お嬢さんはある日森の中で熊さんに出会った

【アリエルside】過去イチ悶絶した休日

庭でピクニック？もっと景色のいい所に連れて行くぞ？


・・・お、俺と一緒に過ごしたいと思ってくれているのか・・・嬉しいな。


この辺でいいか。つまみやすいものを準備したんだな。


・・・なんだ？どうしたんだ・・・どうすれば・・・いいんだ？はぅっ！？あ、あーんだと！？あ、あの、噂に聞くあれか？いいのか？俺がそんな事・・・いいのか？こ、これは・・・そのまま食えばいいんだよな？リシェの手ずから食うのが正解だよな？

な、なんだ、この恥ずかしさは！正直緊張しすぎて味がわからん・・・しかし、幸せだ・・・ん？・・・もう一回してくれるのか？あ、あーん・・・段々味がするようになってきたぞ。はぁ、幸せだ。こんな幸せな気持ちにさせて・・・リシェがいなくなったら、俺は生きていけるのか？

うーん・・・なんだか眠くなってきたな。天気もよくて暖かい。眠気が・・・なんだ？・・・なにがどうぞなんだ？ひ、膝枕だど！？い、いいのか？膝枕されていいのか？うっ・・・うむ・・・このチャンスを逃す手はないな・・・。

うぉ・・・絶景だな・・・いい眺めだ。やっぱりリシェは胸が大きいな。寝台で一緒に眠る時に、たまに腕にあたったりするが、柔らかくてそれだけで反応してしまう・・・って・・・俺、昼間っからなんて事考えてるんだ！！しかし、なんだ・・・膝枕というものはいいな・・・幸せな気分に浸れるな。癒しの時間ってやつだ・・・これから先もこういう時間が取れたらいいな・・・しかし、いつの日かこの幸せな関係にも終わりが来るのだろうな・・・


「団長様・・・可愛いです」

うぅ・・・何か聞こえた気がする・・・


zzzzz


はっ・・・本当に眠ってしまった・・・うぉ・・・リシェ、なんでそんなに笑顔で俺を見てるんだ！40手前のオッサンの寝顔を見てなにがいいのかわからんぞ・・・な、なにぃぃぃ！！お、俺が寝言言っていただと・・・やばい・・・俺なんか変な事言ってないだろうな？秘密って・・・俺何言ったんだ！？リシェが可愛いとかぐらいならいいが、俺の嫁だとか口走ってないよな？


リシェ？誰の事を言ってるんだ・・・誰と間違ってるんだ？アル様って・・・誰なんだ・・・うっ・・・他に好きな奴がいたのか・・・間違って名前呼んだんだな・・・。


ふぇっ！？・・・・・お、俺の事？ア、アル様・・・アル様？お、俺の事なのか・・・はぁぁぁぁ・・・う、嬉しい・・・もう、俺、自惚れていいか？リシェに好かれてるんだって浮かれていいか？愛称呼びなんて一生する相手なんてできないと思ってた・・・アル様か・・・なんだか自分の名前に魔法がかかったみたいだ。名前呼ばれるだけで嬉しいなんて知らなかった。リシェは天使で小悪魔で魔法使いなのか・・・ん？だったら、俺も、俺も・・・リシェと呼びたい！許してくれるか？

俺、寝言でリシェって呼んでたらしい・・・マズい・・・しかも心の中で呼んでいた事までバレている・・・リシェは人の心も読めるのか・・・凄いな。はぁ、しかし、勝手にリシェって呼んでた事、嫌だったか？怒るか？う、嬉しいだと？リシェの口から発せられるアル様は最高だな！！

俺、もう、何かが限界突破しそう・・・あぁ・・・リシェ・・・もうお前だけだ。俺の名前を呼んでいいのも、俺を好きに扱っていいのも・・・お前だけだぞ？だから、お前も俺だけのものにならないか？なんて言えたらいいのにな。言ってしまってこの関係が壊れるのが怖い。だから、まだ心の中にしまっておこう。俺はいつでもお前だけが愛しい。リシェだけが俺の唯一の女だ。好きだ、大好きだ。好きになるって、嬉しいが、苦しいのだな・・・38歳になって初めて恋を知ってしまった・・・情けないオッサンだな・・・こんなに臆病になるなんて知らなかった。リシェ・・・お前の本音が知りたい・・・いや、まだ知りたくない・・・




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次回


きゃぁっ！！離してください！！

なぜこんな事を！？