Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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意外と厳しい

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 普通は査問会の直後に刑罰を言い渡されるなんてこと無いと思うけど?と爺に聞くとこの査問会事態が元々無くてただ父様から処罰されるだけだったところ、開かれたからこれで問題無いって。

 表向きの〈特別に〉の理由は建国からの由緒ある侯爵家であった事。それなりの歴史に免じて公の場で無実なら訴えてみろ…と許可した事になっている。
 けど僕は知っている。尤もらしく許可したけどこの場は只々ローランドの功績披露発表会だった事を。


 イエイガー老を後ろにした立ち位置は実質的な貴族のトップの指示が有ると視覚で見せてるんだね?そんな計算高くなってしまって、お兄様としてはちょっと心配だよローランド。……なんてノホホンとしていると出入り口が少し騒がしくなった。
 処罰が言い渡されるというので夫人も連れて来られたらしいのだけどまぁ厳重に警備付きだ。

 木のベンチに座らされた2人は…いや1人は神妙にしてるけど1人はお口をモグモグさせている。よーく見ると一口大のパウンドケーキのようなものを食べてるらしい。
 え?こんな場で?と思ったけど、食べ終わると何かを叫びそうになる夫人に横の警備の人がすかさずケーキを食べさせて大人しくさせているらしい。
 ……ああ、美味しいスイーツからけっこう離されていたからついつい食べちゃうんだね。まぁそんなので静かになるんなら良いや。

 そう思ったのは僕だけじゃないらしいく、イエイガー老もそれを見て呆れた顔をしたけど何も言わなかった。だって邪魔されたくないからねぇ。

 「さて、証拠証言これらを元に言い渡しましょう。私としては王族侮辱罪も反逆の疑いもあるので極刑一択と言いたいのですが、我が国にはその制度が廃止されて久しい。よって一生をかけての償いも考慮しました。
 元侯爵、貴方は操作に協力的ですし後悔の念も感じ取れました。この先の被害者救済にはもっと情報が必要になる事も考えられる為、セレスティア協会の預かりとします。知っての通りセレスティア教会の修行の場として機能しているこの協会で日々研鑚に励んで下さい。
 それから念の為、貴方の働きで得られた余分の金銭は全て被害者に渡ります。

 夫人、貴方については改心の余地は見られません。今後の協力も期待できませんし、償いの為に身を粉にして働き慰謝料を用意するとも思えません。
 今回の様に自分の理論を振りかざして言い逃れしようとする声を聞くのも大変ですし、貴女を預けられる方も可哀想です。管理も大変ですし生きてるだけでも食費がかかっちゃうので…良いかな?って思ったのですが、イエイガー老が預かってくださる事になりました。」

 後半が不穏だったローランドの発言はイエイガー老の預かりという一見恩情有る物に見えたが殆どの貴族は知っている公爵家の裏の噂を思い出して沈黙した。
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