは姉上が手当てしてくれました」
「……」
なによ? ふたりして宇宙人を見る目をして。
明王子の手が俺の頭をがしっと掴む。ぎりぎりと締めあげられる。
「あでででででっ! ホワイ! ホワイ?」
「どうして、お前は、そう、ズレた回答をするんだ。おちょくっているのか?」
「その台詞、ママ上にもよく言われます! ぎゃああああ!」
ぽいと捨てて、蛍川に向き直る。
「いきなり停学にしたりしない。どうしてそうなったのか話してくれ」
蛍川には口調が優しいのはどうしてですかね~? 起き上がって隣に座る。
「えっと……。その、学生証を取られて、か、返してほしかったら校舎裏に、来いって、言われて」
「それで?」
「……け、喧嘩になりました」
「ふむ。随分手ひどくやられたんだな」
「……」
半分はこいつのじいちゃんがやりました。
「相手は五人だったのに、蛍川お前。喧嘩慣れしているのか?」
「違いますよ。こいつは忍びの家系なだけです」
「お前は黙っていろ。猿が暴れていることにどうこう言うつもりはない。お前がいくら強くても、力をひけらかせば「そういう厄介な連中」に目をつけられるし、他校まで話が行くかもしれん」
「ほたるんは力をひけらかしたいわけじゃ……おあああああっ」
卍固めはやめてっ!
「いいか。蛍川。こいつはどうでもいいが、なるべく喧嘩は買うな。逃げろ。戦うのはどうしても逃げられないときのみにしろ。下手に勝ってしまうと目をつけられるんだ。どうしても。調子に乗った猿がどんどんお前に牙を向くことになる。……先生の言いたいことがわかるか?」
泡を吹いた俺を床に捨てて、真っすぐに生徒の目を見る。
「……えっと。はい」
がたがたになった身体でソファーによじ登る。
「じゃあ、今回のは? ほたるんが黙ってやられていれば良かったんですか?」
「逃・げ・ろっつってんだろ低能。生徒手帳の件も、先生にまず相談しろ猿が。自分たちで解決しようとするな。大人になれば嫌でも自分でやらないといけなくなるんだ。ガキのうちくらい、頼れ、人に」
「……はい。ありがとうございます。先生」
「なぁーんだ。プリンスもほたるんが心配だったんじゃん。素直に「ばかやろう‼ 心配したぞ(熱烈ハグ)」ってすればいいのに。あ、いまの声真似似てたんじゃね?」
「栄田。お前は反省文十枚書け」
俺が何をしたんですか⁉
「俺だけ宿題増やされたんだけど。なんで?」
「黙って座ってればいいのに……」
帰り道。蛍川は頭痛そうに額を押さえている。怪我でも痛むんですか?
今日はばっちり鞄持って帰っているぞ。
「俺が何の罪を犯したというんだ?」
「う罪じゃない?」
流石に今日は蔵澤たちの姿を見なかったな。俺を虐めた感想を聞きたかったのに。お前のせいで男に目覚めちゃったじゃねぇか、責任取れ! って言って俺に襲い掛かってくる展開とかサイコーなんですけど。
自分の部屋の次くらいに見たいつもの電車に乗り込む。二駅だが迷わず座った。電車内には同じ制服の生徒がちらほら。
「はあ」
「疲れてるの?」
欠伸しながら肩を揉む。
「俺が人生で一番疲れるのは説教されている時でーす」
蛍川は俺の前でつり革に掴まる。
「そうなの? 説教されたいのかって態度だったよ」
「は? 誰が?」
「うわ……」
「やめろ。素の「うわ」をやめろ」
電車が発進する。蛍川がいるので爆睡した。こいつのことだし、着いたら起こしてくれるだろ。
「宿題の計画とか、いつも立ててるの? ……あれ?」
返事がない。見れば栄田は眠っていた。
(寝てるの? 一人喋っちゃったじゃんか)
むっと頬を膨らませる。
揺れる車内。外の景色ではなく外見に気を遣っている栄田の髪を見下ろす。
――俺は一度好きになったやつは
――ズッ友だよ。ズッ友
嫌な予感がして後を追ったのは本当だ。職員室にいたと聞いていたからその辺を探していて助けるのが遅れた。いや、助けなんて求めていなかったけど。
(栄田君の「好き」って愛してる、じゃない気がする)
気に入ってるやつ、とか、いい友達、とかそんな括りだろう。
べ、別に俺も恋愛感情とかじゃないし。話しかけてくれて嬉しいとか、いつも能天気なところが見てて癒されるとかそんなんだし! ゲイじゃないもんっ。こんな危機感の薄い変態プレイ特殊性癖男子好きじゃない!
(……誰に言い訳してるの?)
ガタンゴトン。ガタンゴトン。
なんか疲れた蛍川はつり革に掴まったまま項垂れる。
その時だった。
「ど、どうしたの? 体調悪いの?」
さわさわと、知らない声と手が腹を撫でてくる。
「⁉」
ばっと顔を上げると隣にいたおじさんが顔を覗き込んでいた。脂ぎった小太りな方だ。
可愛い蛍川の顔を見てはあはあと息を荒くする。
「おめめ、大きいね……。ハアハア。良かったらおじさんの家で、休んで行かない? ……ハアハア」
「……」
ヘソの上を撫でられる。鳥肌が立った。これを楽しいという栄田の趣味がますます理解できない。
「ハアハア。あの、お、お名前、教えてほしいなぁ」
気弱そうで無抵抗な子を選んだのだろう。腹を撫で回しながら小柄な身体を抱きしめようとする。――が、
「気持ち悪いよ」
「ヒッ」
ふわふわした髪の隙間から覗く鋭利な眼光。真っ青になったおじさんはセクハラしていた体勢を維持したまま別車両に消えて行った。
(ったく……)
不機嫌な顔で触られた個所を払う。クリーニングに出さなきゃ。
(他人に触られるなんて、気持ち悪いだけ――)
ぷんすか怒りながらも、栄田に触られても怒らないであろう自分がいることも理解している。
電車の中で、苛立ったように見せかけて押し倒してしまった時は自分でもどうしようかと思った。大嫌いなんて言っちゃっ……
ハッと顔を上げ、ブンブンと首を振る。
い、いや! 好きじゃないもん! 大嫌いで構わないよ何言ってるの自分。一緒にいると楽しいってだけだもん趣味は理解できないけど。やめてよ。
(ああ~。混乱する)
とうとうしゃがみ込んでしまう蛍川。気づいた同じ制服の人が声をかけてくるが返事できなかった。
学校内だと違和感がない声。ふたりで顔を向けると担任の明王子先生が手を振っている。この暑いのにばっちりネクタイを締めて隙が無い。
「明王子先生」
「プリンスどうしたの? 弁当忘れたからカツアゲしにきたんですかぁ~? ざんぬぇ~ん。もう食べ終わっちゃいましたぁ~えぐっ」
どすっと脳天にチョップ落とされた。
「お前ら、昨日蔵澤(柔道部)たちと喧嘩しただろ」
ぎくっと肩が跳ねる。
「話がある。職員室に来い」
来い、と言いながら引きずられて連行された。文句を言う暇も無かった。
応接室。
膝の上で拳を握っている蛍川の横でふん反りがえっている俺。いい黒革のソファーだ。俺の部屋に欲しい。
明王子は俺の頭をスパンと叩くと対面に腰を下ろす。
「目撃者などはいないが、喧嘩したのはお前らだろう?」
「意義あり!」とばかりに立ち上がる。
「証拠もないのにいきなり決めつけるんですか? 訴えてやる!」
「その怪我はどうした?」
「……」
しょぼんと座り直す。横から「栄田君はいつも人生楽しそうだね」と呆れまくった声が聞こえた。
蛍川は素直に頷く。
「あの。喧嘩したのは俺だけです」
「栄田を庇ってるのか?」
「いえ。栄田君は馬鹿なので階段から落ちただけです」
「おおん?」
明王子は眉間に触れる。あ、そのよくやるクセ、眼鏡の位置を調整する仕草だったんですね。眼鏡も似合ってましたよ?
氷刃のような視線が俺に刺さる。
「事実か?」
「プリンスさー。学校でも眼鏡してた方が良いよ。目つき怖いの少しは和らぐぜ?」
ばちこんとウインクする。
「次、関係ない話をしたら裂く」
「この先生こえぇよ……」
蛍川にしがみつく。
「昨日。蔵澤たちがトイレで倒れているのを、警備の人が見つけてな。話を聞いた。……話をできる状態じゃなかったが殴って聞き出した」
「「……」」
お巡りさん。この人です。
「蛍川。どうして喧嘩したんだ?」
「その……あの……」
囲まれてうざかったらしばき倒しましたなんて、優等生は言いづらいよな。うんうん。分かるぞ。
「栄田。お前のその怪我はどうしたんだ?」
「ん? これは姉上が手当てしてくれました」
「……」
なによ? ふたりして宇宙人を見る目をして。
明王子の手が俺の頭をがしっと掴む。ぎりぎりと締めあげられる。
「あでででででっ! ホワイ! ホワイ?」
「どうして、お前は、そう、ズレた回答をするんだ。おちょくっているのか?」
「その台詞、ママ上にもよく言われます! ぎゃああああ!」
ぽいと捨てて、蛍川に向き直る。
「いきなり停学にしたりしない。どうしてそうなったのか話してくれ」
蛍川には口調が優しいのはどうしてですかね~? 起き上がって隣に座る。
「えっと……。その、学生証を取られて、か、返してほしかったら校舎裏に、来いって、言われて」
「それで?」
「……け、喧嘩になりました」
「ふむ。随分手ひどくやられたんだな」
「……」
半分はこいつのじいちゃんがやりました。
「相手は五人だったのに、蛍川お前。喧嘩慣れしているのか?」
「違いますよ。こいつは忍びの家系なだけです」
「お前は黙っていろ。猿が暴れていることにどうこう言うつもりはない。お前がいくら強くても、力をひけらかせば「そういう厄介な連中」に目をつけられるし、他校まで話が行くかもしれん」
「ほたるんは力をひけらかしたいわけじゃ……おあああああっ」
卍固めはやめてっ!
「いいか。蛍川。こいつはどうでもいいが、なるべく喧嘩は買うな。逃げろ。戦うのはどうしても逃げられないときのみにしろ。下手に勝ってしまうと目をつけられるんだ。どうしても。調子に乗った猿がどんどんお前に牙を向くことになる。……先生の言いたいことがわかるか?」
泡を吹いた俺を床に捨てて、真っすぐに生徒の目を見る。
「……えっと。はい」
がたがたになった身体でソファーによじ登る。
「じゃあ、今回のは? ほたるんが黙ってやられていれば良かったんですか?」
「逃・げ・ろっつってんだろ低能。生徒手帳の件も、先生にまず相談しろ猿が。自分たちで解決しようとするな。大人になれば嫌でも自分でやらないといけなくなるんだ。ガキのうちくらい、頼れ、人に」
「……はい。ありがとうございます。先生」
「なぁーんだ。プリンスもほたるんが心配だったんじゃん。素直に「ばかやろう‼ 心配したぞ(熱烈ハグ)」ってすればいいのに。あ、いまの声真似似てたんじゃね?」
「栄田。お前は反省文十枚書け」
俺が何をしたんですか⁉
「俺だけ宿題増やされたんだけど。なんで?」
「黙って座ってればいいのに……」
帰り道。蛍川は頭痛そうに額を押さえている。怪我でも痛むんですか?
今日はばっちり鞄持って帰っているぞ。
「俺が何の罪を犯したというんだ?」
「う罪じゃない?」
流石に今日は蔵澤たちの姿を見なかったな。俺を虐めた感想を聞きたかったのに。お前のせいで男に目覚めちゃったじゃねぇか、責任取れ! って言って俺に襲い掛かってくる展開とかサイコーなんですけど。
自分の部屋の次くらいに見たいつもの電車に乗り込む。二駅だが迷わず座った。電車内には同じ制服の生徒がちらほら。
「はあ」
「疲れてるの?」
欠伸しながら肩を揉む。
「俺が人生で一番疲れるのは説教されている時でーす」
蛍川は俺の前でつり革に掴まる。
「そうなの? 説教されたいのかって態度だったよ」
「は? 誰が?」
「うわ……」
「やめろ。素の「うわ」をやめろ」
電車が発進する。蛍川がいるので爆睡した。こいつのことだし、着いたら起こしてくれるだろ。
「宿題の計画とか、いつも立ててるの? ……あれ?」
返事がない。見れば栄田は眠っていた。
(寝てるの? 一人喋っちゃったじゃんか)
むっと頬を膨らませる。
揺れる車内。外の景色ではなく外見に気を遣っている栄田の髪を見下ろす。
――俺は一度好きになったやつは
――ズッ友だよ。ズッ友
嫌な予感がして後を追ったのは本当だ。職員室にいたと聞いていたからその辺を探していて助けるのが遅れた。いや、助けなんて求めていなかったけど。
(栄田君の「好き」って愛してる、じゃない気がする)
気に入ってるやつ、とか、いい友達、とかそんな括りだろう。
べ、別に俺も恋愛感情とかじゃないし。話しかけてくれて嬉しいとか、いつも能天気なところが見てて癒されるとかそんなんだし! ゲイじゃないもんっ。こんな危機感の薄い変態プレイ特殊性癖男子好きじゃない!
(……誰に言い訳してるの?)
ガタンゴトン。ガタンゴトン。
なんか疲れた蛍川はつり革に掴まったまま項垂れる。
その時だった。
「ど、どうしたの? 体調悪いの?」
さわさわと、知らない声と手が腹を撫でてくる。
「⁉」
ばっと顔を上げると隣にいたおじさんが顔を覗き込んでいた。脂ぎった小太りな方だ。
可愛い蛍川の顔を見てはあはあと息を荒くする。
「おめめ、大きいね……。ハアハア。良かったらおじさんの家で、休んで行かない? ……ハアハア」
「……」
ヘソの上を撫でられる。鳥肌が立った。これを楽しいという栄田の趣味がますます理解できない。
「ハアハア。あの、お、お名前、教えてほしいなぁ」
気弱そうで無抵抗な子を選んだのだろう。腹を撫で回しながら小柄な身体を抱きしめようとする。――が、
「気持ち悪いよ」
「ヒッ」
ふわふわした髪の隙間から覗く鋭利な眼光。真っ青になったおじさんはセクハラしていた体勢を維持したまま別車両に消えて行った。
(ったく……)
不機嫌な顔で触られた個所を払う。クリーニングに出さなきゃ。
(他人に触られるなんて、気持ち悪いだけ――)
ぷんすか怒りながらも、栄田に触られても怒らないであろう自分がいることも理解している。
電車の中で、苛立ったように見せかけて押し倒してしまった時は自分でもどうしようかと思った。大嫌いなんて言っちゃっ……
ハッと顔を上げ、ブンブンと首を振る。
い、いや! 好きじゃないもん! 大嫌いで構わないよ何言ってるの自分。一緒にいると楽しいってだけだもん趣味は理解できないけど。やめてよ。
(ああ~。混乱する)
とうとうしゃがみ込んでしまう蛍川。気づいた同じ制服の人が声をかけてくるが返事できなかった。
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