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第一章 始まりの館
Chapter21 いつか
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翌日は土砂降りだった。
アルシャインはフィナアリスを起こさないように起きて着替える。
そして、ワンピースと男子用のシャツとズボン、そして子供用のシャツとズボンを仕上げた。
アルシャインが一息ついてコーヒーを注いで飲んでいると、ノアセルジオが降りてくる。
「おはようアイシャ」
「おはようノア」
ノアセルジオは同じくコーヒーを注いでカウンターに座って飲む。
「…お客さん来るかな」
「どうかしら…」
答えてアルシャインはテーブルに行って布を置く。
「あの子達の服?」
そう聞くとアルシャインは苦笑する。
「これは布団用よ。ナリスとリオンとメルの服は作ったから、置きに行くの。手伝ってくれる?」
「いいよ」
答えてノアセルジオはリュカシオンのシャツとズボンを持って2階に行く。
下着は自分の替えの物を共に置く。
アルシャインも着替えを置いてから下に降りると、ルベルジュノーとクリストフがミュージの乳搾りと世話をして、リナメイシーとアルベルティーナが卵拾いとニワトリの世話をする。
朝食の後。
アルシャインは一応、パイやラザニアなどの仕込みをしておく。
その間にアルベルティーナとリナメイシーとティナジゼルはレース編みをした。
コースターと窓に飾るドリームキャッチャーを作っているのだ。
ルベルジュノーとレオリアムがベッドを作り、ノアセルジオとクリストフが椅子を作る。
リュカシオンとカシアンがサイドテーブルを作っていた。
フィナアリスとマリアンナとメルヒオールは洗濯だ。
やはり雨が酷いのでお客さんは来ないようだ。
もうすぐお昼になる時に、いつもの常連さんが傘を差してやってきた。
「いやぁ酷い降りだ」
レンガ職人のロレッソが言い、カウンターに座ると、鍛冶屋のエイデンがその隣りに座る。
家具屋のダンヒルは金づちの音の方へ行った。
「ほう、まともなベッドになりそうだな!」
そう声を掛ける。
「ダンヒルさん、ベッドの真ん中の板は横に並べるのがいいかな?」
ノアセルジオが聞いて、ダンヒルが頷く。
「そうだな。ワラを使うなら、麦稈ロールを何重にも重ねる方がいいぞ。ワラを潰してあるからはみ出しが余り無いんだ。木の枠じゃなく、木の箱を作ればいいのさ。ひっくり返してワラを詰めた方が、外に散らばらないだろう?」
そう言いながらダンヒルは手本を見せてくれる。
「ダンヒルさんー?ご飯はー?」
アルシャインが聞くが、ノコギリの音で聞こえていないようだ。
ダンヒルが遅れてランチを食べてる間に、女の子はレース編みや編み物をして、リュカシオンはチェスのコマの置物を作った。
「リオンは家具を作らないの?」
マリアンナが聞くと、リュカシオンが答える。
「…これを売って、それを元手にここを出るんだ。いつまでもここには暮らせないだろう?」
そのリュカシオンの言葉にみんなが固まった。
先の事など何も考えていなかったのだ。
「そうね…出ていくのもいいし、ここに居てもいいわ」
そうアルシャインがレース編みをしながら答える。
「居てもいいの?」とレオリアム。
「ええ。ただし!結婚したら出て行くのよ?誰かと部屋を借りるお金くらいは貸してあげるわ」
アルシャインはそう言って笑う。
「…そうしたら、もうここで働けない?」とリナメイシー。
「…結婚したら働くのは難しいと思うけど…その時は、雇ってあげるわ!安いけど」
そう言ってアルシャインは笑う。
リナメイシーやマリアンナ、アルベルティーナ達はホッとして手を動かした。
「結婚…」
リュカシオンは頬を赤らめながら置物を作った。
夕食後はみんなで家具を作った。
「一つ目の部屋は白で統一しましょう!」
そうアルシャインが言って白いペンキを持ってくる。
家具作りは2部屋目に移っていた。
ペンキはアルシャインとレオリアムが担当する。
「何か壁に飾りたいな……ドライフラワー…オーナメント!」
「まずはレース編みだね。リースなら、木の枝や羽やドライフラワーで出来るのが本にあったから、みんなで作ろうよ」
「いいわね!レアムは天才だわ!」
そう言ってアルシャインがレオリアムを抱き締める。
「アイシャ…ペンキ飛ぶから…」
「ん~、いい子!」
そう言いレオリアムの頭に頬ずりをする。
「なら明日、庭の木の枝集めておくね!」
隣りの部屋からリナメイシーが来て言った。
「曇りか晴れならね」
アルシャインは答えてリナメイシーと共にペンキを塗った。
アルシャインはフィナアリスを起こさないように起きて着替える。
そして、ワンピースと男子用のシャツとズボン、そして子供用のシャツとズボンを仕上げた。
アルシャインが一息ついてコーヒーを注いで飲んでいると、ノアセルジオが降りてくる。
「おはようアイシャ」
「おはようノア」
ノアセルジオは同じくコーヒーを注いでカウンターに座って飲む。
「…お客さん来るかな」
「どうかしら…」
答えてアルシャインはテーブルに行って布を置く。
「あの子達の服?」
そう聞くとアルシャインは苦笑する。
「これは布団用よ。ナリスとリオンとメルの服は作ったから、置きに行くの。手伝ってくれる?」
「いいよ」
答えてノアセルジオはリュカシオンのシャツとズボンを持って2階に行く。
下着は自分の替えの物を共に置く。
アルシャインも着替えを置いてから下に降りると、ルベルジュノーとクリストフがミュージの乳搾りと世話をして、リナメイシーとアルベルティーナが卵拾いとニワトリの世話をする。
朝食の後。
アルシャインは一応、パイやラザニアなどの仕込みをしておく。
その間にアルベルティーナとリナメイシーとティナジゼルはレース編みをした。
コースターと窓に飾るドリームキャッチャーを作っているのだ。
ルベルジュノーとレオリアムがベッドを作り、ノアセルジオとクリストフが椅子を作る。
リュカシオンとカシアンがサイドテーブルを作っていた。
フィナアリスとマリアンナとメルヒオールは洗濯だ。
やはり雨が酷いのでお客さんは来ないようだ。
もうすぐお昼になる時に、いつもの常連さんが傘を差してやってきた。
「いやぁ酷い降りだ」
レンガ職人のロレッソが言い、カウンターに座ると、鍛冶屋のエイデンがその隣りに座る。
家具屋のダンヒルは金づちの音の方へ行った。
「ほう、まともなベッドになりそうだな!」
そう声を掛ける。
「ダンヒルさん、ベッドの真ん中の板は横に並べるのがいいかな?」
ノアセルジオが聞いて、ダンヒルが頷く。
「そうだな。ワラを使うなら、麦稈ロールを何重にも重ねる方がいいぞ。ワラを潰してあるからはみ出しが余り無いんだ。木の枠じゃなく、木の箱を作ればいいのさ。ひっくり返してワラを詰めた方が、外に散らばらないだろう?」
そう言いながらダンヒルは手本を見せてくれる。
「ダンヒルさんー?ご飯はー?」
アルシャインが聞くが、ノコギリの音で聞こえていないようだ。
ダンヒルが遅れてランチを食べてる間に、女の子はレース編みや編み物をして、リュカシオンはチェスのコマの置物を作った。
「リオンは家具を作らないの?」
マリアンナが聞くと、リュカシオンが答える。
「…これを売って、それを元手にここを出るんだ。いつまでもここには暮らせないだろう?」
そのリュカシオンの言葉にみんなが固まった。
先の事など何も考えていなかったのだ。
「そうね…出ていくのもいいし、ここに居てもいいわ」
そうアルシャインがレース編みをしながら答える。
「居てもいいの?」とレオリアム。
「ええ。ただし!結婚したら出て行くのよ?誰かと部屋を借りるお金くらいは貸してあげるわ」
アルシャインはそう言って笑う。
「…そうしたら、もうここで働けない?」とリナメイシー。
「…結婚したら働くのは難しいと思うけど…その時は、雇ってあげるわ!安いけど」
そう言ってアルシャインは笑う。
リナメイシーやマリアンナ、アルベルティーナ達はホッとして手を動かした。
「結婚…」
リュカシオンは頬を赤らめながら置物を作った。
夕食後はみんなで家具を作った。
「一つ目の部屋は白で統一しましょう!」
そうアルシャインが言って白いペンキを持ってくる。
家具作りは2部屋目に移っていた。
ペンキはアルシャインとレオリアムが担当する。
「何か壁に飾りたいな……ドライフラワー…オーナメント!」
「まずはレース編みだね。リースなら、木の枝や羽やドライフラワーで出来るのが本にあったから、みんなで作ろうよ」
「いいわね!レアムは天才だわ!」
そう言ってアルシャインがレオリアムを抱き締める。
「アイシャ…ペンキ飛ぶから…」
「ん~、いい子!」
そう言いレオリアムの頭に頬ずりをする。
「なら明日、庭の木の枝集めておくね!」
隣りの部屋からリナメイシーが来て言った。
「曇りか晴れならね」
アルシャインは答えてリナメイシーと共にペンキを塗った。
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