元暗殺者の少年は竜人のギルドマスターに囲われる

登場人物表

0、登場人物表

※ケイの年齢は十五歳です！　題が『少年』なので、十八歳では上すぎるような気がしたので修正しました。直してない場所があったら教えて下さいね。

ヒト族の成人は二十歳。平均寿命は百二十歳（魔法があるので長生き）。ころころ年齢が変わって、大変申し訳ありません。

他にも「17-1、ケイは冒険者登録をする」「5、ケイは『天上の射手』のメンバーを紹介される」のおまけにも自己紹介がありますので、そちらも参考にして下さい。

登場人物表は土地（ギルド）ごとです。


　◇◇◇


～辺境ライムライト（ライムギルド）～

＊　ケイ　＊

主人公。氷属性。二つ名は『氷華』。
肩までの銀髪、陽に当たると黄金にも見える黄色い瞳。元暗殺者アサシンギルド『深海』所属の暗殺者。ナンバーは「Ｋ」。初回登場時二十歳、三話から十五歳。
暗殺者ギルドのナンバーワン「Ａエース」直々に暗殺技術その他を叩き込まれた。レオンハルトの暗殺に失敗後、レオンハルトに連れられて辺境へ。冒険者をしつつ人手が足りないライムギルドの受付の仕事をしている。ネガティブ思考だが案外好戦的。

「ギルド内で暴れるやつ？　そんなの氷漬けにするに決まってるだろ」

＊　レオンハルト・ドレイク　＊

ライムギルドのギルドマスター。
八十歳越えのおっさん。竜人ドラゴニュート。二つ名は『紅竜』。
勇者パーティーに勝手に付いていって魔王討伐をお手伝い。勇者たちが魔物の軍勢に囲まれた時、「ここは俺に任せて先に行け！」とテンプレのようなことを言ったとかなんとか…。
魔王討伐後、国王との謁見の際に褒美としてドレイクの苗字をもらい名誉貴族に。王国に危険が及ぶこと以外、要望を聞いてもらえる権利をもっている。（ケイが処分されないのはレオンハルトが頼んで保護者になったから）
三十数年前に大迷宮エレクタールのスタンピードで逃げ遅れた孤児院の子供を助け左眼に大怪我を負ったため、冒険者を引退してギルドマスターになったが、美味しい肉を求めてケイを強引に連れて魔獣を狩りにしょっちゅう現場へ出ている。引退とは……？

「やっぱワイバーンは美味えな！　特にケイが獲ってくれたヤツは最高だ！」

＊　ヴィクター・レイ・フランネル　＊

黒髪、紫眼のＳ級冒険者。二つ名は『英雄ヒーローズの孫グランドサン』。
勇者レイジと聖女エレオノーラ・フランネルの孫でフランネル伯爵家三男。
冒険者パーティー『神話の誓いミトス・アイト』のリーダー。ジョブは剣聖。聖剣カーテナを祖父から譲り受けた。
大迷宮エレクタール攻略のため、金に糸目もかけずライムギルドの目と鼻の先にクラン『永遠の英雄エターナルヒーローズ』のクランハウスを建てた。物腰柔らかいイケメンで、金も持っている上に強いのでモテる。見るたびに取り巻きの女が代わっている。語尾が小文字。

「ケイくん？　うん、かわいいねぇ。ギルマスのつがいじゃなけりゃあ強引にモノにしてたんだけどぉ、まだ私は死にたくないからねぇ」

＊　メリュジーナ　＊

ライムギルドの副サブギルドマスター。下半身が蛇のラミアという種族。仕事が凄いできる女性キャリアウーマン。怒ると身体を絞めてくるので要注意。眼鏡をかけている。腰まであるピンク色の緩やかな巻き髪に同色の瞳。

（眼鏡を押し上げて）「ギルマスがぜんぜん仕事をしないので、私がしっかりしなくては」

＊　ヒナタ・サエキ　＊

佐伯日向。チキュウのニホンからの落ち人。薬師。黒髪黒目。ニホン人らしく童顔で、二十歳を超えているのに十代にしか見えない。
ある日突然道路にできた穴に落ちて気がつくと異世界に。そこで傭兵さんに保護されてそのまま一緒に暮らしている。
ニホンでは製薬会社に勤務。祖父が超ど田舎で暮らしており、森の草花に詳しく、色々と教えてもらった。ケイに護衛をしてもらって薬草を採りに行っている。

「え？　（傭兵さんの名前）さんとは……。(顔を赤くして）いい関係だよ？」

＊　ロイ・クレイン　＊

ケイと知り合った時はＢ級に上がったばかりの冒険者。その後Ａ級に。二つ名は『強弓ごうきゅう』。暗めの茶色い短髪、茶眼。少し色白だががっしりとした体型で腕の筋肉がすごい。大きいおっぱいが大好きな『天上の射手』のリーダー。二十代後半。
ジョブは弓士。得物は合成弓コンポジット・ボウ。
垂れ目で泣き黒子が母性本能をくすぐるイケメンで女に一目惚れをされるが、すぐにおっぱい大好きな本性がバレて女に殴られている。

「俺は隠れ巨乳を探す旅に出るぜ！」

＊　ヘルマン・リンデン　＊

『天上の射手』のメンバー。ジョブは弓士。得物はエルフの師匠がトレントを倒して作ってくれた短弓ショート・ボウ。
小麦色（赤みのある黄色）の後れ毛だけ長い髪と空色の瞳。陽キャ。語尾に「～っす」がつく。（方言らしい）
メンバーの中で一番年下で可愛がられている。ペット枠。

「ええ～？　エルフのお師匠サンのことは好きっすけど、恋愛感情はないっすよ！」
（数年後、男でも妊娠できるエルフの秘宝を見つけたお師匠サンに囲い込まれる未来があるかも…）

＊　ヒューイ・エヴェレット　＊

『天上の射手』のメンバー。ジョブは珍しい銃士ガンナー。銃は迷宮産。
穏やかで人当たりがいい優しいお兄ちゃん。ひよこみたいな黄色の髪、前髪ぱっつんのおかっぱ。灰色の瞳でテンガロンハットをいつも被っている。前髪の長さをミリ単位で調節しており、長さが違うと銃の腕に精彩を欠く。
マグナスの実の兄。唯一何を言っているのか分かる。

「恋愛する時間はありません。弟が心配なので」
（きっとずっと独り身）

＊　マグナス・エヴェレット　＊

『天上の射手』のメンバー。ジョブは盾役タンク。得物はビッグタートルの甲羅を加工した大きな盾。
凶悪犯みたいな顔をした、灰色の瞳にスキンヘッドの大男。身体中に傷。ヒューイの実弟。
顔が怖いのに争いが嫌いで優しく穏やか。恥ずかしがり屋さんで声が小さく聞き取れないのでいつもお兄ちゃんが通訳している。

「……………………」
ヒューイ「「いつも兄貴には迷惑をかけて申し訳ない」って言ってますけど、家族なんですから助け合うのは当たり前ですよ」
「ゥゥ……………（涙）」

＊　ユキト・ノイラート　＊

『天上の射手』のメンバー。ジョブは魔法剣士で風属性。得物は祖父から受け継いだニホン刀で銘は『秋月シュウゲツ』。一人称は拙者。リーダーのロイとは幼馴染。
風属性であることを示す白髪に深緑色の瞳。ざんばら髪を無造作に紐で一つに縛っている。黒い着流しに編み上げショートブーツ。数代前にニホンからの落ち人がいて、服装、喋り方が少し変わっているせいで孤立しがちだったところ、ロイが持ち前の強引さでユキトを構い倒した。手先が器用。

「拙者とロイが恋仲！？　おやめくだされ。拙者、意中のおなごがおりますゆえ」
（え！？　だ、誰！？　作者知らないんだけど！）
　
＊　エルザ　＊

ライムギルドのベテラン職員。三十八歳。茶トラネコの獣人。旦那さんはギルドで解体の仕事をしている黒猫の獣人。子供は四つ子。猫なので。

「ギルドで暴れる輩はケイがさくっと氷漬けにしちまうけどさ、たまにはあたしにも残しといてくれよ！」
（結構強いエルザさん。元冒険者）

＊　ペイル　＊

二本角のバイコーン。ユニーク個体で灰青色の体表。雷属性。
レオンハルトに助けられて従魔に。

『レオンハルトさんは好きだけど、ボクに変な名前をつけようとしたことだけは恨みに思ってるんだひひ～ん』

＊　その他　＊

＜ベネディクティス辺境伯＞
ライムライトを治める武闘派貴族。現当主はバーナード・ベネディクティスで、魔王討伐メンバーだった聖騎士ハインツの息子。脳筋。騎士団を持ち、冒険者としょっちゅう合同訓練をしている。

＜ミリア＞
ジョブは聖職者クレリック。ヒールが得意。全体的に小さくて可愛い。

＜フェルミナ＞
ハーフエルフ。ジョブは弓士アーチャー。ギリシャ神話のような白い服に葉っぱをつけている。

＜レイア＞
アラビアンナイトのような薄布一枚を着て踊るスタイル抜群お姉様。
ジョブは踊り子。バッファー。

＜ビキニアーマーの気の強そうな女性（名前なし）＞
ジョブは盗賊シーフ。
ヴィクターの彼女になりたくてわざわざ辺境まで来たけれど、まったく相手にされず、ケイに足を氷漬けにされて、ヴィクターにもいらないと言われて泣く泣く王都へと帰った。その後、冒険者をやめたらしい。

＜タイチ・シラカワ（白川太一）＞
レオンハルトの母（男）でニホンからの落ち人。
冒険者ギルドの登録名は白銀（アルギュロス）。部屋に真っ黒なカーテンを掛け、灯りは蝋燭、インテリアは髑髏という厨二病。
無属性の空間魔術師。『アカーシア』はコイツが作った魔法。詠唱が恥ずかしいのはコイツのせい。
紅竜につがい認定されてレオンハルトを産んだ。レオンハルトの名前は「なんかカッコいいから」という理由から。


　◇ ◇ ◇


～王都エクスファイラン（エクスファイランギルド）～

　＊　酒呑しゅてん　＊

エクスファイランギルドのギルドマスター。全てのギルマスのまとめ役。
二つ名は『鬼神』。鬼人族の長の弟。
一本角の赤鬼。二メトル超えの身長。身体強化をしなくても、そんじょそこらの強化した人間より強い。
レオンハルトと同じSSS級冒険者。六十代（鬼人族の平均寿命は二百歳）。生涯現役。

「レオンハルトさんとは互角……だと思うが。戦うと街が一つ吹っ飛ぶから試したことはないがな」

＊　シン、カーン、セン　＊

王都の新人Ｆ級初心者ノービス冒険者。全員十五歳。同じくらいの時期に冒険者登録をして友達になり、三人でパーティーを組んだおバカトリオ。パーティー名は……考えてなかった！　まあいいや、どうせもう出て来な……「作者様、お慈悲を～～！！」
レオンハルトとケイにこってり絞られて、ほんの少しは改心し……た……？

・シン
火属性。ジョブは魔術師。そばかす赤髪。明るくて前向きなムードメーカーだがいいかげんな性格。偉大な魔術師になってみんなにちやほやされたい。

・カーン
ジョブは弓使い（弓士の前段階のジョブ）。大きさが合わない猟師の父の弓を使っていた。ひょろい。新しい装備が欲しいけど、誘惑に勝てず金を遊びに使ってしまう。

・セン
ジョブは剣士ソードマン。三人の中で一番身体は大きいが小心者。堅実で慎重だが流されやすく、二人に意見しても通らないことが多い。初心者向けの安い鉄剣で戦うが、レオンハルトの忠告を聞いて新しい剣を買うために頑張ってお金を貯めている。

「オレの名前はシン！」
「ぼくの名前はカーン！」
「ぼ、僕の名前はセン」

「「「三人揃ってシンカーンセン！」」」
（三人、決めポーズピシッ！！！）

「どう？　ガイアットさん、カッコいい決めポーズ作ったんだ！」
（眉間を押さえたガイアット）「帰れ！！」

＊　ガイアット　＊

冒険者ギルドの有名受付三兄弟、アット三兄弟の長男。三兄弟（ガイアット、セイアット、ワイアット）は三つ子みたいにそっくりだが、年子。
エクスファイランギルドの素材担当受付。『鑑定』のスキル持ち。フレーム無し眼鏡。おバカトリオのせいで最近髪の毛が抜けて、薄くなっているような気がしている。

「あの三人、他に素材担当の受付がいるのになぜか私の窓口ばかりに来るんですよ！」
（三兄弟に三バカトリオか……。くっつけるのに丁度い「やめて下さいねっ！！」）

＊　ドーラ・レヴュラ　＊

恰幅がいい狼獣人で、レオンハルトの王都での定宿『夜見月やみつき亭』のおかみ。一人称は「あたい」。
一階の食事処は肉料理が自慢で、いろんな部位の肉を出してくれる。ドーラがお運び、旦那さんが料理人、息子のパルムが狩りと店の手伝いをしている家族経営のお宿。レオンハルトも頭が上がらない肝っ玉かあさんである。

「うわあ、ワイバーンのお肉、こんなにくれるのかい！　ありがとね。レオンさんによろしく言っといておくれ！」

＊　Ａエース（アレックス）　＊

暗殺者ギルド『深海』の暗殺者でＫの師匠。他の暗殺者ギルドから引き抜きが来るほどの凄腕。
小さい頃誘拐されて変態魔術師の実験台にされていたが、当時の『Ａ』、現在の首領に助けられて暗殺者の道へ。
『変身メタモルフォーゼ』、『認識阻害』、速さに特化した『身体強化』スキル持ちで、特に『変身』は顔貌や魔力の質すらも本人と成り替わることができ、本当の顔を誰も見たことがない。足首に筒のような形をした銀色の『神具』【疾風迅雷ライトニングスピード】を着けている。
首領によると本名はアレックス、本性のときは「ぼく」になるので、性別は男。自分の本当の顔をあんまり覚えてない。

「『Ｋ』にハニートラップのやり方を教えたときに、ぼくがファーストキスをもらったよ。レオンハルトは泣いて悔しがるといいさ」

＊　『深海』首領ボス（ゴードン）　＊

暗殺者ギルド『深海』のボス。
鬼オーガのような大男。五十代前半、スキンヘッドの大男。右頬あたりに傷。頬の傷の下から肩にかけて唐草紋様の刺青が入っている。昔は石像(ストーンゴーレム）と呼ばれたこともあった。得物は戦斧バトルアックス。
ただのならず者の集団だったギルドを矜持のあるギルドへと変えた。元Ａナンバーだったが、寄る年波に勝てずナンバーをアレックスに譲って暗殺者ギルドのボスになる。ケイの事件で捕まり収監中。

「ボスになったときから責任を取る覚悟はしてきたからよ。別に死ぬのは怖くねえぜ」
（誰かに助けられる未来はないかも。合掌）

＊　その他　＊

＜レイジ・ミナカタ（南方玲司）＞
ニホンから召喚された勇者。聖剣カーテナの元の持ち主。故人。
ヴィクターの祖父。魔王討伐後エレオノーラと結婚し、フランネル家を継いだ。結婚してからはそれまでの女遊びが嘘みたいにおさまり、エレオノーラを大事にした。

＜エレオノーラ・フランネル＞
神託を受け聖女になった。ヒト族で唯一聖霊の姿が見え、助けてもらえる。故人。ヴィクターのおばあちゃん。
物心がつく前から神殿に預けられ、聖戦士クルセイダーから戦闘訓練を、高位神官ハイプリーストから癒しの力を習う。
見た目は聖霊のように美しいが、杖を振り回して女遊びをする勇者をどつきまくり、レオンハルトにしか止められない。

＜ハインツ・ワーリントン＞
神託を受け魔王討伐の旅に参加。ジョブは聖騎士。故人。
父親が一代限りの騎士爵のため平民に戻る予定だったが、魔王討伐後、その強さに惚れ込んだ辺境のベネディクティス家に請われ、一人娘と結婚、バーナードが生まれた。

＜クレア・ハリス＞
神託を受け魔王討伐の旅に参加。ジョブは魔術師。故人。
エレオノーラの侍女。準男爵家。騎士爵と同じで一代限りの貴族だったが、魔王討伐の褒賞でハリス家は子爵家に陞爵、クレアは婿を取り幸せに暮らした。孫がたくさんいるよ。

＜イグネイシャス・モンタギュー・レ・エクラン＞
エクラン国第五王子。エクラン王国王族の印である金髪、琥珀色の瞳。本人は王位に就きたいと思っているが、母親の出自が子爵家と低く、また性格もアレなので王位継承順位は限りなく低い。
レオンハルトに資金源のメレキオールの裏カジノ、娼館、商会を軒並み潰されて恨みに思って暗殺依頼を出す。Ｋを巻き込んだことでＡの怒りを買い、護衛と共にサクッと暗殺された。

＜ユージィン・コートレイ＞
エクラン国第三騎士団団長。子爵家。
祖父のユーリスが魔王討伐の時に後詰をしてくれた縁でレオンハルトとは家族ぐるみの付き合い。レオンハルトの王都のやらかしの後処理を押し付……頼まれることが多い。


　◇ ◇ ◇


～デュラハンの街　（デュラハンギルド）～

＊　フィランゼア　＊

デュラハンギルドのギルドマスター。二つ名は『剛腕のハーフオーク』。
オークのオルカとエルフのディネリンドの子でハーフオーク。可哀想な生まれと思われがちだが、実際はディネリンドが強引にオルカに迫ってできた愛の結晶。
母に似て筋肉大好きで、いい筋肉の付きかたをしているレオンハルトが大好き♡　結婚したい♡
レオンハルトが相手だと語尾に♡マークがつく。野太く低い声でおねえ言葉。怒らせると超怖い。

「レオンちゃぁ～ん♡　きゃああぁぁカッコいいーー♡　大好き♡　胸筋触らせてぇ♡♡」
（どさくさに紛れて雄っぱいを揉む）

＊　シルフィオーネ　＊

デュラハンギルドの副ギルマス。
フィランゼアの父親違いの兄で、ハイエルフとエルフのディネリンドとの子。長いサラサラの金髪に尖った大きな耳、女性と見まごうばかりの超美形。精霊魔法の使い手で、精霊に愛されている。精霊さんはけっこう重たいものでも浮かせて運べるよ。
清純そうな顔をして可愛い男の子に近づき、食い散らかしている鬼畜。二つ名は『童貞喰い』。

（舌舐めずりして）「ケイくんは……、とっても美味しそうですよね」

＊　ワイアット　＊

アット三兄弟の三男。デュラハンギルドの新規冒険者登録担当。
短い黒髪を後ろにぴったりと撫で付けている。黒スーツに銀縁眼鏡の社畜。アット三兄弟は眼鏡で区別してください。
最近ギルドカードを紛失する冒険者が多く、仕事の量が増えて寝不足気味、とうとう目の下にクマができた。激怒ぷんぷん。

「あなた、またギルドカードを紛失したんですか！　ご自分で探してください！　もう私は知りませんからねっ！！」
（と言いつつ一緒に探してあげる優しい人）

＊　エル、シド　＊

　デュラハンの街の門番。大柄な兄弟。
　甲冑を着て槍斧ハルバードを持っている。このたび街中で不審な行動を取る女の子に声を掛けたシドが、女の子の可愛さに一目惚れして交際を申し込み、晴れて付き合うことに。彼女の趣味（推しＢＬカップルを見ること）になんとか理解を示したいと思っている。お兄ちゃんのエルは二人を温かい目で見守っている。

「作中に登場しないけど、父さんの名前はピエールだ。作者が名前を付けるのが面倒になったみたいで、パッと思いついたのがこの名前だったそうだ」
「兄ちゃん、スポーツ漫画読まない人には分からないと思う」

＊　その他　＊

＜メリー＞
『白羊亭』の看板娘。羊の獣人。
馬好き。同じ草食動物なので。

＜ディネリンド＞
アレザル一族のエルフ。筋肉大好き。
ハイ・エルフを増やす使命のため子作りしてシルフィオーネが生まれた。その後、冒険者になりソロで活動していたが、オークに捕まって凌辱されそうになった所をオークのオルカに助けられる。オルカの筋肉（と性格）に惚れ、強引にパーティーを組んで迫って襲ってとうとう諦めたオルカと結婚、フィランゼアが生まれた。


　◇ ◇ ◇


～メレキオール（メレキオールギルド）～

＊　ゴルド、シルバ　＊

二人ともメレキオールギルドのギルドマスター。作中に出ていないけれど、副ギルマスもちゃんといます。
右眼に片眼鏡モノクル、利き腕が右なのがゴルドで、左がシルバ。全く同じ顔と声のそっくりな鏡像双子。二つ名も『鏡像双子』。二人とも水属性で水を操るのが上手く、水の街のギルマスに選ばれた。ギルドマスターの中で唯一のヒト族。
柔和な顔立ち、清潔感のある服装、物腰穏やで、誰にでも敬語で対応する。でもなぜかロイに対してだけは辛辣。好きなの？
レオンハルトと長時間一緒に酒を飲めるほどの酒豪で、酔っても口調や表情はほとんど変わらない。

「ロイはわたくしたちの息子のようで、とってもいじめがいがあるのです」
「わたくしどもは結婚しておりませんが、なぜか父性本能を刺激されるんですよね」

＊　ガーシン・マーベル　＊

『黄金きんの弓矢亭』の店長。元冒険者で結婚を機に冒険者を止めて店を始める。ジョブは重戦士。
熊耳にもじゃもじゃのあごひげ。熊の獣人。料理上手。つがいのリンが作ってくれた白いフリフリのエプロンをしている。リンが少年にしか見えないため、一緒にいると誘拐犯と間違えられて職務質問される。

「リンはむちゃくちゃかわいい。特に片耳を自ら倒して丁寧に撫で付けるさまはもう天使にしか見えない。ぷりんとした形のいい尻についてる短い尻尾もふかふかで触……（この後、五分くらいリンの可愛いところを話し続けるので割愛）」

＊　リン・マーベル　＊

茶色の長いお耳がとっても可愛い兎人族の男の子。ガーシンのつがい。恥ずかしがり屋さん。ガーシンとお揃いのフリフリエプロンが似合いすぎている。
三十代後半だけど見た目は十代前半のため、ガーシンと並ぶと犯罪臭がすごいする。家事はちょっと苦手だけどガーシンの役に立ちたいためがんばっている。飲み物の開発もその一環。

（ガーシンの大きな背中から半分だけ顔を出して）
「えっと、えっと……。リンです。よろしくお願いします……」

（声を出して挨拶できるだけマグナスよりはマシ）

＊　セイアット　＊

アット三兄弟の次男。黒縁眼鏡。依頼受付担当。
三兄弟の中で事務能力が一番優れていて、キーボードをすごく早く正確に打つことが出来る。セイアットとワイアットはきっかり四十五度のお辞儀をする。（ガイアットは長男らしく軽いお辞儀しかしない）

「ワイアットがちゃんと働けているのか心配です。あそこ、ギルマスが少し特殊ですからね。副ギルマスも……いえ、何でもありません（怖）」

＊　その他　＊

＜ベリウス＞
長い白髪、灰色のローブに杖。風属性の魔術師。護衛任務をミレーヌと一緒に受けている最中。ミレーヌとは同じ村の出身で幼馴染。父親も同じ風属性の現役冒険者。

＜ミレーヌ＞
ツンツンに立てた紫色のベリーショートカット。ジョブは拳闘士けんとうし。
女性にしては背が高く、鍛え抜かれた筋肉を持つ。手にナックルダスサーを嵌めている。ベリウスは幼馴染。初恋の相手はベリウスの父。

＜マーサ＞
メロンパンが人気のパン屋、「ブーランジェリー」の看板娘。メレキオール評判の美人さん。
胸がちっぱいのが悩み。このたび冒険者をしている巨乳のかっこいいビキニアーマーのお姉さん（Ｂランク冒険者で相当強い。ライムライトに来た人とは別人）と結婚した。裏で涙を飲んだ男が相当数いたらしい。


　◇◇◇


～グランダンナ（グランダンナギルド）～

＊　シュタイナー　＊

小人族ハーフリング族。外見年齢は十歳くらいで小さいが、実際年齢は六十代。耳の先がエルフのように尖っている。
二つ名は『流星ミーティア』。土属性で岩石を流星のように落とすので、この二つ名がついた。ＳＳ級冒険者。レオンハルトのように、ギルマスなのに仕事もしないでしょっちゅう現場に出ている戦闘狂。口が悪くて作り笑いをいつも顔に浮かべて『ぎゃははは』と笑う。小さいのにギルマスの中で三番目くらいに強い。（レオンハルト、酒呑、シュタイナーの順番）

「三番目に強いって書いてあるけどさあ。酒呑の次に強いのはシルフィオーネなんだよね。ギルマスじゃないから順番に入ってないんだけどね！　ぎゃははっ」


　◇◇◇


～エマーシャル王国～

＊　エリオット・バークレー　＊

王室御用達バークレー商会の三男。兄たちは経営に携わっているが、竜の噂を集めたいがために営業をしている。
優しげな風貌で、身だしなみがしっかりしている。仕事の時はコミュニケーション能力が高く、責任感があってとてもできる男だが、憧れの存在の前ではぐだぐだになる。
たまに仕事の疲れを癒すために竜を追ってあっちこっちへふらふらして行方不明になる。

「え、竜が水浴びした泉がある！？　行きます行きます！」
（竜の噂で誘い出されて誘拐されたことが何回もあります）

＊　ハッシュ・フォージャー　＊

バークレー商会に勤める従業員兼御者。五十代前半のおじいちゃん。妻と二人の娘がおり、長女の家族と一緒に住んでいる。
エリオットのお目付役に抜擢され、家に帰れない日々が続いたため、一時期離婚の危機にあった。

「エリオットさま～！　エリオットさまーー！？　あ、あれ？　い、いらっしゃらないっ！？　あの人は、もうっ！！」