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肖像画の真実

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 真っ直ぐな言葉だった。

 心から、本当の気持ちで言ってくれているのだ、とアマリアにしっかり伝わってくる。

「だからそれに免じて、許してくれないだろうか」

 ずるい、と思った。

 そんなふうに言われて、「許しません」なんて言えない。

 自分の能力を認めてくれたことも。

 それほどまでに絵を気に入ってくれたことも。

 自分を是非にと望んでくれたことも。

 嬉しいに決まっているからだ。

 それは一人の女性の身で、というよりは、画家になる瞬間を好む身としての気持ちとしてである。

 アマリアは手を握られるままになる。

 ただ、フレイディの笑みでありながらも真剣な目を見つめ返すしかなかった。

 金色の瞳は穏やかで、優しい。

 心からの思いを口に出しているのだと、目を見てもわかるのだ。

 やがてアマリアはため息をついた。

 そっと手を引き、フレイディの手から離れる。

 フレイディは引き留めることなく、離してくれた。

 離れた体温に、自分で引いておきながらちょっと惜しさのようなものを感じたアマリアだったが、今は気にしないことにして、改めて顔を上げた。
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