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17才

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その後、次第に国での内乱が終盤をむかえる。

近衛兵の宿舎では、明日からの遠方への討伐に向け宴会が開かれている。
ガヤガヤと楽しげな声が聞こえてくるが、私はリリア様からの光の波動を感じ、悩んでいる。
「また、リリア様が何か計画を立てていらっしゃる。どうするかな。」
リリア様からの好意の波動は、12才から5年経っても、まだ続いている。
まわりにも、私への好意ら隠す事をしないので、ユルグ殿下からも面倒だから婚約しろと言われてしまった。
だが、私としては、もう少し待って欲しい。リリア様はまだ17才で、新しい出会いがあり恋愛し結婚が出来る年齢だ。私は、もう29才になる。年の差はどうしても縮まらない。
だが、もし他の誰かと結婚をし城を離れたら会えなくなる。そうしたら、
「死んでしまう。しかし、そうなると各方面に迷惑が。」
頭を抱え悩んでいると、コンコン、と軽くノックがなった。
油断をしていた。すぐそばに、リリア様を感じる。
私は、一瞬で席を立ち1秒以内でドアを開ける。
そっと、リリア様が顔をのぞかせる。
「寝る前に、ひと目会いたかったの。ごめんなさい。」
ナイトウェアに軽く上着を着ただけの他の人には見せられない格好だ。
廊下の気配を察知し、誰もいないの確認してから部屋の中へ入っていただく。
「あのね、今度、隣の大陸へ遠征に行くって聞いたから、少しでも一緒にいたくて。」
リリア様の体から、何だか分からないけれど甘い匂いがする。石鹸だろうか。
「はい。長くなりそうです。すみません。海の向こうだと、リリア様の行動が分からなくなるので、危険な事はなさらないようにお願いします。」
完璧な王女ではあるが、少し無鉄砲の所があるので念を押しておく。
リリア様は、軽く頷きほほえむ。
「分かったわ。では、おやすみなさい。」
手に持っていた転移ポータルで帰る直前に、一瞬だけ冷たい手が私の手に触れる。
「私、手が冷たかったの。あたためてくれて、ありがとう。」
あんなに一瞬じゃあたたまらない。でも、満足したようにそのまま部屋へ戻っていった。
「私の気持ちも知らないで。こういう事しないで下さい。」
そう、誰もいない空間にお願いをした。

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