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6章不穏

99話 ジェヅの悩み

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僕はジェヅ、前にも言いましたがミスリルの片鱗ってPTのリーダーをしています。

そして僕は今あることで悩んでいます、それは。



「みんな平気?」


「ああ俺は何とか平気だ」


「私ダメェ~ジェヅ肩かしてぇ~」


キャティが言ってきましたが、さっきまで普通に歩いていましたよね、きっと僕にくっ付きたいからですね。


「もうキャティ!ジェヅだって疲れてるのよ、自分で歩きなさい」


「何よ~、リズだってジェヅにくっ付きたいくせに」


「そ、それはそうだけど、今はみんな疲れてるんだからしません」


はぁ~最近の悩みの1つです、そろそろ二人の気持ちに答えないといけませんね、そして他の悩みです。


「やっぱりもう1人か2人はPTに欲しいですね、カイズどう思いますか?」


これがもう一つの悩みです、最近ダメージ量が足りないのか、手数が少ないのか余裕のない戦いばかりをしています。


「そうだな~いた方が楽っちゃー楽だな、でもジェヅ」


カイズの目線を見るとキャティとリズがすごい顔をしていました、ああなるほど。


「ジェヅ、浮気は私たちを娶ってからにしてよね」


「そうですよジェヅ、もしその前にそんなことがあったら、私立ち直れませんよ」


「浮気をするつもりはありませんよ、でも今日のボス戦は2人もきつかったでしょ、絶対増やした方が良いんですよ」


他のPTはどこかの魔法騎士とかを入れて、どんどん力を付けてきています、まあそうでない人たちもいますけど、僕たちは限界を感じているんです。


「だから早く私たちと結婚してよジェヅ~」


「そうですよジェヅ」


「うぅ~」


2人が顔を近づけて言ってきました、近いです二人とも・・・でもそうですね、妹に会うまでには決めないといけませんね。


「まあだから、入団の条件はジェヅに惚れない奴って事だな、ははははは」


笑い事ではないですよカイズ、そんな事どうやったら解るんですか。


「笑い事じゃないわよカイズ、そんなの初めからカップルを入れるしかないじゃない、絶対ジェヅに惹かれるもん」


「それは言い過ぎですよキャティ、僕はそれほどいい男ではないです」


「そんなことはないですよジェヅ、あなたはすごい魅力を持ってるんです、だから絶対入れるならその条件です、じゃなかったら入れません」


二人は真剣です、カイズは笑っていますけどね。

そんな話をしながらあの長い道を歩いていると、後ろからすごい気配を感じました。



「な、なんだこの気配は!?ジェヅ!」


「わかっていますカイズ、みんな戦闘体制を取ってください!」


「この道でこんなに感じるなんて、初めてね」


みんなもすぐに構えました、確かにこの道ではモンスターに遭遇したことはありません、一説では誰かがここに結界を張っているとか、ですがすごい気配を出しながら近づいてきます、それも二つです。


「来たぜ・・・ん!どうやら冒険者のようだな」


「その様ですね、それにしてもすごい速さですね」


僕とカイズが話しているとその気配の二人(どこかで見たような鎧を着た者と拳闘士の獣人の女の子)が止まって僕たちに話し掛けて来ました。


「やっと見つけた!早いですよ皆さん」


「なんだぁ!俺たちはお前らなんか知らんぞ、何か用か」


カイズが少し威嚇しながら言うと、獣人の女の子が言ってきました。


「それが大ありなの!ホントはゼタと二人だけで冒険をしていたかったけど、しょうがないの!」


「僕だってそうだよファル、でもしょうがないんだよ」


2人が手を取り合ってなんだか別の世界に行っています。


「お~い帰ってこ~い」


「はっそうでした、申し訳ないです」


カイズが2人に言ったら鎧の人が我に返って頭を下げてきました。


「それはいいけどよ、なんか調子狂うな・・・それで何の用なんだ?」


カイズが今度は威嚇をしないで話しています、まあこの二人からあの気配が無くなっているからですけどね。

それにしてもあの鎧、どこかで見た気がしますね、何処でしょうか?何かに似てるような。


「はい!僕たちをあなた達のPTに入れていただきたいのです」


「う~ん、どう思うよジェヅ」


僕が思い出そうとしているとカイズに聞かれました、どうしましょうかね。


「私はいいと思うわ、二人は恋人同士みたいだし」


「私も賛成です、二人を見ていると何となく燃えてきます」


二人の眼が怖いです!?何でですか!


「ま、まぁ二人がそう言うならいいかな、取り合えず試しにって事でゼタさんファルさんいいですか?」


「もちろんです、やったよファル!」


「良かったわねゼタ!」


また二人の世界に入っています。


「なんか変わった奴らだな」


「そうですね、でもあの気配を出していましたからきっと実力は確かですよ」


「まあな・・・それより」


僕はカイズの目線を追うとキャティとリズがいました。


「素敵ね!」


「ほんとですね」


あれがいいのですか!?僕にはできませんよ絶対にです。

それから二人をこっちの世界に戻して歩き出し、銅貨1枚宿に泊まり二人の話を聞きました。

どこかで見たような鎧はゼタの素顔を見て思い出すことになりましたよ。
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