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33 こんにちわ異世界〜ソフィア視点①過去〜

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 『ココどこ?』


 突然半身が痺れたようになって足をすべらせた場所は、地下鉄のホームへと続く階段。


 ――死ぬ!絶対に死ぬッ!


 そう思って目を瞑った事は覚えている。

 苦しくて息ができなくて、全身が締め付けられて・・・


 ――いーやーッ! 死ぬってこんなに苦しいの?! 誰よ死んだら楽になれるなんて言ったヤツ! 全然楽じゃないっちや!


 そんな事を考えてたら閉じてた瞼の向こう側が突明るくなって、私はそのまま大声で泣き喚いた。


 「あー、よしよし、元気な女の子ですよ~、奥様頑張りましたねえ」


 どっかのおばさんの声が聞こえたけど、私は自分の思考と行動が全く伴わない事に慌てていた。

 手は固く握ったままだし、意志に反して泣いちゃうし・・・ 不快で堪らなくてでもどうしようもない。

 体が強張って動かせずにただひたすらギャンギャン泣いた。

 その後で誰かに温かいお風呂に入れられたようで体中をお湯に浸した布のようなもので撫で回され、意志に反して泣いていた身体がリラックスして眠くなる・・・


 ――あ~ 気持ちいい。何だったのかな? あれ? 私ひょっとしたら生きてるの?


 依然として目は開けられないけれど。

 とにかく思うように動かない身体が不思議で・・・

 ――ああ。ひょっとしたら複雑骨折とかして動かせない? 脊髄やっちゃった? で、看護師さんとかに介護されてる?!


 その謎はその後直ぐに明らかになる。



×××



 「女の子ッ!!」


 『バターン!ッ』という大きな音と共に、男性の大声が聞こえて身体がビクッと反応し急に目が覚めた。


 思わず


 『んにゃああああ!!』


 と大きな声が出てまたもや泣き出す私の体・・・ おかしい。

 そう思って。

 何とか目を開けようと試みる。

 うっすらぼんやりと曇りガラスの向こうに人影がみえるが、はっきりと顔が分からない。

 眼の前の人影も気になるが、寧ろ自分の意志で瞼が持ち上がった事に驚いた。


 「あら、パパが来たから目を開けたのかしらね?」

 「やあ、僕と同じ髪色に瞳の色じゃないか。初めまして僕が君のパパだよ」


 そう言って、眼の前の影がより近くにやって来たようで薄ぼんやりだが輪郭が見えるようになって・・・


 ――って? パパ? パパって?


 頭の中は大混乱だったけど。


 そして、何となくだがこの眼の前の『パパ』と名乗る人物の髪の毛だろうと察せる場所が何だか、サーティー◯アイ◯のベ◯ーベ◯ーストロベリーみたいなピンクと赤が混じったような色のような気が・・・ 


 「パパでしゅよ~~」


 ドアップの鼻血が出そうなくらいのキラキライケメンフェイスに気が遠くなった・・・


 ――え? アンタがパパ? うそん。




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