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ep3
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洞窟内に残った魔物たちは、呆気ないほど簡単に始末できた。
魔物使いが居なくなり、烏合の衆となったこともあるが、アイの活躍が大きかった。
オーガもマッドパペットもアイにかかると瞬殺だった。
「もう、アイは強すぎ~
出る幕ないわ。
私たちがあれだけ苦労したオーガに、何もさせずに倒すんだもん。」
「そうね、自分も強くなった気になっちゃうわよね」
「アイが敵じゃなくてよかった。パックの婚約者で」
「敵だったらとっくに俺たち食われてたよな。
よく考えたらアイの母親倒したのは、俺たちだろ。恨まれてもおかしくないよな。」
「ミューラー 気にしなくていい。クモは親も兄弟も皆殺して食う。親の恨みなどない。」
「それじゃあ友達も、ためらわず殺して食えるのかい」
「うん 問題無い」
「ええ~~~」
ミューラーは腰を抜かしてそのまま後ずさりした。
「頼む食わないでくれ」
「フフフ ミューラーを食べたりしない。
ぼくはパックの嫁になる前からパックの眷属。
パックの命令はぼくにとって絶対。
ぼくが産まれて直ぐに、パックはパックの友達とパックの他の眷属と仲良くするように命令した。
だから絶対ミューラーを襲って食べたりしない。」
「そ そうだよなぁ
俺はパックの親友だもんな。
ほっとしたぜ」
「パック、アイのしつけ、しっかりやりなさいよ。
このままじゃ、村に行った途端村人襲いそうよ。
王都に戻る前にちゃんとするのよ。」
パールに釘を刺された。
「アイ 人を襲ったり食べちゃあ駄目だ。
戦っていい相手はぼくが指示するからね。この約束絶対守ること。」
「わかった。ぼくはパックがいいって言う人以外、戦わないし食べない」
「よし、アイはいい子だ」
パックは、またアイの頭を撫でた。
「デヘヘ ぼくいい子」
アイはニンマリしている。
「大丈夫そうね」
パールがそう言うと、シンディも首を縦に振った。
「あ~あ~ アイは甘え上手ね」
◇
パックたちは、トンガ村へと戻り依頼遂行完了の報告をした。
その夜は「是非に」と誘われ宴が催された。
宴と言っても、ゴブリンの度重なる襲撃で廃村寸前の村には大した食材も無かった。
パールが遠慮する村長を押し切って大量の食材を提供した。
村の女たちは喜々として大量の料理を作り、宴は大いに盛り上がった。
「いや~ 皆さんにはいくら感謝してもしきれません。
まさか魔物使いが紛れ込んでいようとは。
その上オーガにマッドパペットまで退治されたのですから。
よかったら、私の娘をもらっていただけますか。」
パールとシンディがパックを睨む。
〈その娘は食べてもいいの〉アイは念話を送ってきた。
「折角のお申し出ですが、婚約者もおりますし、遠慮させていただきます。」
〈アイ 絶対食べちゃ駄目だ〉
「そうですか。では今宵の夜伽だけでもいかがですか。
娘はまだ生娘ですぞ」
「それはモラル的にだめでしょ」
「パック殿の子を孕めたら、娘も幸せだと思ったのですが、残念です」
◇
その夜、パックは3人の婚約者とミューラーはメーリールーと一緒の部屋で寝ることになった。
「ねぇパック ぼくに種付けしてくれない」
「アイ それは結婚してからだよ。」
「パールやシンディとも種付けしてないの」
「うん、そうだよ」
「パールとシンディが終わらないとぼくにはしてくれないの」
「アイちゃん 女の子は自分から『種付け』して欲しいとか言っちゃだめなのよ。」
パールがアイをさとす。
「じゃあ、いつになったら結婚できるの」
「王様が認めたらね。」
「それじゃあ、ぼく王様が認めなかったら、殺して食べる。」
「ダメよそれは。私に任せて、なんとかするから。」
パールは一つため息をついた。
「今夜はぼくは床で寝るよ」
パックがそう言うと。
「アイのベッドでパックは寝てよ」
アイは糸を吐き出し、ベッドを作りあげた。
そして天井近くの壁の角に、糸でハンモックを作りだし自分はそこに潜り込んだ。
「器用なものね、流石元クモね
わたしもそのハンモックに寝てみたいわ。」
アイは既に寝息をたて始めていた。
翌朝、パックは女たちの話し声で
目をさました。
「アイには、これが似合うかしら。シンディはどう思う。」
「わたしはこっちかな。
パールはこれがいいんじゃない」
「ちょっとこれは胸が空き過ぎてない」
「パックももう少しエッチでもいいのにね~ミューラーみたいに」
「そうね。真面目すぎるって言うのかしらウフフ。
みんなちょっとセクシー路線で行く」
「ぼくは、裸でも全然構わないけど」
「ダメよ」「だめでしょ」
3人が下着姿であーだこーだ言って洋服を選んでる。
しばらく様子を見ていると、シンディと目があった。
「キャア~~~~~」
シンディは目の前の服を引っ掴んで胸を隠した。
後ろを向いているパールの形のいいお尻はまだ隠されてない。
パールの手が服を掴みやはり胸を隠して振り向く。
「パック、後ろ向きなさいよ。着替える所見ないでよ」
アイは、全く動じることもなくポカンとしている。パールたちよりはまだ子ども体型だが、すらりと伸びた褐色の手足が美しかった。
パックは、少し残念に思いながら後ろを向いた。
しばらく女子の着替えで待たされてから
「先に食堂に行ってるから、早く来てね」
とセカされた。
急いで着替えて食堂に行くと、既にミューラーたちも席についていた。
「俺はメーリールーにオアズケ食らったよ、パックはどうだった3人の美女との夜は」
「アイが素晴らしいベッドを作ってくれて、よく眠れたよ」
「なぁパック、早く結婚しろよ。
お前たちと一緒の結婚式じゃないと嫌だってメーリールーがいうんだよ。」
「ミューラー そんなに私のことが欲しいの」
「あ うん 早く嫁にしたいよ」
「エッチなことしたいだけでしょ」
「それだけじゃないよ」
「じゃあなに」
「え え~~っと」
「もう ミューラーのバカスケベ」
「尊敬しているんだ。強いし、賢いし。」
「それ褒めてないし」
「優しくて、美人で、スタイルよくて、笑顔が可愛いメーリールーが大好きなんだ」
「やめてよ、恥ずかしい」
「じゃなんて言えばいい」
その時メーリールーはミューラーに近づいて、人差し指を立ててミューラーの口を塞いだ。
「もういいわ。今はこれで我慢してね。」
メーリールーはミューラーの頬にキスをした。
それを見ていたアイが、メーリールーにまねて、パックに近づいて頬にキスをした。
「今はこれで我慢してあげる」
魔物使いが居なくなり、烏合の衆となったこともあるが、アイの活躍が大きかった。
オーガもマッドパペットもアイにかかると瞬殺だった。
「もう、アイは強すぎ~
出る幕ないわ。
私たちがあれだけ苦労したオーガに、何もさせずに倒すんだもん。」
「そうね、自分も強くなった気になっちゃうわよね」
「アイが敵じゃなくてよかった。パックの婚約者で」
「敵だったらとっくに俺たち食われてたよな。
よく考えたらアイの母親倒したのは、俺たちだろ。恨まれてもおかしくないよな。」
「ミューラー 気にしなくていい。クモは親も兄弟も皆殺して食う。親の恨みなどない。」
「それじゃあ友達も、ためらわず殺して食えるのかい」
「うん 問題無い」
「ええ~~~」
ミューラーは腰を抜かしてそのまま後ずさりした。
「頼む食わないでくれ」
「フフフ ミューラーを食べたりしない。
ぼくはパックの嫁になる前からパックの眷属。
パックの命令はぼくにとって絶対。
ぼくが産まれて直ぐに、パックはパックの友達とパックの他の眷属と仲良くするように命令した。
だから絶対ミューラーを襲って食べたりしない。」
「そ そうだよなぁ
俺はパックの親友だもんな。
ほっとしたぜ」
「パック、アイのしつけ、しっかりやりなさいよ。
このままじゃ、村に行った途端村人襲いそうよ。
王都に戻る前にちゃんとするのよ。」
パールに釘を刺された。
「アイ 人を襲ったり食べちゃあ駄目だ。
戦っていい相手はぼくが指示するからね。この約束絶対守ること。」
「わかった。ぼくはパックがいいって言う人以外、戦わないし食べない」
「よし、アイはいい子だ」
パックは、またアイの頭を撫でた。
「デヘヘ ぼくいい子」
アイはニンマリしている。
「大丈夫そうね」
パールがそう言うと、シンディも首を縦に振った。
「あ~あ~ アイは甘え上手ね」
◇
パックたちは、トンガ村へと戻り依頼遂行完了の報告をした。
その夜は「是非に」と誘われ宴が催された。
宴と言っても、ゴブリンの度重なる襲撃で廃村寸前の村には大した食材も無かった。
パールが遠慮する村長を押し切って大量の食材を提供した。
村の女たちは喜々として大量の料理を作り、宴は大いに盛り上がった。
「いや~ 皆さんにはいくら感謝してもしきれません。
まさか魔物使いが紛れ込んでいようとは。
その上オーガにマッドパペットまで退治されたのですから。
よかったら、私の娘をもらっていただけますか。」
パールとシンディがパックを睨む。
〈その娘は食べてもいいの〉アイは念話を送ってきた。
「折角のお申し出ですが、婚約者もおりますし、遠慮させていただきます。」
〈アイ 絶対食べちゃ駄目だ〉
「そうですか。では今宵の夜伽だけでもいかがですか。
娘はまだ生娘ですぞ」
「それはモラル的にだめでしょ」
「パック殿の子を孕めたら、娘も幸せだと思ったのですが、残念です」
◇
その夜、パックは3人の婚約者とミューラーはメーリールーと一緒の部屋で寝ることになった。
「ねぇパック ぼくに種付けしてくれない」
「アイ それは結婚してからだよ。」
「パールやシンディとも種付けしてないの」
「うん、そうだよ」
「パールとシンディが終わらないとぼくにはしてくれないの」
「アイちゃん 女の子は自分から『種付け』して欲しいとか言っちゃだめなのよ。」
パールがアイをさとす。
「じゃあ、いつになったら結婚できるの」
「王様が認めたらね。」
「それじゃあ、ぼく王様が認めなかったら、殺して食べる。」
「ダメよそれは。私に任せて、なんとかするから。」
パールは一つため息をついた。
「今夜はぼくは床で寝るよ」
パックがそう言うと。
「アイのベッドでパックは寝てよ」
アイは糸を吐き出し、ベッドを作りあげた。
そして天井近くの壁の角に、糸でハンモックを作りだし自分はそこに潜り込んだ。
「器用なものね、流石元クモね
わたしもそのハンモックに寝てみたいわ。」
アイは既に寝息をたて始めていた。
翌朝、パックは女たちの話し声で
目をさました。
「アイには、これが似合うかしら。シンディはどう思う。」
「わたしはこっちかな。
パールはこれがいいんじゃない」
「ちょっとこれは胸が空き過ぎてない」
「パックももう少しエッチでもいいのにね~ミューラーみたいに」
「そうね。真面目すぎるって言うのかしらウフフ。
みんなちょっとセクシー路線で行く」
「ぼくは、裸でも全然構わないけど」
「ダメよ」「だめでしょ」
3人が下着姿であーだこーだ言って洋服を選んでる。
しばらく様子を見ていると、シンディと目があった。
「キャア~~~~~」
シンディは目の前の服を引っ掴んで胸を隠した。
後ろを向いているパールの形のいいお尻はまだ隠されてない。
パールの手が服を掴みやはり胸を隠して振り向く。
「パック、後ろ向きなさいよ。着替える所見ないでよ」
アイは、全く動じることもなくポカンとしている。パールたちよりはまだ子ども体型だが、すらりと伸びた褐色の手足が美しかった。
パックは、少し残念に思いながら後ろを向いた。
しばらく女子の着替えで待たされてから
「先に食堂に行ってるから、早く来てね」
とセカされた。
急いで着替えて食堂に行くと、既にミューラーたちも席についていた。
「俺はメーリールーにオアズケ食らったよ、パックはどうだった3人の美女との夜は」
「アイが素晴らしいベッドを作ってくれて、よく眠れたよ」
「なぁパック、早く結婚しろよ。
お前たちと一緒の結婚式じゃないと嫌だってメーリールーがいうんだよ。」
「ミューラー そんなに私のことが欲しいの」
「あ うん 早く嫁にしたいよ」
「エッチなことしたいだけでしょ」
「それだけじゃないよ」
「じゃあなに」
「え え~~っと」
「もう ミューラーのバカスケベ」
「尊敬しているんだ。強いし、賢いし。」
「それ褒めてないし」
「優しくて、美人で、スタイルよくて、笑顔が可愛いメーリールーが大好きなんだ」
「やめてよ、恥ずかしい」
「じゃなんて言えばいい」
その時メーリールーはミューラーに近づいて、人差し指を立ててミューラーの口を塞いだ。
「もういいわ。今はこれで我慢してね。」
メーリールーはミューラーの頬にキスをした。
それを見ていたアイが、メーリールーにまねて、パックに近づいて頬にキスをした。
「今はこれで我慢してあげる」
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