しずくの旅路

３０正座姿ででステイ中

　ただいま私はギルド内の事務所に居る
　私の他に部屋の中には椅子に座り苦笑いを浮かべるアイゼルさんと、私の前に仁王立ちでこちらを睨んでいるバルバドロだ

「あのさ、バルバドロ病み上がり何だから怒るのは体に良くないよ？もう夜になったしそろそろ休んだら？」

「あの時は不名誉にもお前に助けられた、済まなかったな」
　人の親切が不名誉かよ！まあ謝罪は受けるけど

「バルバドロが元気になって良かったよ、でもまだ体が心配だからもう帰ろうよ」
　出来るだけ早くね！さあお帰り、さようなら～

「そうかお前が心配してくれるとはな、だが安心しろ数日休んだから無駄に体力が余ってしまってな、まだお前に物申す体力は充分に残っている」

「そうなの？それは良かったよ…」
　その体力はぜひ翌日に繰り越して…
　眉間のシワが寄った笑顔で何を言ってくるのかな？

「そうだな、それはメグロのこれからの対応で考えよう」
　対応？さっき謝ったよ！まだ何かやる必要ある？！

　私はあれからテリアと一緒に解体作業を無事に終わせた、テリアと別れ１人報告ためこの事務所にやってきた

　部屋に入った途端、懐かしいが聴きたくなかったバルバドロの怒鳴り声か耳に響びき混乱の最中、先の作業で管理機関に入った大量の苦情を聞かされる…内容は大体が先の災いにまつわるものだった
　えっと私の監督不行き届き？あのー、立場的に私が監督される側だよね？

　そんな苦情がでるような事して無いよ、私はね？テリアには確かに魔術の許可出したけど、ちゃんと止めたよ？止まらなかったけどね！

　一緒に部屋にいたギルドの会長であるアイゼルさんに迷惑をかけた事を謝った誠意を見せるため土下座までしたよ？ジャパニーズドゲザー！この世界にそんな文化ないから全然伝わらないが…

　それから今に至る
　現在も土下座後なので正座姿でステイ中だ、普段も首を上げ無いと顔が見えないこの長身な強面メガネが更に高い、とっても首が痛い

「それで、条件は何？また仕事を増やすのは出来ればやめて欲しいな」
　どうせ嫌と言っても結果は変らないので、話の主旨を聞く

「相変わらずこういった事には鋭いな、話が早くて助かるがつまらんがな」
　つまらなくて良いよ！経験場その流れは時間の無駄だしカット

　強面メガネはもしかして私を叱りたいだけでは？流石に数日のベット生活でストレス溜まったんだろうか？
　いや、それは自業自得では？普段から全然想像出来ないが、娘のアイゼルの言う事を聞くのだから家の中では意外と立場が低く辛かったりするのだろうか？