Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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船の中はメシテロですか?

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 沖へ出ると寒くて甲板にはいられないからお部屋でぬくぬくと過ごす。まったりゆったりとしているとコウが御用聞きに来た。

 コンコン 「失礼、何か足りないもの必要なものありますか?」

 母様は部屋におらず暫くは戻って来なさそうなので僕の部屋に来たという。

「え……リリーは?」

 リリーもつれ回されているのかと思ったらリリーは自分からエンジュの部屋に行くと言ってコウに頼んだらしい。

「こう言ったらナンですが……」

「うん、リリーは一番困らない子。頭もよくて察しも良いから手がかからない。だからこそよく見てあげなきゃならないんだけど、手をかけられるのも嫌いらしくって……。」

「いえこちらとしては姫様に振り回されなくて良かったと。」

 ……うん。本当にね。今の母様を止めるのはムリそうだよね。たぶん爺は僕や子供達に影響がなければ停めようともしないだろうし。

「それはそうとコウ、積み込んだノエル様の荷物の中にマオの着替えが数着入っておりました。」

 いつの間にか荷ほどきをしていた爺がマオのお気に入りでヘビロテ気味に着てる服を数枚渡した。

「ありがとうございます。……あいつ、こっちに入れるの面倒で紛れ混ましたんでしょう。」

 でしょうね。僕の部屋でお泊まりもしてたし着替えもいつの間にか何着かクローゼットにあったよね。

「ご迷惑を……かけ続けます。」

 思わず笑ってしまったのは仕方ない。普通は「ご迷惑おかけしました」だけど、これで終わりじゃないのはわかりきった事なので「かけ続けます」と。変なツボに入ってしまい暫く顔が戻らなくなってしまった。

「マオの服を置いてからで結構ですので今日のメニューを確認したいのですが。」

「ああ、じゃ決めちゃいましょう。こんなのは荷物にもなりませんから。」

 とマオの服を横に置くと背中の大きなポケットから紙を束ねたボートが出てきた。
 ……何その服面白い!

「今日のメニューは陸で作っていた山羊のシチューとオムライスですね。それから鳥の酒蒸しにラディッシュとレタスの生サラダ。」

 ……ナニそのメイン料理ばっかりのメニューは。正直美味しそうだけどちょっとづつしか食べられないのは悔しい。

「ノエル様、お好きな物が多いですね。因みに酒蒸しのソースは?」

「醤油と胡麻油に生姜と辛味を加えた物と、マヨネーズに辛味を加えた物の2種類です。」

 ……お腹が鳴りそうな会話。ヤバイね。でもそれって夜のメニュー?お昼は?もうすぐお昼ですよ?

「ああ、今日は忙しいのでお昼はアーノルド様がサンドイッチを手配して下さったのでそれですよ。この旗艦の分だけじゃなく各艦の分も用意して下さったから大変だったでしょうね。」

 やった~!サンドイッチだ。ということは?僕の好物のジャムサンドと生クリームのフルーツサンドもあるだろう。……甘いのばっかりというなかれ。

 ……アーノルドは気を効かせたつもりなのだろう。フルーツサンドにイチゴジャムサンド、リンゴのジャムサンド、マーマレードサンド、照り焼きチキンサンド、玉子サンド、フィッシュサンド……もう!全部食べようと思ったら一切れづつしか食べられなかったじゃん!
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