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2章 始動
28話 ファラトイア
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「すごく大きいの!」
俺たちは二人の女性をアラトイに降ろし、西に向かって走り出して1週間を使って街にたどり着いていた、100キロくらいの距離だったから一日も使わず着くんだが、そんなに急ぐ必要もないからなゆっくりと走ったんだ、街道では馬車の商人とか極秘で移動している貴族とかにも会わず平和だったよ、おかげで色々な物を作れたこの街でお金に困ったら売る予定だ。
今は遠くからその街を眺めているが、その街はファラトイアと言ってアラトイよりも5倍くらいの広さがある、まあ大体だがな。
グルッと外壁で覆われている、これはアラトイも一緒だが20mはありそうだ、そしてすごく分厚く頑丈そうに見える。
アラトイの壁は薄く10mくらいだった、それを考えるとここがいかに重要な場所なのかが分かる、その壁の上には等間隔で見張り台と砲台が設置されているんだ、大きな要塞って感じだな。
「ああ、さっそく入るか」
「うんなの」
俺は門のある方に歩いて行った、門には10人位が並んでいてまだかかりそうだ、門番は鉄の鎧を来ていて顔が見えないヘルムを被っている、でも全員女性なのだろうな、アラトイでも男は5人くらいしか見なかった。
「次の者、何だ小僧一人か?」
「いえ、ここに同行者がいますよファラ」
「はいなの!」
鞄から顔を出して手を挙げている、肩に飛ぶとここでは武器を向けられそうだから事前に話合ったんだ。
「小精霊か珍しいな、身分証はあるか?」
あまり驚かなかった、大きな街だから知っているのかもな、俺とファラの冒険者カードを渡すと門番が確認している、さて通れるだろうか。
「ふむ、Eランクの人族にEランクの小精霊っと、よし!通っていいぞ」
「え!?いいんですか?」
俺は疑問の声を上げてしまった、絶対「これは使えないぞ」とか言われると思ってたからな。
そしてヘルムで顔が見えないが、首を傾げてるから疑問に思ってるんだろうな。
「何を驚いている、身分証があるんだ当たり前だろう、中に入って悪さをすればその時処罰をする」
「はぁ分かりました」
そう言う意味ではなかったんだが、取り消しになってないのか?まあ簡単なのだからいいか。
俺は歩き出して周りを見回した、街並みがアラトイと違ったからな。
「やっぱり違うな、高い建物が多い」
アラトイのギルドのような建物が普通に立っている、あれが全部住居なのだすごい人数が入るだろう。
外を歩いている人もかなりの数だ、それに見てわかる種族が多い、アラトイではハーフが多く良く分からなかったが、ここにははっきりと分かる者が多いようだ、見て多いと思うのは角を頭に生やした人かな、俺が助けた騎士と同じ感じだ、そう言えば馬車から叫んでた人もこんな感じだったかな。
「さて宿を先にするか、ギルドを先にするか・・・ファラはどっちがいい?」
「ファラはユーヤのご飯が食べたいの」
2択がまさかの3択目を要望してきた、さすがファラだな。
「じゃああそこの木の下で食べるか」
「やったのー!」
丁度昼時だからな、それにそんなに急ぐ必要もない、これだけ大きければ宿は余ってるだろうし、ギルドは別に明日でも良いからな。
「美味しいのー!」
「ああ、やっぱりこういった場所はサンドイッチだよなー」
俺は酵母を作って柔らかいパンを作れるようになっている、他にも魔石を動力にしたレンジやコンロを作っている、そして極めつけは家だ。
ログハウスのような家を収納に入れているんだ、そして野営の際取り出してそこで過ごしている、中には風呂とか暖炉もありかなり快適だ、もし旅人が見たら驚くだろうな。
まあ広い場所でないと出せないが収納魔法があるんだ、家を小さくして中を広くする事が出来るかもしれないと研究してはいる。
他の魔道具もその家の中で作りだしていてなかなか順調だ、まぁ目立ちたくないので世間には出さないかもな、他の簡単な魔道具で収入は十分だろうし、そもそもモンスターの素材だけで充分だ。
「ユーヤ!」
俺がそんなことを考えているとファラが呼んだ、なんだ?
「どうした?」
「あの子たちにもご飯をあげたいの」
ファラが指さした方を見たら、遠くの家の影に獣ミミの子供が数人座っていた、服からして裕福ではない、だが首輪をしてないから奴隷でもないな。
この世界の奴隷制度はあまり良くない、主が悪いとひどい扱いをされる、まぁよくあるよな。
「孤児なのかな?」
アラトイでも教会で養っている子がいたが、こんな大きなとこならかなりの数がいるんだろうな。
「ちょっといいかな君たち」
俺とファラは食事を中断し、その子たちの所に行って聞いてみた、かなり警戒しているな。
「な、何でしょうか?」
「俺はユーヤこっちはファラだ、今日ここに来た」
ファラも鞄から手と顔を出して挨拶をしてる、俺は自己紹介をして本題に入った。
「もしよかったらここの事を知ってる範囲で教えてくれないかな、報酬はこの食べ物で」
俺はパンの入ったカゴを出した、他の物でも良いのだが鍋に入っていたりしてわかりづらい、パンなら見て直ぐに分かるからな、子供たちの目の色が変わったよ。
「(ゴク)い、いいんですか」
「ああ正当な報酬だよ、他の子たちも集めてもいいからさ、何処か集まるのにいい場所はないかな?」
子供たちに聞いたらフラッと歩き出したので付いていった。
俺たちは二人の女性をアラトイに降ろし、西に向かって走り出して1週間を使って街にたどり着いていた、100キロくらいの距離だったから一日も使わず着くんだが、そんなに急ぐ必要もないからなゆっくりと走ったんだ、街道では馬車の商人とか極秘で移動している貴族とかにも会わず平和だったよ、おかげで色々な物を作れたこの街でお金に困ったら売る予定だ。
今は遠くからその街を眺めているが、その街はファラトイアと言ってアラトイよりも5倍くらいの広さがある、まあ大体だがな。
グルッと外壁で覆われている、これはアラトイも一緒だが20mはありそうだ、そしてすごく分厚く頑丈そうに見える。
アラトイの壁は薄く10mくらいだった、それを考えるとここがいかに重要な場所なのかが分かる、その壁の上には等間隔で見張り台と砲台が設置されているんだ、大きな要塞って感じだな。
「ああ、さっそく入るか」
「うんなの」
俺は門のある方に歩いて行った、門には10人位が並んでいてまだかかりそうだ、門番は鉄の鎧を来ていて顔が見えないヘルムを被っている、でも全員女性なのだろうな、アラトイでも男は5人くらいしか見なかった。
「次の者、何だ小僧一人か?」
「いえ、ここに同行者がいますよファラ」
「はいなの!」
鞄から顔を出して手を挙げている、肩に飛ぶとここでは武器を向けられそうだから事前に話合ったんだ。
「小精霊か珍しいな、身分証はあるか?」
あまり驚かなかった、大きな街だから知っているのかもな、俺とファラの冒険者カードを渡すと門番が確認している、さて通れるだろうか。
「ふむ、Eランクの人族にEランクの小精霊っと、よし!通っていいぞ」
「え!?いいんですか?」
俺は疑問の声を上げてしまった、絶対「これは使えないぞ」とか言われると思ってたからな。
そしてヘルムで顔が見えないが、首を傾げてるから疑問に思ってるんだろうな。
「何を驚いている、身分証があるんだ当たり前だろう、中に入って悪さをすればその時処罰をする」
「はぁ分かりました」
そう言う意味ではなかったんだが、取り消しになってないのか?まあ簡単なのだからいいか。
俺は歩き出して周りを見回した、街並みがアラトイと違ったからな。
「やっぱり違うな、高い建物が多い」
アラトイのギルドのような建物が普通に立っている、あれが全部住居なのだすごい人数が入るだろう。
外を歩いている人もかなりの数だ、それに見てわかる種族が多い、アラトイではハーフが多く良く分からなかったが、ここにははっきりと分かる者が多いようだ、見て多いと思うのは角を頭に生やした人かな、俺が助けた騎士と同じ感じだ、そう言えば馬車から叫んでた人もこんな感じだったかな。
「さて宿を先にするか、ギルドを先にするか・・・ファラはどっちがいい?」
「ファラはユーヤのご飯が食べたいの」
2択がまさかの3択目を要望してきた、さすがファラだな。
「じゃああそこの木の下で食べるか」
「やったのー!」
丁度昼時だからな、それにそんなに急ぐ必要もない、これだけ大きければ宿は余ってるだろうし、ギルドは別に明日でも良いからな。
「美味しいのー!」
「ああ、やっぱりこういった場所はサンドイッチだよなー」
俺は酵母を作って柔らかいパンを作れるようになっている、他にも魔石を動力にしたレンジやコンロを作っている、そして極めつけは家だ。
ログハウスのような家を収納に入れているんだ、そして野営の際取り出してそこで過ごしている、中には風呂とか暖炉もありかなり快適だ、もし旅人が見たら驚くだろうな。
まあ広い場所でないと出せないが収納魔法があるんだ、家を小さくして中を広くする事が出来るかもしれないと研究してはいる。
他の魔道具もその家の中で作りだしていてなかなか順調だ、まぁ目立ちたくないので世間には出さないかもな、他の簡単な魔道具で収入は十分だろうし、そもそもモンスターの素材だけで充分だ。
「ユーヤ!」
俺がそんなことを考えているとファラが呼んだ、なんだ?
「どうした?」
「あの子たちにもご飯をあげたいの」
ファラが指さした方を見たら、遠くの家の影に獣ミミの子供が数人座っていた、服からして裕福ではない、だが首輪をしてないから奴隷でもないな。
この世界の奴隷制度はあまり良くない、主が悪いとひどい扱いをされる、まぁよくあるよな。
「孤児なのかな?」
アラトイでも教会で養っている子がいたが、こんな大きなとこならかなりの数がいるんだろうな。
「ちょっといいかな君たち」
俺とファラは食事を中断し、その子たちの所に行って聞いてみた、かなり警戒しているな。
「な、何でしょうか?」
「俺はユーヤこっちはファラだ、今日ここに来た」
ファラも鞄から手と顔を出して挨拶をしてる、俺は自己紹介をして本題に入った。
「もしよかったらここの事を知ってる範囲で教えてくれないかな、報酬はこの食べ物で」
俺はパンの入ったカゴを出した、他の物でも良いのだが鍋に入っていたりしてわかりづらい、パンなら見て直ぐに分かるからな、子供たちの目の色が変わったよ。
「(ゴク)い、いいんですか」
「ああ正当な報酬だよ、他の子たちも集めてもいいからさ、何処か集まるのにいい場所はないかな?」
子供たちに聞いたらフラッと歩き出したので付いていった。
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