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爺的な人
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その人はパニックになる僕の前にスッと現れた。
「あ……あ、 ノエル様……ご紹介します。」
その人が現れた途端落ち着きを取り戻した皇太子が微妙にギクシャクしながら紹介をしてくれた。なんでも王家……というか国の相談役という立場らしいが宰相とか大臣ではないとか。僕としては爺に雰囲気が似てるなぁと思う。そのせいかとても安心感がある人だ。
「どうかバートンとお呼び下さい。私はαではございますがこの通り歳もとっておりますし運命もおりますのでご安心下さい。」
皇太子の紹介で不足していたところをありがとう。そうなんだよね、Ωの集まるここではその最後の一言が一番大事なんだ。あれ?バートン?確か……母様の昔話で聞いたことある名前?
「ええ、私は姫様の教育係でもございました。」
バートンさんは爺よりも少し年上らしく母様やその上の従兄弟達のこともよく知ってるらしい。もちろん提督の事も知ってるらしいので後で聞いてみたいと思う。
さて、そのバートンさんはどうやら婚約話しがあってからフールフーガに向けて出港するまで皇太子がポンコツになるだろうと見越されて派遣されてきたらしい。こちらとしてはきちんとした話し合いができるので大助かりだね。
バートンさんによると今回は皇太子の番を連れ帰るという事が公になって全面に出ているが、側近の番達も連れて行きたい。側近の家からも結納品が用意されてはいるが、まぁ……皇太子を全面に出してるので公表はしないケド…目録は此方ですと渡された筒状の紙。3人の側近の3家分其々による目録だった。品物は皇太子のと一緒に届く……って、もうすぐじゃん。
ありがたい事に3家の結納品は家具用の木材や家畜の飼料、南海域の特産品が多かった。これらは直ぐに使えるように加工されているらしいので必要な場所に送れば直ぐに活用されるだろう。
「……となれば、4人分の引っ越しを準備しないとならないね?それに卒業も……。」
流石に皇太子やその側近の番になるのに手ぶらで送り出す訳にもいかない。今までの卒業していった子達にもしていることだけど今回は規模が違うねぇ…どうしよっか?
今一つ浮き足立つ皇太子は信用できないから、バートンさんに予定を話す。
「とりあえずあの4人は学力面では卒業可能なので卒業許可を出します。ここにいた年数も多いので一通りのマナーも大丈夫でしょう。あの4人の生徒親族は此方にお任せいただいて構いません。それから出立に当たっては……。」
と時間の許す限り話し合いをした。
はぁ、お茶会を優雅にまったりする予定がしっかり仕事になってしまったよ。
そしてこんな感じでお茶会は終わった。サミュエルの方はちゃんと交流もできたようで良かった。
この日から5日、僕は怒濤のお仕事ラッシュとなってしまった。それはお茶会の翌日にはフールフーガから結納品を乗せた船がいくつも到着し、側近の家人が挨拶に来たり此方の返礼品を用意したり……最後の大事な授業を受けさせたりしたからだ。
あああああ!嬉しい事なんだけど大変!!
「あ……あ、 ノエル様……ご紹介します。」
その人が現れた途端落ち着きを取り戻した皇太子が微妙にギクシャクしながら紹介をしてくれた。なんでも王家……というか国の相談役という立場らしいが宰相とか大臣ではないとか。僕としては爺に雰囲気が似てるなぁと思う。そのせいかとても安心感がある人だ。
「どうかバートンとお呼び下さい。私はαではございますがこの通り歳もとっておりますし運命もおりますのでご安心下さい。」
皇太子の紹介で不足していたところをありがとう。そうなんだよね、Ωの集まるここではその最後の一言が一番大事なんだ。あれ?バートン?確か……母様の昔話で聞いたことある名前?
「ええ、私は姫様の教育係でもございました。」
バートンさんは爺よりも少し年上らしく母様やその上の従兄弟達のこともよく知ってるらしい。もちろん提督の事も知ってるらしいので後で聞いてみたいと思う。
さて、そのバートンさんはどうやら婚約話しがあってからフールフーガに向けて出港するまで皇太子がポンコツになるだろうと見越されて派遣されてきたらしい。こちらとしてはきちんとした話し合いができるので大助かりだね。
バートンさんによると今回は皇太子の番を連れ帰るという事が公になって全面に出ているが、側近の番達も連れて行きたい。側近の家からも結納品が用意されてはいるが、まぁ……皇太子を全面に出してるので公表はしないケド…目録は此方ですと渡された筒状の紙。3人の側近の3家分其々による目録だった。品物は皇太子のと一緒に届く……って、もうすぐじゃん。
ありがたい事に3家の結納品は家具用の木材や家畜の飼料、南海域の特産品が多かった。これらは直ぐに使えるように加工されているらしいので必要な場所に送れば直ぐに活用されるだろう。
「……となれば、4人分の引っ越しを準備しないとならないね?それに卒業も……。」
流石に皇太子やその側近の番になるのに手ぶらで送り出す訳にもいかない。今までの卒業していった子達にもしていることだけど今回は規模が違うねぇ…どうしよっか?
今一つ浮き足立つ皇太子は信用できないから、バートンさんに予定を話す。
「とりあえずあの4人は学力面では卒業可能なので卒業許可を出します。ここにいた年数も多いので一通りのマナーも大丈夫でしょう。あの4人の生徒親族は此方にお任せいただいて構いません。それから出立に当たっては……。」
と時間の許す限り話し合いをした。
はぁ、お茶会を優雅にまったりする予定がしっかり仕事になってしまったよ。
そしてこんな感じでお茶会は終わった。サミュエルの方はちゃんと交流もできたようで良かった。
この日から5日、僕は怒濤のお仕事ラッシュとなってしまった。それはお茶会の翌日にはフールフーガから結納品を乗せた船がいくつも到着し、側近の家人が挨拶に来たり此方の返礼品を用意したり……最後の大事な授業を受けさせたりしたからだ。
あああああ!嬉しい事なんだけど大変!!
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