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※23.寮母は焦らし上手
しおりを挟む「院長先生、さよーならー」
小等部の子供達が帰宅のために順々に転移ポートの中に入っていく。
七歳から親元を離され寮での生活を強制されていた魔力持ちの子供達だったが、今は十二歳まで親元から通学し、十三歳の中等部入学の際に入寮する新しい制度へと変更された。
愛くるしい子供達に手を振り見送るとイルメラは学院長室へと急いだ。
「学院長、遅いぞ」
そこには待ちくたびれた様子の泉がソファに座り資料を広げていた。
「ごめんね。最後のクラスのホームルームが長引いたみたいで、お見送りにも時間がかかっちゃったわ」
特異体質の最悪のシナリオを回避したイルメラは体調が回復したのを見計らって魔法魔術学院の学院長として赴任した。
そんなイルメラの後を追って、なんと泉は学院の寮母募集に応募した。しかも世話焼きな泉は倍率の高い試験を見事に突破し中等部の寮母として働き始めたのだ。
最初は公私混同になってしまうと反対したイルメラだったが、翔太から残された泉がイルメラに会うために何をしでかすかわからないぞと脅され、試験結果の素晴らしさを見て了承したのだ。実際、離れて暮らすことは彼女自身も寂しかったのだから仕方がない。
寮の規則について厳し過ぎるという泉からの指摘と、新たに寮生が自主的に行える行事の開催など提案が溢れ出てくる。
彼以上の適任はいないかもしれない。
テーブルに並べられた提案書を手に取りイルメラは感心している。
「あとさ、夕飯のことなんだけど。もっと子供が喜ぶメニューも入れるべきだと思うんだよな。栄養バランスも大事だけど食事は楽しいものじゃなきゃさ」
泉が熱心に話す様子を嬉しくて仕方がないイルメラは、うんうんと頷きながらついつい顔がニヤけてしまう。
それに気付いた泉は恥ずかしそうに頬を赤らめ怒り口調になった。
「おい! ちゃんと聞いてるのかよ?! もういい、メニューに関しては寮生にアンケートをとってまとめるからな」
「うんうん、そうして。子供達の喜びや楽しさを追求しながらも、ちゃんと自主性を重んじてくれるイズーの判断、凄く良いと思う」
泉は書類の束を手に立ち上がると不意に身を屈めイルメラの頰にキスをした。
サラリと落ちる泉の髪が頬を撫で離れると今度はイルメラの顔が真っ赤だ。
「じゃ、学院長。また今夜」
そう言うと、やり返したと言わんばかりにニヤリと笑い満足気に部屋を出て行った。
◆
公私混同をギリギリ回避している二人だ。勤務時間外はプライベートな時間であり、毎日ではないものの逢瀬を楽しむ貴重な時間となっていた。
学院長の私室と寮母の私室は離れた場所にある。
魔力を持たない泉は転移魔法を使えない。彼がイルメラの私室に向かうには本来ならぐるっと校庭を迂回し美しく整えられたバラ園を抜けて、かなり遠回りしてやって来なくてはならない。
そこで、効率が良いからとイルメラが泉の部屋に転移魔法で訪問するのが当たり前になっていた。
本当は効率が良いというのは二の次で、散らかった部屋を泉に見られ、また小言を言われるより彼の整えられた部屋に行くほうがイルメラには都合がよかっただけなのだ。
泉が焼いたフィナンシェを頬張りながら至福の時を過ごしていたイルメラの前に赤い小瓶が置かれた。
「今日は、これを使ってみないか?」
ギョッとして泉を見上げる。
使ったことはないが、それが媚薬であることぐらいはすぐにわかった。
小瓶に書かれた店名は王都で知る人ぞ知る大人のおもちゃの専門店だったからだ。
その店のオリジナル商品で最も有名なのがこの媚薬だ。店に入ったことはないがジェシカから聞いたことがあった。
「こんなもの、どこで手に入れたの?」
「翔太に貰った。こっちでは男女がセックスする時、演出の一種として使う奴が多いって聞いたんだけど」
翔太から貰ったと聞けば、やっぱり発信元がジェシカであることは間違いないだろう。
大人のおもちゃを扱う店は王都に何箇所かあるが詳しい者しかわからない路地裏にあるのだ。
「可愛く恥ずかしがっているイルメラも好きなんだけど。今日は恥ずかしさを通り越して乱れて積極的になるところも見たいなって思ってさ」
そう言うとウキウキが隠せない泉はイルメラの横に座り小瓶の蓋を開けた。
どうやら断られるとは考えもていないらしい。
「嫌?」
「嫌じゃないけど……」
嫌どころか寧ろ興味ありまくりのイルメラだ。断るなんて選択肢はない。
何回か性交してわかったのだが、泉は焦らすのが好きだ。最初の時は余裕がなかった彼だったが今は全く違う。
イルメラが焦れて我慢できなくなる様子を楽しみ、最終的に彼女からせがまれ可愛くお願いされてから最終段階を楽しみたいのだ。
今日は媚薬の効果絶大だ。体が火照り、既に熱い吐息を漏らすイルメラを夜着も脱がさないまま泉は触り続ける。
「ねえ、イズー。私、もう……」
「まだだよ。もう少しこのままでイチャつきたい。最終的には脱がすけどね」
キスをしながらイルメラの豊満な膨らみを布の上からゆっくりと撫で膨らみの先を優しく捏ねる。膨らみの先はすぐに芯を持ち、泉はピンと立った先端を今度はコリコリと指で摘み捻った。
「やんっ、ああっ!」
直接触られるよりも布の感触が刺激を与える。焦れったくて堪らない。そのもどかしさで下腹部はどんどん熱を帯びていく。
布の上から舌を這わせくりくりと胸の先端を弄び咥えて吸い上げる。
「ふ、あ! あっ、あっ!」
布は泉の唾液で濡れ染みが広がる。
「変なの……やだぁ、こんなのダメ、なのに、もう欲しいよぉ。ここがもう熱いの……ねぇ、イズー」
イルメラは腰をくねらせ触って欲しいと、今度は腰を浮かせた。
泉はふふっと小さく笑う。
「ここってどこ? 教えてよ」
「意地悪言わないで……ねぇ、イズー」
「教えてくれないと触ってあげられないよ。ほら、どこをどうして欲しいの? 自分で動いてみなよ。今日は積極的なナイルメラを見たいんだよ? 乱れて、そして求めて」
イルメラはワンピース型の夜着の裾をたくし上げ、自ら大きく足を開くとテラテラと淫靡な艶を放つ陰部を露わにした。
「ここに……ください」
涙目になり懇願する。
「ん~~、たっぷり濡れてはいるけど。いきなり挿れる? もっと楽しみたくない?」
「へ?」
蜜の滴る陰部を指で広げ覗き込んだ。
「どんどん溢れてくる。ダメじゃないかイルメラこんなに汚して。仕方ないな、俺が綺麗にしてやるよ」
叱るような素振りの口調で誂うと、泉は濡れそぼった陰部の襞を更に押し広げパックリと開いた密口に吸いついた。
ジュルジュルと嫌らしい音をたてながら蜜を吸い、既に膨れ上がっていた陰核を指で円を描くように弄る。
「んあっ! あ、いや! ああ、だめぇ」
イルメラは叫ぶと、電流が走ったかのようにびくびくと体を痙攣させた。
「え、もういったゃった? まあ、乳首虐められてる時から甘イキはしてたしな。媚薬ってスゲえな」
心底感心したように言うと、今度は彼女の上半身の起こし、座った自分の上に跨らせ対面で座らせた。
さっき達したばかりで、はぁはぁと息を弾ませながらもイルメラは彼のそそり勃った陰茎を握り、その上に躊躇なく腰を落とした。
待ち望んでいた陰茎を己の奥深くまで招き入れると。歓喜の声が溢れる。
「はぁ、これが欲しかったのぉ! ああ、熱いよぉ……イズー」
動きやすいように腰を支えてやると、彼女は泉の首に腕を回し動き始めた。
慣れないイルメラの辿々しい動きに合わせて陰茎の角度を変えてやると、良いところに当たったのか彼女の動きは次第に速くなる。
「上手だ、イルメラ」
「ん、んっ、あっ」
「俺ので、こんなになってくれてるの? 夢中になって腰振って、淫らで最高!」
さて、次はどうしようかと企む薄茶色の瞳には、とてつもない色気と雄の熱が滲んでいた。
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