迷いオオカミの愛し方

人間及びドーベルマンと狼の遺伝子が交配され
生まれた、獣人・シリアルナンバーA99は、逃亡の
途中、研究所の警備員に追い詰められ自ら崖下の川へ
身を投じた。

しかし、その川底ではブラックホールのような
漆黒の渦がA99を待ち構えていて ――。

A99が次に目を覚ましたのは現代の東京で、
何故か人間の姿に変化(へんげ)。
そして1人の男と出逢い……。



【核となる登場人物】

 ・ユーリ(悠里)

  主人公。推定年齢・15才~18才。
  属性:アルビノ。
  日本政府がDNA(遺伝子)研究の為、
  秘密裏に直轄管理する施設で生まれ育った。
  仮名・シリアル№A99。
  人間及びドーベルマンと狼の遺伝子が交配され
  生まれた、獣人族。

  元々、繁殖用と性処理に開発された亜種なので、
  雄としての外性器(陰茎・睾丸)も
  陰茎を挿入するための雌の生殖孔(膣)そして、
  子供を孕み育てる子宮も備えている。
 
  雨の日、清貴に拾われ彼との共同(同棲?)生活が
  始まる。


 ・柊 清貴(ひいらぎ きよたか)35才。

  警視庁・五日市警察署・駅前交番詰めの
  お巡りさん。交番所長。階級は警部補。
  その年の国家公務員総合職試験をトップ通過した
  キャリアなので、当人さえその気があれば
  立身出世も夢じゃない。
  肝心の清貴自身は一生”交番勤務”で終わっても
  (定年を迎えても)いいとさえ思っている。   

  自宅マンションのゴミ置き場で眠っていた
  シリアル№A99と出逢い、緊急保護してしまう  
  ような所からも分かる通り
  ”困った人を捨て置けない”無類のお人好し。
  一緒に生活し始めた当初は”ポチ”と呼んでいたが
  その後【悠久の悠に里と書いて悠里】と名付けた。

  実は、ユーリ(シリアル№A99)やロイが
  強制収容されていた特殊遺伝子研究所を政府から
  買収した医療法人”誠和会”名誉会長の妾腹。
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