Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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街の人達

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 爺の話によると門のところにいた人達は次の仕事を探してる最中らしい。

 長い旅をしてきた商人や旅人達が荷物持ちや護衛として連れて来た人達だけどその人達も長旅で疲れる。だけど王都に入るのに見目を良くしていきたい主人達。
 見栄を張りたいのだ。だから王都の前の街で人を雇い直し颯爽と王都に乗り込んで行きたい。
 これが主人達の都合。

 雇われる方も王都行きの依頼はくたびれた様子を見せれば王都の手前の街で解雇になるというのは当たり前と受け止めているらしい。

 王都にまで来れるような商人はお金が無い訳ではないので、この街までの給金と大抵おまけをつけてくれる。気の利いた主人ならばその日の宿代も持ってくれたりもする。
 そしてそのお金で身を整え疲れを癒やして門の所で次の雇い主に目星をつけるそうだ。

 長い間そうやってこの街では人を入れ替えては王都へまたは王都から地方へ行く者達が多く上手く主従の折り合いが付くと街をたって行くらしい。

「ほら、ご覧ください。私達にも何人かチェックがついたようですよ?」

「僕達が?商人には見えないと思うよ?」

「ええ、おそらくは王都に暮らすお爺さんと孫のちょっとした旅…とでも思われてるでしょう。裕福な家の子が安全な地域を社会勉強の為に見て回る。ノエル様はちょうどそんな年頃に見えるでしょう。」

 なる程…じゃあどこかで雇ってくださいって来るのかな?ちょっと興味がある。
 
 そんな話を聞いているうちに門へついた。
僕らは小さい門へ向かう。どうやら貴族用の門らしい。ポニ太から降りてキョロキョロしてしまう。

 石造りの頑丈そうな門だ。熱心な領主としては気になるよね~、とじっくり見てヒビや水が染み出してる所はないか確認する。お仕事で見回りした場合じゃ隠されちゃうかもしれないからね。
 門は要所、大事だよ~。
 
 爺が戻ってきた。もういいんだ?僕達はどんな身分で入ったのかな…宿に着いたら聞いてみよう。

 街の中は賑やかだった。門を入って直ぐに食べ物の屋台が並んでいる。匂いにつられそうだよ~。
肉まん、焼き鳥、果物、揚げ物…色々ある!なんか食べたい!

 爺が動きそうもない僕にジュースを買ってくれて、夕食が入らなくなるからこれだけですよと釘を指された。


 宿屋は街に入って少し行った大きな所だ。
手続きなどを爺に任せていると食堂の方からいい匂いが漂って来る。屋台で食べなくて良かった~。
ポニ太達3頭の世話を宿屋のお世話係の人に任せて部屋に上がった。

 そうそう、忘れないうちに門の所でどんな身分で入ったのかを聞いたよ。驚いた事に正確な身分、つまり王族であり領主として入ったらしい。でも先にアーノルドが到着していたから僕の事を伝えていた為にすんなり手続きが済んだようだ。ありがとう!アーノルド。






















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