【R18】花喰らいの乙女は吸血お兄様の執愛に溺れる

※第18回恋愛小説大賞「奨励賞」受賞作品※R18※

「どうせ死ぬんだったら、この”美しい”ひとに食べられて、死にたいな」

「花喰(ぐ)らい」と呼ばれる病は、花を食べ続け、症状が進めば体から大きな花を咲かせて死ぬのである。亡くなった両親と同じ病を患ったアザリアは、当たりの強い養母のもと、使用人のようにこき使われる生活を送っていた。そんなある日、養父に襲われ、処女を奪われそうになってしまう。そんなとき、血まみれの美しい”吸血鬼”が現れて──

「どうして逃げない?」

 アザリアは、どうせ死ぬんだったらこの人に食べられたいと思うようになる。
 だが、美しい男は予想外の提案をしてきて──……

「決めた。今日からおまえは私のものだ。これから私のことは『お兄様』と呼びなさい」

 人を殺すことに飽きてしまい、人間の事を理解したい美しく残虐な吸血鬼と、そんな彼に見いだされ、やがて監禁されるほどの特大の執着心を持たれてしまうアザリアのお話。
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