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フレイディの不思議
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だからハンナにそう言われてもいまいち実感がなかったし、そちらに気持ちを割こうという気にはあまりならなかった。
でもハンナは御付きとして、アマリアの恋事、ひいては結婚についてが気になるに決まっている。
母のように、結婚が決まれば一安心ということなのかもしれない。
「ですが、フレイディ様は年頃でらっしゃるというのに、本当に浮いたお話をお聞きしないのですよね。それがどうしてなのかは気になっているのですけど」
ハンナはアマリアの髪をそっと持ち上げ、髪の艶具合を見ながらそう言った。
不思議そうな口調だったが、アマリアはそれがどうしてなのかということよりも、違うところにおかしくなってしまった。
「まぁ、噂ばかり聞いているの?」
からっとしたところもあるアマリアは、あまり噂話というものに興味がない。
貴族の社交の場でも、女性同士の噂話をあまり楽しいと思えないのだった。
別段、嫌う理由もないけれど。
メイドたちも外の話、今回のように見目麗しい若い貴族の話などをよくしている。
そういうものだとは思っていたけれど、予想以上にハンナが詳しく情報を仕入れているらしいことに、おかしくなってしまったのだ。
「そういうわけではございませんけどね、先日フレイディ様が訪ねていらしたとき、若いメイドたちが湧きたっていましたからそういうお話になっただけですわ」
「そう。おしゃべりねぇ」
どうやら予想通りだったらしい。
アマリアはくすくすと笑ってしまった。
でもハンナは御付きとして、アマリアの恋事、ひいては結婚についてが気になるに決まっている。
母のように、結婚が決まれば一安心ということなのかもしれない。
「ですが、フレイディ様は年頃でらっしゃるというのに、本当に浮いたお話をお聞きしないのですよね。それがどうしてなのかは気になっているのですけど」
ハンナはアマリアの髪をそっと持ち上げ、髪の艶具合を見ながらそう言った。
不思議そうな口調だったが、アマリアはそれがどうしてなのかということよりも、違うところにおかしくなってしまった。
「まぁ、噂ばかり聞いているの?」
からっとしたところもあるアマリアは、あまり噂話というものに興味がない。
貴族の社交の場でも、女性同士の噂話をあまり楽しいと思えないのだった。
別段、嫌う理由もないけれど。
メイドたちも外の話、今回のように見目麗しい若い貴族の話などをよくしている。
そういうものだとは思っていたけれど、予想以上にハンナが詳しく情報を仕入れているらしいことに、おかしくなってしまったのだ。
「そういうわけではございませんけどね、先日フレイディ様が訪ねていらしたとき、若いメイドたちが湧きたっていましたからそういうお話になっただけですわ」
「そう。おしゃべりねぇ」
どうやら予想通りだったらしい。
アマリアはくすくすと笑ってしまった。
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