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人の恋路を応援している場合ではない
第27話 ようやくトマトの出番ですよ
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それにしても、大穴を開けてわかる異臭。
思わず顔をしかめてしまう。
これはお留守番大正解だったかも。
「臭い」
わたしがそう呟くと二人は顔を見合わせる。
「何の臭いかわかりませんが、水路で異変が起こってるのは間違いないないようですね」
アンナはハンカチで口許を覆った。
「水路にガスでもたまっているのでしょうか?」
ミリーも口許をハンカチで覆った。
私も二人にならい口許をハンカチで押さえる。
ガスなら何らかの原因で爆発して噴水が爆発したことが説明できるだろうけれど、アンナの爆発に引火しなかったことが引っかかる。
「ただガスが充満してるなら入っていった二人が心配です。追いかけるつもりはありませんが、えたいの知れないガスが充満していると危険かもしれません」
「流石レーナ様、水路のガスを外に出す作業をしたほうがいいかもしれません。声をかけてみましょう」
本当はアンナが気がついたことだけどまるで、私の手柄のようにガスが充満してる可能性があるから火気厳禁ということと、ガス抜きをしたほうがいいのではと周りを巻き込み動き出す。
水路の入り口は少ないと思っていたが、水質を調べるための日本で言うマンホールのようなものが店ごとにあるらしくすべて開けられていく。
街には何とも言えない香りが漂うが原因を究明してくれる人の安全に繋がるため仕方ない。
学園からも風魔法の使い手が水路の地図を何処からか手にいれたようで中に風を送り込みガスを効率よく外に出すため動き出した。
飲料水が手に入らないためミリーをはじめとした水魔法の使い手が水の配給を始める。
私も何かやれることをしようとポケットに入っていたトマトを季節外れだけれど育てることにした。
トマトならそのままかじって食べることができるし。
でも土のあるところじゃないと育てられないので緊急事態だからと学園の庭をお借りした。
私がトマトを栽培していると他の緑の魔法を使える生徒が集まってきた。
アンナは手早く収穫する人員を連れてきて、採れたトマトを街に運び配給する手筈を調えた。
最初は私が育てられるだけだったから一株だけのトマトの苗がどんどん増えていく。
冬だと言うのに、きれいに並んだトマト畑という不思議な光景だ。
魔力を急激に使うため保護者が来てしまうと怒られるかもしれないので途中からはトマトの収穫作業に回った。
マリアもトマト班に参加していた。
いつの間にか、茂らせるほうからトマトを運ぶほうになった私は忙しそうなアンナを尻目にマリアと話しだす。
「物騒なことになりましたね」
マリアは心配そうな顔をしていた。
「本当に噴水が爆発する日がくるとは思っておりませんでした。今も何が起こっているかわからないし。いったいいつまでこの状態が続くのか」
そんなことを話しながら学園から街へと進む。
トマトが沢山はいった籠を持った私達を見つけた人が手を振り『そっちはもうかなりの数が届いてるからこっちに頼む』と私達を誘導した。
「トマトがたりそうでよかった」
「そうですね、季節外れの野菜は高騰するので、こんな冬にトマトがいただけるだなんて思わぬごちそうです」
マリアはそういって笑った。
「20はありそうだな」
かごに入ったトマトの数をざっと数えたようだ。
トマトを一つずつ手渡ししていく皆にいきわたるといいのだけれど。
「金髪のお嬢さん、数が足りそうにないのですみませんがもう1籠分持ってきてくれませんか?」
一人がそう言って私に頼んできた。一応学園にいる生徒だから貴族だろうと思ったのか低姿勢のお願いだった。
「わかりました」
お願いにうなずいたけれど。
「いえ、ひとっ走りなら私が行ってまいりますからレーナ様はトマトを配っていただけますか?」
「あら? そう。悪いわね」
トマトはそこそこの重さだし、籠からこぼさないように此処までもう1往復させるのはと気づかってくれたのだろう、せっかく申し出てくれたのだからありがたく……。
「いや、金髪のお嬢さん頼みますよ」
私はマリアをみた、そこはヒロイン守ってあげたくなる可愛らしい顔と豊かな胸。
私は自分の胸元を見下ろした、自分のお腹がよく見えた。
なるほど二人を比べた結果、どうせ一人学園に行ってもらうなら、金髪のほうでマリアに残ってもらおうとそういうわけですね。
この緊急時でも男ってやつはと怒りがこみ上げてホホホっ笑いがこぼれた。
「マリア、いいのよ私がひとっ走り行ってくるわ。皆にトマトを配ってさしあげて」
「いえ、そんなわけにはいきません。このトマトはレーナ様が作られたトマトですから」
両手をぶんぶんと振ってマリアは謙遜する。
さっさととりに行けばいいのだろうけれど、私達はお互い譲り合いをしてしまう。
「金髪のお嬢さんは緑の魔法の使い手なんですか?」
「そうです。このトマトは私が育てましたの」
男に聞かれて素直に話す。
「そうでしたか、おいしそうなトマトですね」
私にそう聞いてきた男はそういうと、隣にいる男と話しだす。なんかヤな感じだ。
「それでは、トマトは彼らに配ってもらって二人で取りに戻りましょうか」
マリアがそう提案してきたので、なんとなくヤな感じなのもあって私はそれに同意することにした。
「そうですわね、そうすればおかわりも持ってこれますからね」
そういって、二人で離れようとしたときだった。
私のカチューシャのパーツがコロリと落ちたのだ。
もう、これ気にいっていたのに後で修理に出さなきゃと屈んでパーツを拾った。
ブンっと空中を何かが切る音がした。
何の音と慌てて振り向くと、こん棒らしきものを男は持っていた。
「えっ」
「避けたか」
いやいやいや、避けようと思ったんじゃないけどどういうこと? 避けれたことに関してはluckyネックレス様の思し召しだろうけれど。
待って状況が整理できてない。
マリアは?
マリアは1発もらったのか、頭を押さえてヨロリとしている。
「顔を見られてる逃がすなよ。あっちはどうせ緑の魔法なら攻撃に特化してない。捕まえるぞ」
マリアの手を握って引っ張り走り出す。
だが、1発もらったマリアはやはり本調子ではない走りたくとも走れないようだ
マリアが私の手を振り払った。
「レーナ様ご無事で」
マリアが困った顔で笑った。
この状況で私を逃がす確率を上げるために立ち止まったのだ。
マリアの笑顔が私達に走ってくる人がゆっくりに見えた。
なんで私は緑の魔法なんかなんだろう。
アンナのように火の魔法が使えればきっとこんなことにならなかったはずだ。
男はしっかりと私の属性を確認してきて脅威にならないから攻撃に転じた。
luckyネックレスの効果は装備してる私を守るだけで周りは守ってくれないようだ。
魔力を枯渇させたとしても、水路に入ってるリオンとシオンがたどり着くのはいつになるのか。
手詰まりだ。
後ろを向いてさっさと逃げ出して助けを呼んでくるしか私には残された手段がない。
その間マリアは大丈夫なのか。
「誰か!」
声を張り上げる。
男は誘導してきた、ここまで私達二人を、あれは故意だったのだろう。
この辺りには人がほとんどいない。
学園内の噴水の爆発のようなことが起こったエリアなのかもしれない。
必死に声を張り上げて走る。マリアが足止めのために残ってくれたけれど身体強化できない私よりも男のほうが足が速い。
追われる恐怖で後ろを振り返る、男の手が私の制服に伸びる。
もう駄目だ。
その時、私の横を一陣の風が駆け抜けた。
「遅くなりました」
私に延ばされる男の手に向かって躊躇なく剣が振り下ろされる。
ヒッと私は息を飲んだが、男が手をひっこめたため剣は空を切った。
男が下がり、私を背にし守る形で割り込んできたのはエドガーだった。
赤ワイン色の髪がたなびいた。
「エドガー様……」
思わず顔をしかめてしまう。
これはお留守番大正解だったかも。
「臭い」
わたしがそう呟くと二人は顔を見合わせる。
「何の臭いかわかりませんが、水路で異変が起こってるのは間違いないないようですね」
アンナはハンカチで口許を覆った。
「水路にガスでもたまっているのでしょうか?」
ミリーも口許をハンカチで覆った。
私も二人にならい口許をハンカチで押さえる。
ガスなら何らかの原因で爆発して噴水が爆発したことが説明できるだろうけれど、アンナの爆発に引火しなかったことが引っかかる。
「ただガスが充満してるなら入っていった二人が心配です。追いかけるつもりはありませんが、えたいの知れないガスが充満していると危険かもしれません」
「流石レーナ様、水路のガスを外に出す作業をしたほうがいいかもしれません。声をかけてみましょう」
本当はアンナが気がついたことだけどまるで、私の手柄のようにガスが充満してる可能性があるから火気厳禁ということと、ガス抜きをしたほうがいいのではと周りを巻き込み動き出す。
水路の入り口は少ないと思っていたが、水質を調べるための日本で言うマンホールのようなものが店ごとにあるらしくすべて開けられていく。
街には何とも言えない香りが漂うが原因を究明してくれる人の安全に繋がるため仕方ない。
学園からも風魔法の使い手が水路の地図を何処からか手にいれたようで中に風を送り込みガスを効率よく外に出すため動き出した。
飲料水が手に入らないためミリーをはじめとした水魔法の使い手が水の配給を始める。
私も何かやれることをしようとポケットに入っていたトマトを季節外れだけれど育てることにした。
トマトならそのままかじって食べることができるし。
でも土のあるところじゃないと育てられないので緊急事態だからと学園の庭をお借りした。
私がトマトを栽培していると他の緑の魔法を使える生徒が集まってきた。
アンナは手早く収穫する人員を連れてきて、採れたトマトを街に運び配給する手筈を調えた。
最初は私が育てられるだけだったから一株だけのトマトの苗がどんどん増えていく。
冬だと言うのに、きれいに並んだトマト畑という不思議な光景だ。
魔力を急激に使うため保護者が来てしまうと怒られるかもしれないので途中からはトマトの収穫作業に回った。
マリアもトマト班に参加していた。
いつの間にか、茂らせるほうからトマトを運ぶほうになった私は忙しそうなアンナを尻目にマリアと話しだす。
「物騒なことになりましたね」
マリアは心配そうな顔をしていた。
「本当に噴水が爆発する日がくるとは思っておりませんでした。今も何が起こっているかわからないし。いったいいつまでこの状態が続くのか」
そんなことを話しながら学園から街へと進む。
トマトが沢山はいった籠を持った私達を見つけた人が手を振り『そっちはもうかなりの数が届いてるからこっちに頼む』と私達を誘導した。
「トマトがたりそうでよかった」
「そうですね、季節外れの野菜は高騰するので、こんな冬にトマトがいただけるだなんて思わぬごちそうです」
マリアはそういって笑った。
「20はありそうだな」
かごに入ったトマトの数をざっと数えたようだ。
トマトを一つずつ手渡ししていく皆にいきわたるといいのだけれど。
「金髪のお嬢さん、数が足りそうにないのですみませんがもう1籠分持ってきてくれませんか?」
一人がそう言って私に頼んできた。一応学園にいる生徒だから貴族だろうと思ったのか低姿勢のお願いだった。
「わかりました」
お願いにうなずいたけれど。
「いえ、ひとっ走りなら私が行ってまいりますからレーナ様はトマトを配っていただけますか?」
「あら? そう。悪いわね」
トマトはそこそこの重さだし、籠からこぼさないように此処までもう1往復させるのはと気づかってくれたのだろう、せっかく申し出てくれたのだからありがたく……。
「いや、金髪のお嬢さん頼みますよ」
私はマリアをみた、そこはヒロイン守ってあげたくなる可愛らしい顔と豊かな胸。
私は自分の胸元を見下ろした、自分のお腹がよく見えた。
なるほど二人を比べた結果、どうせ一人学園に行ってもらうなら、金髪のほうでマリアに残ってもらおうとそういうわけですね。
この緊急時でも男ってやつはと怒りがこみ上げてホホホっ笑いがこぼれた。
「マリア、いいのよ私がひとっ走り行ってくるわ。皆にトマトを配ってさしあげて」
「いえ、そんなわけにはいきません。このトマトはレーナ様が作られたトマトですから」
両手をぶんぶんと振ってマリアは謙遜する。
さっさととりに行けばいいのだろうけれど、私達はお互い譲り合いをしてしまう。
「金髪のお嬢さんは緑の魔法の使い手なんですか?」
「そうです。このトマトは私が育てましたの」
男に聞かれて素直に話す。
「そうでしたか、おいしそうなトマトですね」
私にそう聞いてきた男はそういうと、隣にいる男と話しだす。なんかヤな感じだ。
「それでは、トマトは彼らに配ってもらって二人で取りに戻りましょうか」
マリアがそう提案してきたので、なんとなくヤな感じなのもあって私はそれに同意することにした。
「そうですわね、そうすればおかわりも持ってこれますからね」
そういって、二人で離れようとしたときだった。
私のカチューシャのパーツがコロリと落ちたのだ。
もう、これ気にいっていたのに後で修理に出さなきゃと屈んでパーツを拾った。
ブンっと空中を何かが切る音がした。
何の音と慌てて振り向くと、こん棒らしきものを男は持っていた。
「えっ」
「避けたか」
いやいやいや、避けようと思ったんじゃないけどどういうこと? 避けれたことに関してはluckyネックレス様の思し召しだろうけれど。
待って状況が整理できてない。
マリアは?
マリアは1発もらったのか、頭を押さえてヨロリとしている。
「顔を見られてる逃がすなよ。あっちはどうせ緑の魔法なら攻撃に特化してない。捕まえるぞ」
マリアの手を握って引っ張り走り出す。
だが、1発もらったマリアはやはり本調子ではない走りたくとも走れないようだ
マリアが私の手を振り払った。
「レーナ様ご無事で」
マリアが困った顔で笑った。
この状況で私を逃がす確率を上げるために立ち止まったのだ。
マリアの笑顔が私達に走ってくる人がゆっくりに見えた。
なんで私は緑の魔法なんかなんだろう。
アンナのように火の魔法が使えればきっとこんなことにならなかったはずだ。
男はしっかりと私の属性を確認してきて脅威にならないから攻撃に転じた。
luckyネックレスの効果は装備してる私を守るだけで周りは守ってくれないようだ。
魔力を枯渇させたとしても、水路に入ってるリオンとシオンがたどり着くのはいつになるのか。
手詰まりだ。
後ろを向いてさっさと逃げ出して助けを呼んでくるしか私には残された手段がない。
その間マリアは大丈夫なのか。
「誰か!」
声を張り上げる。
男は誘導してきた、ここまで私達二人を、あれは故意だったのだろう。
この辺りには人がほとんどいない。
学園内の噴水の爆発のようなことが起こったエリアなのかもしれない。
必死に声を張り上げて走る。マリアが足止めのために残ってくれたけれど身体強化できない私よりも男のほうが足が速い。
追われる恐怖で後ろを振り返る、男の手が私の制服に伸びる。
もう駄目だ。
その時、私の横を一陣の風が駆け抜けた。
「遅くなりました」
私に延ばされる男の手に向かって躊躇なく剣が振り下ろされる。
ヒッと私は息を飲んだが、男が手をひっこめたため剣は空を切った。
男が下がり、私を背にし守る形で割り込んできたのはエドガーだった。
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「エドガー様……」
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