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裏女王様の性事情・2
しおりを挟むそれから身体を綺麗にしてもらい、俺は隣で煙草を吸っているナオに視線を向けた。
こういうリードの仕方だと、ナオは男も女も平気なタイプかもしれない。
俺は、自分が女を愛せない体質だとわかったのは中学一年のころだった。
小学校卒業をきっかけに告白されて付き合うことになった、初めての彼女との初体験の時だ。
相手は同い年で、割と可愛い容姿のアイドル的存在の女の子。
中学生にしては色っぽい身体つきをしていたが、俺は彼女の裸を見てもたいして興奮もしなかった。
だけど、俺にも男としてのプライドがあるから、それを彼女に悟られないように直接的な刺激でなんとか勃たせ行為におよんだ。
そして、隣で眠る彼女の横からこっそり抜け出し、俺は風呂場で処理をしたのだった。
そんな初体験を済ませた俺は、それから色々と試した結果、自分は抱かれることで興奮するのだとわかってきた。
それ以来、俺は性欲を満たすために、今日みたいに一夜限りの相手を探すようになった。
女相手にはなかなか反応しなかった俺自身も、今では男の深いキスと胸への愛撫で、熱く変化するようになった。
男同士で恋愛なんて馬鹿げてる。
こんなのは気持ち良くさえなれれば誰と寝たって同じだ。
『一度寝た相手とは二度と会わない』
それを条件に、俺は気に入った相手と肌を合わせる。
「何、俺の顔に何かついてる?」
俺の視線に気づいたのか、ナオが聞いてくる。
「別に。ただ、あまりにも上手だから驚いてるだけ」
これはお世辞でも何でもなく、本当のことだった。
正直言って、今まで俺が寝てきた相手の中で、ナオは一番良かったかもしれない。
最初から最後まで、ほとんど翻弄されっぱなしだったなんて、俺には初めての経験だった。
「褒め言葉にとっていいのかな?」
「そうだよ。嬉しいでしょ?」
苦笑気味に聞いてきたナオに、俺は笑顔で答える。
そんな俺に、ナオは一枚の紙を渡してきた。
「……何、これ?」
小さく四つ折りにされた紙を見ながら俺は聞いてみた。
「俺の連絡先。カズさえ良ければ、また連絡して」
「……俺、一度寝た相手とは会わないって知ってるでしょ」
そう言って紙を返そうとした手をナオ自身に押し止められた。
「渡すだけなら自由でしょ? カズの連絡先は聞かないから」
つまり俺から連絡しない限り、ナオが俺と連絡を取る手段はないってことだ。
「わかった。その代わり、期待しないでよ」
そう言って俺が紙を上着にしまうと、ナオは優しく微笑んだ。
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