中学生のボク理論〜明けない夜はない〜

十人 秋夜

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譲れないもの

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 前話では、ボクの好きなものを紹介したので、今回は嫌いなものについて紹介しようと思う。度々ボクはこれが嫌いだ。なんて言ったところもあったかもしれないが、気にせずいってみよう。
 一つ目の嫌いなものは、エビだ。これに関しては大きく意見が分かれるのはわかっているのだが、僕の主張は二つある。あんなに近くに目があったら食べる時に目が合っちゃって気まずくなるというしょうもないことと、もう一つはなんかジャリってするのが怖いという深刻なことだ。匂いは好きなので、かっぱえびせんとかは大丈夫。
 二つ目は持久走だ。ボクはちょっとだけせっかちなところもあるみたいで、さっさと終わらせたいのに、体育の授業ではどう足掻いたって10分、20分と、時間で区切られるタイプの内容で、ボクは体力との勝負というより、走り続けることに対する飽きとの勝負になってしまう。反対に短距離は好きで、その数秒間でどれだけ全力を出し切れるかというチャレンジを勝手にしている。
 三つ目は、お尻が重い人だ。体型の問題ではなくて、多分その人とボクの考え方や性格の問題なんだと思う。お尻が重いという説明のために、頭を捻って例えを考えてみた。「誰かこれをしてください」と言われたとき、ボクには他の仕事があり、Aさんは暇だったとする。その時、ボクが思うAさんのとるべき行動はAさんが名乗り出ることなのだが、Aさんがお尻の重いひとであればAさんは聞こえないふりをするか、ボクの方を黙って見ている。それがすごく嫌いなのだ。だってボクだったらすぐに席を立って、進んでするのにと、腹が立ってしまう。ボクが異常に周りを気にしてしまうのも確かで、それを他の人に求めるのは良くないことも頭では分かっているから、大っぴらに文句を言ったり、嫌な態度をとってしまわないように気をつけている。
 つまり、ボクの言うお尻が重い人とは「自分の立場が分かっていない人」ということになる。周りに敏感なボクにとって、そんな人は対称的な存在で、どうしても苦手なのだ。ボクは自分にとって嫌な人が現れた時、どうしたら良いのか分からなくなってしまう。まだまだ、道の途中ということを痛感させられる。
 年頃だから気になるんだと、自分に思いこませようとしたことがある。実際にそういうこともあるのかもしれないが、幼い時からずっと、気が付いた時にはこんな感じだった気がする。
 ボクの嫌いなものを通して言いたいことがある。よく辛いと言う話を聞いて、みんなそうだよ、みんなおんなじ、みんな大変、と言う人がいるけれど、そんな人だって辛い思いをすれば分かるはずだ。他の人は味わっていない苦労を自分は味わっていると。同じ痛みを感じても、痛みの種類によっては大丈夫だったり、すごく辛かったりもする。人それぞれ好き嫌いがあるように、辛さの得意不得意もあると思う。からい食べものが好きな人は、からいという痛みに強い人なのではないだろうか。言い方を変えると、痛みの好みの違いみたいなものだと思う。だから、と思う。そして、結ばれていく人は、なんとなく表に出る部分の痛みの好みが似てたのだと思う。もちろん似ていれば似ているほど、長続きすると思う。
 ここでボクが言いたいことは、あんまり痛みに耐えない方が良いという事だ。ハッキリ言うと、頑張らないで、頑張り過ぎないで、とい意味になる。人は時間をかければその場所に適応できるようになる。しかし、それは背伸びをしているだけで、身長が伸びた訳ではない。そしてそのうちいつか限界がくる。限界がくれば背伸びどころか、普通に立つことすらできなくなる。だから、ちょっと痛い気がすると思い始めたら、そこから離れた方が良いと思う。得意な痛みが見つかるまで、ウロウロしたら良いと思う。中学生のボクだからそんなこと言えるのかもしれないから、「ほげー」って感じでちくわにして欲しい。
 エビは好きじゃなくても、えびせんは好きだし、何年も経って自分が衰えてきたら長距離にハマるかもしれない。嫌いなエビも、給食で食べるしかなくなれば、ちゃんと口にして、やっぱりエビだ、なんて思う。でもいつかエビの美味しさを知ることができるかもしれない。
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