Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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日焼け

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 暑い……。体が火照っている……。怠い……。
ええ。発情期ではありません。日焼けです。

 午前中から海で遊び、お昼をたらふく食べて昼寝して、起きたらまた遊ぶ。正しい夏の休日を満喫したような今日だった。とっても楽しくて面白くて満足だけど……夜、こんな状態になってしまった。

 顔から腕、足とヒリヒリするし熱をもって重い。服を着ていた部分は無事だからまだいいけど……
爺助けて~!!

 「ですから、程々になさいとあれほど言ったではありませんか。……首も真っ赤ですよ?」

「トータとマオは?」

 一緒になって遊び回った2人が心配で聞いてみた。2人とも同じような格好だったし、なんならトータは上着を脱いでしまい爺に怒られてた。

「トータも唸ってましたよ。先程薬を届けてきたので少しは楽になるでしょう。後はローランド様が喜んで面倒を観るでしょう。」

 ……可哀想なトータ。……ローランドは真っ赤になって火照るトータの背中や足を面白がってつついてるだろう。まぁ、あれでも端から見たらバカップルだからいいか。
 そしてマオはというと……なんともなってないらしい。むしろ普通だとか。

「当たり前でしょう。マオはそういう生活をしてるのですから。ノエル様もトータもこれに懲りてちゃんと グチグチグチグチ」


 ……爺のお説教を子守唄代わりに眠った。

 翌朝、あれほど怠かった足は元どおり!腕も首も痛くない!薬のお陰だ~!と喜んだが、爺が夜通し冷やしたりローション塗ってくれたりと面倒を見てくれたかららしい。
有り難う…爺。今日は動かないで大人しくしてるからお昼寝してください。

 
 遅い朝ごはんを食べて起きてこないトータの様子を見にローランドとトータの部屋に来た僕は爺がどれだけ頑張ってくれたのかを再確認した。

 「なんでノエル赤いの引いてるの~。」

 怠くて痛くて眠れなかったらしいトータは半べそ状態で……ちょっと可愛いって思っちゃった。眉がハの字になってウルウルの目がね、困り顔のチワワを連想させたのよ。

 素直に爺の夜通しの看病のお陰だというとローランドは薬だけじゃダメだったのかとショボくれていた。

「ん~、ならアコの実の汁を塗るか?」

 マオがはじめて聞く名前を言った。よく聞いてみたらここの土地特有の植物で葉っぱは刺が多くて花は小さくて鑑賞にも向かないが実が薬草として使われているとか。

「実は赤いんだけど、潰すと紫の汁が出てきて、種の回りにあるヌルヌルするやつと混ぜて塗ると火傷に効くんだ。5日くらい紫の色がとれないけど。」

 ……いや、なんか……辞めといたほうが良くない?

「でもよく効くんだってさぁ~。ちょっと山に入れば直ぐ見つかるからとって来るよ?」

 いやいやいや!これでも一応トータは皇太子の寵を受けるただ1人な訳よ!そんな人間が5日間も紫の斑をつけてるのはちょーーーーっと問題があるのでダメです。
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