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もう一度、あなたに恋をする。
君にプロポーズ
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“ザザザァン…”
二人にとって思い出の海にやってきた。
「巧ーー!まだぁ?」
「まだー!!」
あの後無事退院して今は二人とも以前のような生活を送っている。
武田は今回ばかりはお父さんの力ではどうにもできず逮捕された。
美優も以前のように大学に行き、巧の家と自分の家を行き来する生活だ。
「さっきから何やってるんだろう…?」
「まだ来んなよー!」
巧に先を越されて注意された。
「暇だな…」
美優は砂浜に相合傘を書いて巧と美優の名前を書いてニヤニヤと笑う。
「ふふッ…」
「何書いてんの?」
「キャッ!」
「びっくりした~できた?」
「美優手を出して。」
「目をつぶったままこっち来て。俺が手を握って誘導するから。」
巧に言われたとおりに手を差し出し、巧が誘導する方向へ目をつぶりながらついて行く。
「キャッ…びっくりした…」
波打ち際で足に波がかかる。
「はい。ここに座って。目をつぶったままな。」
「え~」
美優は気になって手の隙間からチラリとみようとする。
(気になるな~)
指の隙間からは巧のブルーの瞳しか見えなかった。
「ごめん!」
美優は改めて指の隙間を急いで閉じた。
「しょうがねぇな~美優は。」
「んッ――」
巧は美優にいきなり濃厚なキスをしてきた。
舌と舌が絡み合うのが気持ちがよくて、巧のキスに集中したくて自然と目をつぶった――
巧が美優の唇から離れたのを合図に少しづつ目を開けた。
「ここ、見てて。」
巧が指した場所は砂浜で今は波が来ていて何も見えなかった。
「シロツメ草…?」
波が引くたびに砂浜からシロツメ草が見えてくる。
波がくるたび、波が引くたびにドキドキした――
同じ波はない
私と巧の想いも波のように変化している
きっと前より巧のことが好き――
“Will you marry me?(結婚してください)”
シロツメ草ではそう書かれていた――
「巧…」
「美優…俺のお嫁さんになってほしい。」
巧はシロツメ草を一本砂浜から抜き取り指輪を作り、美優の左手の薬指にはめた。
シロツメ草の花言葉は――
“私のものになって――”
美優も砂浜からシロツメ草を一本抜き指輪を作る。
「巧は…また私に恋してくれる?」
「俺はずっと…昔から美優に恋してる。何度も、何度も――」
巧――
巧は本当に私をお嫁さんにしてくれたんだね
あの時の約束ちゃんと覚えていてくれたんだ
あの時の約束はシロツメ草をみたら実は思い出したんだ
それだけ、私にとって嬉しかったんだと思う
何があっても、どんなことがあっても、私たちなら乗り越えられる
私たちの不器用でちょっと変わった
「愛」と「結婚」の物語『アマリージュ』――
ーーーーーーーー【完】ーーーーーーーーーーーー
※このあと、絶対秘密の結婚の「憧れの結婚式」に続きます。
同じ文章のところもありますが追記などもしています。
エブリスタで続きやおまけ、スピンオフを公開しています。
二人にとって思い出の海にやってきた。
「巧ーー!まだぁ?」
「まだー!!」
あの後無事退院して今は二人とも以前のような生活を送っている。
武田は今回ばかりはお父さんの力ではどうにもできず逮捕された。
美優も以前のように大学に行き、巧の家と自分の家を行き来する生活だ。
「さっきから何やってるんだろう…?」
「まだ来んなよー!」
巧に先を越されて注意された。
「暇だな…」
美優は砂浜に相合傘を書いて巧と美優の名前を書いてニヤニヤと笑う。
「ふふッ…」
「何書いてんの?」
「キャッ!」
「びっくりした~できた?」
「美優手を出して。」
「目をつぶったままこっち来て。俺が手を握って誘導するから。」
巧に言われたとおりに手を差し出し、巧が誘導する方向へ目をつぶりながらついて行く。
「キャッ…びっくりした…」
波打ち際で足に波がかかる。
「はい。ここに座って。目をつぶったままな。」
「え~」
美優は気になって手の隙間からチラリとみようとする。
(気になるな~)
指の隙間からは巧のブルーの瞳しか見えなかった。
「ごめん!」
美優は改めて指の隙間を急いで閉じた。
「しょうがねぇな~美優は。」
「んッ――」
巧は美優にいきなり濃厚なキスをしてきた。
舌と舌が絡み合うのが気持ちがよくて、巧のキスに集中したくて自然と目をつぶった――
巧が美優の唇から離れたのを合図に少しづつ目を開けた。
「ここ、見てて。」
巧が指した場所は砂浜で今は波が来ていて何も見えなかった。
「シロツメ草…?」
波が引くたびに砂浜からシロツメ草が見えてくる。
波がくるたび、波が引くたびにドキドキした――
同じ波はない
私と巧の想いも波のように変化している
きっと前より巧のことが好き――
“Will you marry me?(結婚してください)”
シロツメ草ではそう書かれていた――
「巧…」
「美優…俺のお嫁さんになってほしい。」
巧はシロツメ草を一本砂浜から抜き取り指輪を作り、美優の左手の薬指にはめた。
シロツメ草の花言葉は――
“私のものになって――”
美優も砂浜からシロツメ草を一本抜き指輪を作る。
「巧は…また私に恋してくれる?」
「俺はずっと…昔から美優に恋してる。何度も、何度も――」
巧――
巧は本当に私をお嫁さんにしてくれたんだね
あの時の約束ちゃんと覚えていてくれたんだ
あの時の約束はシロツメ草をみたら実は思い出したんだ
それだけ、私にとって嬉しかったんだと思う
何があっても、どんなことがあっても、私たちなら乗り越えられる
私たちの不器用でちょっと変わった
「愛」と「結婚」の物語『アマリージュ』――
ーーーーーーーー【完】ーーーーーーーーーーーー
※このあと、絶対秘密の結婚の「憧れの結婚式」に続きます。
同じ文章のところもありますが追記などもしています。
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