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開校式
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『今日の良き日を皆さんと共に向かえることが出来てとても嬉しく思います。これから皆さんはこの学び屋で様々な事を学ぶでしょう。勉強面だけではなく、健康な体を作り人との付き合い方や世間の在り方も学んで下さい。
ここではΩだからといって蔑む者はいません。ですから自分の進みたい道を思う存分探して下さい。
まずは何でも良いので相談に来て下さい、一緒に探していきましょう。』
寄宿舎の向こう側、水辺の横に簡単なグラウンドを作りそこで開校式を行っている。領主としての僕の挨拶が終わり、学校長としての僕の言葉を述べた。
……学校長が僕なんて聞いてなかったよ?えっ?言ったの?いつ?
創立者なんだから当然でしょうって…そうだけどさぁ、そうなんだけどさぁ~。
心の中でアワアワしてもお顔はにこやかという器用な事をやって退けるのは昔とった杵柄。元第一王子の嗜みです。
後ろで僕に日傘をさしてる爺は「ご立派になられて…。」と呟いている。…爺、1人だけだからね?卒業式みたいに感動してるのは……わかってる?
ここに集まっている生徒は200人ちょうど。勿論あの貴族達から保護した子、その後の法廷で僕が言った言葉により保護を頼まれた子、それにこの領地の子……本当はもっと保護したい。
でも、今の所この人数が限界。個人的に援助すると父様や母様が言ってくれたけど今回は断った。
だってこの噂を聞きつけて自力でたどり着いた子や連れて来られた子を見捨てる訳にはいかないから受け入れるだろう。その時、余力が無い状態で受け入れるのは良くないから。
打算的な話になるけど、その時に王族から援助があれば噂を聞いた国民は悪く思わない筈だしね。
改めて集まった子達を見渡すと同じ制服を着ていても差が歴然としている。僕のように大事に匿われていた子はそれなりに学問の知識もあるからだろうしっかりとしているが貧民街から保護した子は何も理解してはいないのだろうポケッとしている。
貧民街から保護した子はただお腹をすかせる事無く、安全な場所で寝起きが出来るというだけで大人しくここにいるのだ。
この子達を同じクラスにするわけにもいかず、別クラスになっている。おそらく前者の子は数年で将来を決めてその道に進むための実習にも出るだろう。しかし後者は未だ赤子と同じだ……ここにいられる年数いっぱいは必要だろう。
そんな思いで眺めているとローランドの挨拶になる。
最初が肝心なので、ローランドの挨拶の前に子供達に王族への対応の仕方を教えるように言ってある。
「王族の方に御来賓を賜ります。全員跪き頭を下げなさい。お言葉を賜り、命令後そのままで顔のみ上げ視線は下に。ご尊顔を正面から拝してはなりません。わからない者は先生方のまねをなさい。」
あ……最高礼を教えた。そうか、僕も王族だから最高礼をとった事がないな……。礼をとっても立礼だものね~。あ、練習もするんだ。
チラチラと子供達が此方を見ている……ああ、僕達の礼が違うというのか。これも理由を教えておいてと頼んだ。
ここではΩだからといって蔑む者はいません。ですから自分の進みたい道を思う存分探して下さい。
まずは何でも良いので相談に来て下さい、一緒に探していきましょう。』
寄宿舎の向こう側、水辺の横に簡単なグラウンドを作りそこで開校式を行っている。領主としての僕の挨拶が終わり、学校長としての僕の言葉を述べた。
……学校長が僕なんて聞いてなかったよ?えっ?言ったの?いつ?
創立者なんだから当然でしょうって…そうだけどさぁ、そうなんだけどさぁ~。
心の中でアワアワしてもお顔はにこやかという器用な事をやって退けるのは昔とった杵柄。元第一王子の嗜みです。
後ろで僕に日傘をさしてる爺は「ご立派になられて…。」と呟いている。…爺、1人だけだからね?卒業式みたいに感動してるのは……わかってる?
ここに集まっている生徒は200人ちょうど。勿論あの貴族達から保護した子、その後の法廷で僕が言った言葉により保護を頼まれた子、それにこの領地の子……本当はもっと保護したい。
でも、今の所この人数が限界。個人的に援助すると父様や母様が言ってくれたけど今回は断った。
だってこの噂を聞きつけて自力でたどり着いた子や連れて来られた子を見捨てる訳にはいかないから受け入れるだろう。その時、余力が無い状態で受け入れるのは良くないから。
打算的な話になるけど、その時に王族から援助があれば噂を聞いた国民は悪く思わない筈だしね。
改めて集まった子達を見渡すと同じ制服を着ていても差が歴然としている。僕のように大事に匿われていた子はそれなりに学問の知識もあるからだろうしっかりとしているが貧民街から保護した子は何も理解してはいないのだろうポケッとしている。
貧民街から保護した子はただお腹をすかせる事無く、安全な場所で寝起きが出来るというだけで大人しくここにいるのだ。
この子達を同じクラスにするわけにもいかず、別クラスになっている。おそらく前者の子は数年で将来を決めてその道に進むための実習にも出るだろう。しかし後者は未だ赤子と同じだ……ここにいられる年数いっぱいは必要だろう。
そんな思いで眺めているとローランドの挨拶になる。
最初が肝心なので、ローランドの挨拶の前に子供達に王族への対応の仕方を教えるように言ってある。
「王族の方に御来賓を賜ります。全員跪き頭を下げなさい。お言葉を賜り、命令後そのままで顔のみ上げ視線は下に。ご尊顔を正面から拝してはなりません。わからない者は先生方のまねをなさい。」
あ……最高礼を教えた。そうか、僕も王族だから最高礼をとった事がないな……。礼をとっても立礼だものね~。あ、練習もするんだ。
チラチラと子供達が此方を見ている……ああ、僕達の礼が違うというのか。これも理由を教えておいてと頼んだ。
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