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第4章 宮廷にて知る
第9話 相談
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マークが中庭で若造と手合わせという名の決闘をこなしている頃、ジュリアも仕事が予定より随分早く終わりそうだった。
「・・・今日は、久しぶりにマークと飲みにでも行こうか」
剣の手入れを入念にして、一通りの騎士の武装品を点検しおわった。
「じゃあ、また。お疲れさん」
声をかけると第一騎士団の面子から、おお、お疲れさん! 週末はゆっくりしとけよ!とか、実に気持ちのいい声が帰ってきた。将軍がランチタイムに食堂にやってきてくれたおかげで、ジュリアがマクナムの娘だと言うことは、すでに騎士団の中には浸透しきっている。男ばかりのむさ苦しい所帯の中で、ジュリアの居場所はすでに確保されたも同然であった。
「マークはどこだろう・・・?」
マークを探す傍ら、宮廷の中をぶらぶらと歩くと庭のバラの花は綺麗だし、庭師がせっせと手入れをしているのが見える。平和で穏やかな夕暮れだった。
マークとはしばらくそういう時間を取っていなかったし、それに話したいことも幾つかあった。ジョルジュと舞踏会に行ってから、というもの、ジュリアの機嫌もすこぶるよく、明日から週末の今日は、どうしても飲みに行きたい気分だったのもある。
見習い騎士にマークの居所を聞けば、彼は、今、頭のおかしな貴族を尋問中だが、すぐに終わるとのこと。取調室の前にまでやってきて、いつものように扉をガンガンとたたき、自分であることを知らせたつもりだった。
扉をノックした次の瞬間、扉が開いた。その間隔はコンマ0秒。すごい早業だ。
すっと扉の隙間からマークが目だけを覗かせ、自分を確認した瞬間、扉から凄い勢いで飛び出してきた。
「わっ!! 何をっ・・・むぐっ」
驚いたジュリアの口を素早く手で塞いでから、マークは、素早く後手にドアをしめ、数メートル向こうの廊下の陰にずるずると引きずりこんだ。
「突然何だっ・・・」
マークが少し手を放せば、ジュリアは抗議するような口調で開いた口を、再び素早くふさぎ、マークはジュリアの耳元で小声で言った。
「しっ、喋るなっ」
目をぱちくりさせているジュリアに、マークは言った。
「今、凄く取り込み中だ。すまないが、後で説明するから、なっ? しばらくこの界隈をうろつくな」
「へっ?マーク、仕事が終わったのなら一杯飲もうと思って誘いに来たんだけど?」
ジュリアには、今、マークがどんなに複雑な状況にいるのか全く飲み込めていない。無邪気な様子で飲みに行こうとへらっと誘うジュリアの背中をマークは押し出した。
「いいから、行けっ。俺も後でタバーンに行くから、そこで落ち合おう」
タバーンというのは、二人の行きつけの店だ。宮廷から少し離れていて、貴族のような人間は絶対に足を踏み入れない場所だ。
「あ、ああ? わかった」
いまいち腑に落ちない顔をするジュリアの背中を押しながら、マークは念を押すように言う。
「いいか、絶対に、絶対に、この界隈を今はうろつくなよ。お前を捜し求めている変態を今、取調中なんだ」
「変態って、あのラムズフェルドか? 探し求めているって何を?」
「いいから行けっ。詳しくは後で話す」
不思議そうに見つめるジュリアの背中を押し出した。
首をかしげながら、時おり振り返りながら、マークが指さしたタバーンにとぼとぼと向うジュリアの後ろ姿を、マークは大きなため息をつきながら見送った。
・・・全く、なんてタイミングで来てくれるんだ。
脱力したマークの心を慮れる人間は今の所、誰もいなかった。
◇
「それで・・・だ。お前、俺に何か言うことがあるんじゃないのか?」
結局、高貴な変態をやりすごし、つつがなく送り返した後で、マークは約束通り、市井の酒場である「タバーン」で落ち合った。食事の値段もそこそこだが、味はよくて、二人は結構気に入っているのだ。
テーブルの上には、大きなジョッキになみなみとつがれたエールと、串焼きの大きな肉が中よさげに並んでいる。そのテーブルを前にして、ジュリアとマークは並んで座っていた。串焼き肉はジュウジュウと湯気を立てて美味しそうだし、黄金色の冷たく冷えたエールも二人の食欲を多いにそそるものだ。
皿にたらりと流れ落ちる肉汁を目の前にし、ジュリアもマークも嬉しそうに肉に食らいつこうと喉を鳴らした。冷えたエールを片手に、香ばしい香りがする肉汁たっぷりの串焼き肉を一口がぶりと噛みつき、それと一緒に黄金色の酒を喉に流し込む。
この幸せな瞬間を何と形容すればいいのか。
酒場特有のわいわいとした活気に満ちあふれたこの場所を、二人はとても気に入っていた。
「ほら、正直に言えよ」
マークがエールを片手にジュリアを肘でつつけば、ジュリアもぎくりと一瞬、モーションが止った。
「あ、やっぱりわかるか?」
なるほど、やはり何かやましいことがあるのか。あの侯爵は見事なほどに変態だったからな。
「お前、困った男と出会ったんじゃないのか?」
「うん・・・そうなんだ」
ジュリアは困ったようにちらとマークを見つめた。こんな風にジュリアがマークに言葉を濁したように言うのは始めてだ。
俺も男だ。盟友の相談の一つや二つ、聞いてやろうじゃないか。
先ほどの破壊的な変態からじっくり話しを聞かされた後だ。マークは、寛大な気持ちになって、変態どんと来い!くらいの気持ちになっていた。ぐいっと飲み干したエールのせいで、ほろ酔い気分になると人は気が大きくなるものなのだ。
変態がなんだ。
それがどうしたって言うんだ。
俺がこいつの困った話しをがっつりと受け止めてやるんだ。
「言って・・・いいのかな?」
そんなジュリアは戸惑いがちにマークをちらりと見つめた。
「そういうことは人に話せばすっきりするぞ。男からみの面倒ごとだろ?」
「あ、ああ・・・そうなんだ」
「ほら、言ってみろよ」
ああ、でも・・・と躊躇するジュリアをマークは励ますような目で見つめた。
「俺とお前と長いつきあいだろ? ほら、遠慮なく言え」
「ああ、じゃあ・・・・」
「なんだ、ほら早く言って見ろ」
「実は・・・抱きつかれたんだ」
「はあ? あの変態、お前にそんなに近距離まで接近したのか?」
「だって、突然だったし、まさか、そんなことしてくるなんて思いもよらなくて・・・・」
「それに・・・意味不明の言葉を呟いていたし」
「ああ、あいつはそういう変態なんだ」
「あいつって、いつ彼のことをそんなに詳しくなったの?」
「つい最近だな」
「その抱擁の意味がわからなくて・・・」
「お前に懸想してるんだろ?」
「そうかなあ?」
「他に何がある?」
「だって、すまないって謝ってきたんだ」
「は?なんの話だ?」
「だから殿下の・・・・」
「はあ? 殿下? なんで殿下が出てくるんだよ?」
マークは、自分が何か大きな勘違いをしているような気がしてきたが、そんな心の声を無視した。この安酒場で自分たちのことを知る人間は一人もいない・・・はずだ。
「そもそも、女に無言で抱きつき、意味不明なことを呟くのは変態以外の何者でもないぞ」
ふと背後から凍り付くようなオーラを感じた。へんだな、とマークは思ったが、気にしないことにした。多分、自分は少し酔っぱらっているんだ。
「そうかな?」
「ああ、変態だ。あいつは絶対に変態だ」
「マーク、私は殿下の話しをしてるんだけど?」
ジュリアが小首をかしげて不思議そうに聞く。
「殿下って、あいつも変態なのか?」
なんだか背中に伝わる冷気がぐんっと増したような気がした。
「あんまり殿下のことを変態だ、とか言わないほうがいい。誰かに聞かれたらどうするんだ」
ジュリアがマークをたしなめながら、またエールをごくりと飲み干した。
「ここにはいないだろ。他の騎士達もいるはずがないから平気さ」
マークがへらっと笑った瞬間。
「誰が変態だって?」
その時、二人の背後から冷たい声が降り注いだ。
「で、ででで、殿下?!」
「しっ!声が高い」
エリゼル王太子殿下だ。フードを被り偽装しているが見紛うことなく殿下に違いない。髪と目の色を染め、平民の服装をしているが、やはり、オーラが違う。
「な、なんで、殿下がこんな安酒場にいるんですか?」
「ひどいな・・・私がいちゃ何か不味いことでもあるのか?」
「その・・・殿下のような方はこのような場所はお似合いにないと思うのですが?」
「たまには庶民の生活を視察することも大切なことだ」
エリゼル殿下は、フードをはずし、外套を脱ぎながら、どさりとジュリアの隣に座った。
「・・・今日は、久しぶりにマークと飲みにでも行こうか」
剣の手入れを入念にして、一通りの騎士の武装品を点検しおわった。
「じゃあ、また。お疲れさん」
声をかけると第一騎士団の面子から、おお、お疲れさん! 週末はゆっくりしとけよ!とか、実に気持ちのいい声が帰ってきた。将軍がランチタイムに食堂にやってきてくれたおかげで、ジュリアがマクナムの娘だと言うことは、すでに騎士団の中には浸透しきっている。男ばかりのむさ苦しい所帯の中で、ジュリアの居場所はすでに確保されたも同然であった。
「マークはどこだろう・・・?」
マークを探す傍ら、宮廷の中をぶらぶらと歩くと庭のバラの花は綺麗だし、庭師がせっせと手入れをしているのが見える。平和で穏やかな夕暮れだった。
マークとはしばらくそういう時間を取っていなかったし、それに話したいことも幾つかあった。ジョルジュと舞踏会に行ってから、というもの、ジュリアの機嫌もすこぶるよく、明日から週末の今日は、どうしても飲みに行きたい気分だったのもある。
見習い騎士にマークの居所を聞けば、彼は、今、頭のおかしな貴族を尋問中だが、すぐに終わるとのこと。取調室の前にまでやってきて、いつものように扉をガンガンとたたき、自分であることを知らせたつもりだった。
扉をノックした次の瞬間、扉が開いた。その間隔はコンマ0秒。すごい早業だ。
すっと扉の隙間からマークが目だけを覗かせ、自分を確認した瞬間、扉から凄い勢いで飛び出してきた。
「わっ!! 何をっ・・・むぐっ」
驚いたジュリアの口を素早く手で塞いでから、マークは、素早く後手にドアをしめ、数メートル向こうの廊下の陰にずるずると引きずりこんだ。
「突然何だっ・・・」
マークが少し手を放せば、ジュリアは抗議するような口調で開いた口を、再び素早くふさぎ、マークはジュリアの耳元で小声で言った。
「しっ、喋るなっ」
目をぱちくりさせているジュリアに、マークは言った。
「今、凄く取り込み中だ。すまないが、後で説明するから、なっ? しばらくこの界隈をうろつくな」
「へっ?マーク、仕事が終わったのなら一杯飲もうと思って誘いに来たんだけど?」
ジュリアには、今、マークがどんなに複雑な状況にいるのか全く飲み込めていない。無邪気な様子で飲みに行こうとへらっと誘うジュリアの背中をマークは押し出した。
「いいから、行けっ。俺も後でタバーンに行くから、そこで落ち合おう」
タバーンというのは、二人の行きつけの店だ。宮廷から少し離れていて、貴族のような人間は絶対に足を踏み入れない場所だ。
「あ、ああ? わかった」
いまいち腑に落ちない顔をするジュリアの背中を押しながら、マークは念を押すように言う。
「いいか、絶対に、絶対に、この界隈を今はうろつくなよ。お前を捜し求めている変態を今、取調中なんだ」
「変態って、あのラムズフェルドか? 探し求めているって何を?」
「いいから行けっ。詳しくは後で話す」
不思議そうに見つめるジュリアの背中を押し出した。
首をかしげながら、時おり振り返りながら、マークが指さしたタバーンにとぼとぼと向うジュリアの後ろ姿を、マークは大きなため息をつきながら見送った。
・・・全く、なんてタイミングで来てくれるんだ。
脱力したマークの心を慮れる人間は今の所、誰もいなかった。
◇
「それで・・・だ。お前、俺に何か言うことがあるんじゃないのか?」
結局、高貴な変態をやりすごし、つつがなく送り返した後で、マークは約束通り、市井の酒場である「タバーン」で落ち合った。食事の値段もそこそこだが、味はよくて、二人は結構気に入っているのだ。
テーブルの上には、大きなジョッキになみなみとつがれたエールと、串焼きの大きな肉が中よさげに並んでいる。そのテーブルを前にして、ジュリアとマークは並んで座っていた。串焼き肉はジュウジュウと湯気を立てて美味しそうだし、黄金色の冷たく冷えたエールも二人の食欲を多いにそそるものだ。
皿にたらりと流れ落ちる肉汁を目の前にし、ジュリアもマークも嬉しそうに肉に食らいつこうと喉を鳴らした。冷えたエールを片手に、香ばしい香りがする肉汁たっぷりの串焼き肉を一口がぶりと噛みつき、それと一緒に黄金色の酒を喉に流し込む。
この幸せな瞬間を何と形容すればいいのか。
酒場特有のわいわいとした活気に満ちあふれたこの場所を、二人はとても気に入っていた。
「ほら、正直に言えよ」
マークがエールを片手にジュリアを肘でつつけば、ジュリアもぎくりと一瞬、モーションが止った。
「あ、やっぱりわかるか?」
なるほど、やはり何かやましいことがあるのか。あの侯爵は見事なほどに変態だったからな。
「お前、困った男と出会ったんじゃないのか?」
「うん・・・そうなんだ」
ジュリアは困ったようにちらとマークを見つめた。こんな風にジュリアがマークに言葉を濁したように言うのは始めてだ。
俺も男だ。盟友の相談の一つや二つ、聞いてやろうじゃないか。
先ほどの破壊的な変態からじっくり話しを聞かされた後だ。マークは、寛大な気持ちになって、変態どんと来い!くらいの気持ちになっていた。ぐいっと飲み干したエールのせいで、ほろ酔い気分になると人は気が大きくなるものなのだ。
変態がなんだ。
それがどうしたって言うんだ。
俺がこいつの困った話しをがっつりと受け止めてやるんだ。
「言って・・・いいのかな?」
そんなジュリアは戸惑いがちにマークをちらりと見つめた。
「そういうことは人に話せばすっきりするぞ。男からみの面倒ごとだろ?」
「あ、ああ・・・そうなんだ」
「ほら、言ってみろよ」
ああ、でも・・・と躊躇するジュリアをマークは励ますような目で見つめた。
「俺とお前と長いつきあいだろ? ほら、遠慮なく言え」
「ああ、じゃあ・・・・」
「なんだ、ほら早く言って見ろ」
「実は・・・抱きつかれたんだ」
「はあ? あの変態、お前にそんなに近距離まで接近したのか?」
「だって、突然だったし、まさか、そんなことしてくるなんて思いもよらなくて・・・・」
「それに・・・意味不明の言葉を呟いていたし」
「ああ、あいつはそういう変態なんだ」
「あいつって、いつ彼のことをそんなに詳しくなったの?」
「つい最近だな」
「その抱擁の意味がわからなくて・・・」
「お前に懸想してるんだろ?」
「そうかなあ?」
「他に何がある?」
「だって、すまないって謝ってきたんだ」
「は?なんの話だ?」
「だから殿下の・・・・」
「はあ? 殿下? なんで殿下が出てくるんだよ?」
マークは、自分が何か大きな勘違いをしているような気がしてきたが、そんな心の声を無視した。この安酒場で自分たちのことを知る人間は一人もいない・・・はずだ。
「そもそも、女に無言で抱きつき、意味不明なことを呟くのは変態以外の何者でもないぞ」
ふと背後から凍り付くようなオーラを感じた。へんだな、とマークは思ったが、気にしないことにした。多分、自分は少し酔っぱらっているんだ。
「そうかな?」
「ああ、変態だ。あいつは絶対に変態だ」
「マーク、私は殿下の話しをしてるんだけど?」
ジュリアが小首をかしげて不思議そうに聞く。
「殿下って、あいつも変態なのか?」
なんだか背中に伝わる冷気がぐんっと増したような気がした。
「あんまり殿下のことを変態だ、とか言わないほうがいい。誰かに聞かれたらどうするんだ」
ジュリアがマークをたしなめながら、またエールをごくりと飲み干した。
「ここにはいないだろ。他の騎士達もいるはずがないから平気さ」
マークがへらっと笑った瞬間。
「誰が変態だって?」
その時、二人の背後から冷たい声が降り注いだ。
「で、ででで、殿下?!」
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エリゼル王太子殿下だ。フードを被り偽装しているが見紛うことなく殿下に違いない。髪と目の色を染め、平民の服装をしているが、やはり、オーラが違う。
「な、なんで、殿下がこんな安酒場にいるんですか?」
「ひどいな・・・私がいちゃ何か不味いことでもあるのか?」
「その・・・殿下のような方はこのような場所はお似合いにないと思うのですが?」
「たまには庶民の生活を視察することも大切なことだ」
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