10 / 30
第04話 うちへ? 主任に押しかけられました(上)
しおりを挟む
金曜日だというのに残業で帰宅が遅くなった聡介は、自宅の最寄り駅から一人暮らしのマンションの一室に向かって歩きながら、まほろに連絡アプリでインターネット回線経由の電話をかけた。けれど、一分以上鳴らしてもまほろはコールに出ない。今日は友人とご飯を食べると言っていたが、まだ店にいるのかそれとも帰りの電車の中なのだろう。夜の十時を過ぎているのにまだ帰宅していないことが心配で、聡介は呼び出しをキャンセルするとすぐにメッセージをアプリに打ち込んだ。
(明日、少しでも会えるなら、新しく整備されたあのエリアに行きたいものですね)
怒涛の勢いで告白した真夏の夜の日から付き合い始めた自分たち。しかし聡介は、あの日の告白の勢いが嘘のようにまほろとの距離はじっくりと詰めていた――あくまでも聡介自身の基準によるものだが。
相思相愛のうえで付き合い始めたわけではない、という前提はさすがに聡介も理解しており、とにかくまほろに自分を好きになってほしくて、自分と関わる中で少しでもまほろが不快感を覚えないように、注意深く彼女を観察していた。メッセージアプリでのやり取りでも通話でも、主に土曜日にするデートでも、まほろは何が好きで何が嫌いか。何が心地よくて何が不愉快なのか。何を見て幸せに思い、何を感じて恐れるのか。それらを聡介は詳細にウォッチする。彼女の価値観、思想、会話の端からほんのりと見える彼女自身の過去。些細なことでもまほろについて知りたくて、聡介はありとあらゆるまほろの情報をほぼ二十四時間体制で自分の中に蓄積していった。
会社の外で関わる時間が増えてわかったことだが、まほろは同年代の女性に比べると、その世代の女性が好みそうなことはほとんど好まない。流行りの飲み物や食べ物も、海外の化粧品メーカーも、話題のドラマも若いアイドルグループも、それらは何ひとつまほろの心を動かさない。まほろが嬉しそうな視線を向けるのは、よく食べているパン屋さんのパン、最もオーソドックスなチェーン店のカフェのごく普通のカフェラテ、薬局で買えるそこまで高くない化粧品、活動歴がまほろの年齢くらい古い女性歌手の歌。それに、きれいに整えられた街並みを歩くこと、ビル群でも自然が多い場所でも、のんびりと歩いてゆっくりと景色を眺めること。そうしたものがまほろの心を潤わせる。
まほろのそうした嗜好は、地味とか質素とか興味の幅が狭いとか、そういう風にジャッジされて小馬鹿にされてしまうものかもしれない。けれども、まほろは大衆や流行りに無理に合わせるということはせず、自分にとっての小さな「好き」を細々と愛でることを好んでいた。それも、なるべく誰にも邪魔されないようにのんびりと自分のペースで。常に最先端を追わないといけないようなせっかちで窮屈な空気を、まほろは好まない。そういうところがなんとも愛らしくて、聡介は確実に、付き合い始めてからもっともっとまほろのことを好きだと思うようになっていた。
だが、まほろの「好き」の対象に自分はまだ入れていない。まほろは、自分の中で「好きな理由」が明確にならないと、安心して対象物を愛でられないのだ。
(どんな理由でもいいから、早く好きになってもらいたいんですがね)
聡介の方は、まほろに強烈な一目惚れをした。入社したてでまだリクルートスーツに着られているようなまほろとすれ違っただけで、すっかり彼女に心を奪われてしまった。こうして付き合い始めてからは、知らなかったまほろの一面を見るたびに「かわいい」と「いとしい」という気持ちが新しく積み重なっていって、油断すれば決壊してしまう。あふれた感情で万が一にもまほろを傷つけたくはないので、この一カ月、まほろへの想いがあふれ出ないように聡介は必死で自分の心の器の高さを上げてきた。
どうして自分はそこまでまほろに心が奪われてしまったのか、その理由は今もわからない。まほろのかわいいと思うところを言語化しようと思えばいくらでも言語化できるが、しかし言葉に表したその部分がまほろから失われても、おそらくまほろを嫌いになることはない。すぐに別の側面を褒めて愛して、心からまほろをいとしいと思い続けるだろう。
可能なら、自分もそんな風に想ってもらいたい。けれども、肉食獣に捕食されるウサギのように慎重で用心深いまほろは、自分が納得できる理由を必要とするだろう。明確な理由なんてなくても誰かを愛せる――そう思えるだけの思いきりのよさといい意味での大雑把な境地に、若いまほろはまだ至っていないからだ。
だから、聡介はまだまだ待つつもりでいた。まほろが自分の心に納得して、安心して好意を向けてくれるようになるまで。ひたいや頬にキスをすることはあっても、まほろの唇へのキスはまだせずに。当然、セックスだって寸分のアピールさえもすることなく、まほろの気持ちがすべて整うまで我慢している。
――いま、帰宅しました。ごめんなさい、明日は会えません。
聡介の頭の中は、とにかくまほろ第一。まほろのことが最優先。
だから、まほろから送られてきたそのメッセージを見た時、聡介は背中に鳥肌が立ち、心臓がきゅっと縮こまるのを感じた。それだけの短い内容だったが、そのメッセージの裏側に何かとてつもない、まほろの真っ黒な深みを感じたのだ。
それは、あまりにもまほろのことを考えすぎたがゆえに磨かれた勘によるものだろう。これまでにまほろが見せたことのない、そして自分も見ることができなかった、彼女の心の裏側――いや、まほろが一生懸命ひた隠しにしていた心の内側。そこに潜む闇。それがいま、尻尾を出した。
(まほろ……どうしたんですか?)
聡介がそのメッセージを見たのは、帰宅してシャワーを浴びたあとのことだった。買ってきた唐揚げ弁当を電子レンジで温める間、聡介は残業による疲労も忘れて頭を回転させた。
(体調が悪いのならそのことは書くはず……でも、それがない)
ほかに予定があるのなら、その予定の詳しい内容までは言わなくとも、はっきりとそう伝えてくるだろう。まほろは律義な女性なのだ。
つまり、この断りのメッセージの理由は外部要因ではなく、まほろ自身の感情に起因するもの――聡介に会う気持ちになれない、ということだ。
(何か……何かしたでしょうか)
ろくに味も感じずに鶏の唐揚げを咀嚼しながら、聡介はここ最近のまほろとのメッセージのやり取りを見返したり、先週のデートの様子などを思い返したりする。自分がまほろに対して何か、してはいけないことをしてしまっただろうか。逆に、してほしいことがあったまほろのその気持ちを無視してしまっただろうか。一度や二度ではなく、我慢できなくなるほどの無体を彼女にはたらいていただろうか。
(それか、俺以外の何かが原因で……俺には会えない?)
この一カ月付き合ってみた範囲で得た情報だけによる推測だが、まほろの交友関係は決して広くはない。同期でも親しくしているのは会計課の大橋愛子だけで、ほかの同期とはそこまで仲良くなっていないようだ。何度か学生時代の話題も出たが、仲の良い高校からの同性の友人が一人いると聞いたくらいで、友達グループでよく遊んだ、などのエピソードは出てこなかった。聡介と違って、まほろにとっての学生時代はまだそれほど遠くなっていない過去であるはずなのに。
そして、友人関係の話以上に出てこないのが家族の話だ。一応、実家に両親と姉がいるということは聞いたが、それ以上は頑なに語ろうとしなかった。きっと触れられたくないことなのだろうと思って深堀りして尋ねなかったが、もしかしたら実家の家族は、まほろにとって悪性腫瘍のようなものなのかもしれない。
――いま、帰宅しました。ごめんなさい、明日は会えません。
聡介は一度箸を置いて、スマートフォンの画面に表示されているそのメッセージを見返す。ただの連絡で、明日は会えないという断りで、それ以上でもそれ以下でもない内容。けれど、このメッセージを打ち込んだまほろの心はもしかしたら、何か強い悲しみに打ちひしがれているのではないか。まほろに対してだけはたらく勘が、そう告げている。
(まほろが会えなくても……俺は会いたいですからね)
聡介はその勘と、そして自分の欲望に正直になることにした。
そして残りの弁当を食べきって後片付けをすると、まほろの自宅の最寄り駅へのルートをスマホで調べてから眠りにつくのだった。
◆◇◆◇◆
(明日、少しでも会えるなら、新しく整備されたあのエリアに行きたいものですね)
怒涛の勢いで告白した真夏の夜の日から付き合い始めた自分たち。しかし聡介は、あの日の告白の勢いが嘘のようにまほろとの距離はじっくりと詰めていた――あくまでも聡介自身の基準によるものだが。
相思相愛のうえで付き合い始めたわけではない、という前提はさすがに聡介も理解しており、とにかくまほろに自分を好きになってほしくて、自分と関わる中で少しでもまほろが不快感を覚えないように、注意深く彼女を観察していた。メッセージアプリでのやり取りでも通話でも、主に土曜日にするデートでも、まほろは何が好きで何が嫌いか。何が心地よくて何が不愉快なのか。何を見て幸せに思い、何を感じて恐れるのか。それらを聡介は詳細にウォッチする。彼女の価値観、思想、会話の端からほんのりと見える彼女自身の過去。些細なことでもまほろについて知りたくて、聡介はありとあらゆるまほろの情報をほぼ二十四時間体制で自分の中に蓄積していった。
会社の外で関わる時間が増えてわかったことだが、まほろは同年代の女性に比べると、その世代の女性が好みそうなことはほとんど好まない。流行りの飲み物や食べ物も、海外の化粧品メーカーも、話題のドラマも若いアイドルグループも、それらは何ひとつまほろの心を動かさない。まほろが嬉しそうな視線を向けるのは、よく食べているパン屋さんのパン、最もオーソドックスなチェーン店のカフェのごく普通のカフェラテ、薬局で買えるそこまで高くない化粧品、活動歴がまほろの年齢くらい古い女性歌手の歌。それに、きれいに整えられた街並みを歩くこと、ビル群でも自然が多い場所でも、のんびりと歩いてゆっくりと景色を眺めること。そうしたものがまほろの心を潤わせる。
まほろのそうした嗜好は、地味とか質素とか興味の幅が狭いとか、そういう風にジャッジされて小馬鹿にされてしまうものかもしれない。けれども、まほろは大衆や流行りに無理に合わせるということはせず、自分にとっての小さな「好き」を細々と愛でることを好んでいた。それも、なるべく誰にも邪魔されないようにのんびりと自分のペースで。常に最先端を追わないといけないようなせっかちで窮屈な空気を、まほろは好まない。そういうところがなんとも愛らしくて、聡介は確実に、付き合い始めてからもっともっとまほろのことを好きだと思うようになっていた。
だが、まほろの「好き」の対象に自分はまだ入れていない。まほろは、自分の中で「好きな理由」が明確にならないと、安心して対象物を愛でられないのだ。
(どんな理由でもいいから、早く好きになってもらいたいんですがね)
聡介の方は、まほろに強烈な一目惚れをした。入社したてでまだリクルートスーツに着られているようなまほろとすれ違っただけで、すっかり彼女に心を奪われてしまった。こうして付き合い始めてからは、知らなかったまほろの一面を見るたびに「かわいい」と「いとしい」という気持ちが新しく積み重なっていって、油断すれば決壊してしまう。あふれた感情で万が一にもまほろを傷つけたくはないので、この一カ月、まほろへの想いがあふれ出ないように聡介は必死で自分の心の器の高さを上げてきた。
どうして自分はそこまでまほろに心が奪われてしまったのか、その理由は今もわからない。まほろのかわいいと思うところを言語化しようと思えばいくらでも言語化できるが、しかし言葉に表したその部分がまほろから失われても、おそらくまほろを嫌いになることはない。すぐに別の側面を褒めて愛して、心からまほろをいとしいと思い続けるだろう。
可能なら、自分もそんな風に想ってもらいたい。けれども、肉食獣に捕食されるウサギのように慎重で用心深いまほろは、自分が納得できる理由を必要とするだろう。明確な理由なんてなくても誰かを愛せる――そう思えるだけの思いきりのよさといい意味での大雑把な境地に、若いまほろはまだ至っていないからだ。
だから、聡介はまだまだ待つつもりでいた。まほろが自分の心に納得して、安心して好意を向けてくれるようになるまで。ひたいや頬にキスをすることはあっても、まほろの唇へのキスはまだせずに。当然、セックスだって寸分のアピールさえもすることなく、まほろの気持ちがすべて整うまで我慢している。
――いま、帰宅しました。ごめんなさい、明日は会えません。
聡介の頭の中は、とにかくまほろ第一。まほろのことが最優先。
だから、まほろから送られてきたそのメッセージを見た時、聡介は背中に鳥肌が立ち、心臓がきゅっと縮こまるのを感じた。それだけの短い内容だったが、そのメッセージの裏側に何かとてつもない、まほろの真っ黒な深みを感じたのだ。
それは、あまりにもまほろのことを考えすぎたがゆえに磨かれた勘によるものだろう。これまでにまほろが見せたことのない、そして自分も見ることができなかった、彼女の心の裏側――いや、まほろが一生懸命ひた隠しにしていた心の内側。そこに潜む闇。それがいま、尻尾を出した。
(まほろ……どうしたんですか?)
聡介がそのメッセージを見たのは、帰宅してシャワーを浴びたあとのことだった。買ってきた唐揚げ弁当を電子レンジで温める間、聡介は残業による疲労も忘れて頭を回転させた。
(体調が悪いのならそのことは書くはず……でも、それがない)
ほかに予定があるのなら、その予定の詳しい内容までは言わなくとも、はっきりとそう伝えてくるだろう。まほろは律義な女性なのだ。
つまり、この断りのメッセージの理由は外部要因ではなく、まほろ自身の感情に起因するもの――聡介に会う気持ちになれない、ということだ。
(何か……何かしたでしょうか)
ろくに味も感じずに鶏の唐揚げを咀嚼しながら、聡介はここ最近のまほろとのメッセージのやり取りを見返したり、先週のデートの様子などを思い返したりする。自分がまほろに対して何か、してはいけないことをしてしまっただろうか。逆に、してほしいことがあったまほろのその気持ちを無視してしまっただろうか。一度や二度ではなく、我慢できなくなるほどの無体を彼女にはたらいていただろうか。
(それか、俺以外の何かが原因で……俺には会えない?)
この一カ月付き合ってみた範囲で得た情報だけによる推測だが、まほろの交友関係は決して広くはない。同期でも親しくしているのは会計課の大橋愛子だけで、ほかの同期とはそこまで仲良くなっていないようだ。何度か学生時代の話題も出たが、仲の良い高校からの同性の友人が一人いると聞いたくらいで、友達グループでよく遊んだ、などのエピソードは出てこなかった。聡介と違って、まほろにとっての学生時代はまだそれほど遠くなっていない過去であるはずなのに。
そして、友人関係の話以上に出てこないのが家族の話だ。一応、実家に両親と姉がいるということは聞いたが、それ以上は頑なに語ろうとしなかった。きっと触れられたくないことなのだろうと思って深堀りして尋ねなかったが、もしかしたら実家の家族は、まほろにとって悪性腫瘍のようなものなのかもしれない。
――いま、帰宅しました。ごめんなさい、明日は会えません。
聡介は一度箸を置いて、スマートフォンの画面に表示されているそのメッセージを見返す。ただの連絡で、明日は会えないという断りで、それ以上でもそれ以下でもない内容。けれど、このメッセージを打ち込んだまほろの心はもしかしたら、何か強い悲しみに打ちひしがれているのではないか。まほろに対してだけはたらく勘が、そう告げている。
(まほろが会えなくても……俺は会いたいですからね)
聡介はその勘と、そして自分の欲望に正直になることにした。
そして残りの弁当を食べきって後片付けをすると、まほろの自宅の最寄り駅へのルートをスマホで調べてから眠りにつくのだった。
◆◇◆◇◆
1
あなたにおすすめの小説
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
あまやかしても、いいですか?
藤川巴/智江千佳子
恋愛
結婚相手は会社の王子様。
「俺ね、ダメなんだ」
「あーもう、キスしたい」
「それこそだめです」
甘々(しすぎる)男子×冷静(に見えるだけ)女子の
契約結婚生活とはこれいかに。
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2025.12.18)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」
母に紹介され、なにかの間違いだと思った。
だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。
それだけでもかなりな不安案件なのに。
私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。
「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」
なーんて義父になる人が言い出して。
結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。
前途多難な同居生活。
相変わらず専務はなに考えているかわからない。
……かと思えば。
「兄妹ならするだろ、これくらい」
当たり前のように落とされる、額へのキス。
いったい、どうなってんのー!?
三ツ森涼夏
24歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務
背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。
小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。
たまにその頑張りが空回りすることも?
恋愛、苦手というより、嫌い。
淋しい、をちゃんと言えずにきた人。
×
八雲仁
30歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』専務
背が高く、眼鏡のイケメン。
ただし、いつも無表情。
集中すると周りが見えなくなる。
そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。
小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。
ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!?
*****
千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』
*****
表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
ヤクザの若頭は、年の離れた婚約者が可愛くて仕方がない
絹乃
恋愛
ヤクザの若頭の花隈(はなくま)には、婚約者がいる。十七歳下の少女で組長の一人娘である月葉(つきは)だ。保護者代わりの花隈は月葉のことをとても可愛がっているが、もちろん恋ではない。強面ヤクザと年の離れたお嬢さまの、恋に発展する前の、もどかしくドキドキするお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる