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第08話 お願い! 主任が欲しくて限界です
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「まほろ、早急ですみませんが、早速さわらせていただいてもいいですか」
「えっ?」
聡介と付き合始めてから三カ月が経った、秋の後半のことだった。
聡介は本当に有言実行で、まほろの財布の出費を抑えるために給料日直後以外は基本的におうちデートが続いていたし、そのおうちデートも互いの家に交互に泊まるというものだった。そして室内で話をしたり、映画を見たりする一方で、聡介は「開発」と称してまほろの身体を丹念にとろかした。まほろが聡介のことを好きだと自覚してからは二カ月弱がすでに経過していたが、「まだまほろの身体の準備ができていない」ということで、ペニスの挿入というセックスは本当にしていないのだ。けれどもシックスナインをするなど、本番以外の行為でもずいぶんといやらしいことはしている。
今日は昼時前に待ち合わせて、聡介が住んでいるマンションの最寄り駅にある和食屋で昼ご飯にしてから、二人は聡介の部屋に来た。ところが、靴を脱いで手洗いうがいをするなり、聡介は眼鏡を外して切羽詰まった表情でまほろに迫った。
「い、いい……です……けど……どうしたんですか」
「いえ、あの……今日のまほろの格好がとても好みだったみたいで……俺としたことが、早くもスイッチが入ってしまいました」
ゆっくりと気温が下がってきており、服の調整が難しい季節だ。
今日のまほろは、黒い七分のタートルネックの上にベージュのフェイクレザージャケット、それに淡いピンクのシフォンスカートに黒のショートブーツという、甘さと辛さが交じり合った服装だった。
ジャケットを着れば暖かく、ジャケットを脱げばそれなりに涼しいという、ただ気温を考えて選んだだけの組み合わせだが、上下の間にある甘さと辛さのギャップが、聡介自身も意識したことのなかった好みだったようだ。
「まほろ、こちらへ。壁を背にして立っていただけますか」
「はい……」
何事も丁寧に物事を運ぶ聡介は、まほろにふれる時も毎度丁寧だった。
まほろは奥の部屋へは行かず、廊下の壁を背にして立つ。すると聡介はまほろの足元にかがみ、まほろの恥部のあたりのスカートに頬を押し付けた。それから、まほろの臀部を両手で掴み、まほろのシフォンスカートに顔を埋める。
「そっ……聡介、さん……っ」
そんな風にすがられるように求められたことのないまほろは戸惑った。しかし、スイッチが入って行為が始まった聡介はしばらく止められない。むにゅ、と臀部を揉まれる感触が、ぞわぞわとした一筋の感覚を早くもまほろの中に走らせていく。
「はあ……本当に好きです、まほろ。今日もたっぷりと、君をとろかしてあげます」
聡介はそう宣言しながらシフォンスカートの中に手を差し入れて、慎重な手付きでまほろのストッキングを下ろした。
「君なしでは、俺はもう生きられません。だからまほろも、俺なしで生きないでください……俺とずっとずっと、一緒にいてください」
「……はい」
それは何度目かのプロポーズのようにも聞こえて、軽々しく頷くのは少し危険かもしれない。まほろの中に戻りつつある現実的な自分がふとそう呟いた。けれども、頷く以外の反応の選択肢がない。
この日初めて聡介と真に身体をつなげたまほろは、この先もずっと聡介のペースに流されていく未来を思って困ったような、しかしとても幸せそうな微笑を浮かべるのだった。
◆◇◆◇◆
「えっ?」
聡介と付き合始めてから三カ月が経った、秋の後半のことだった。
聡介は本当に有言実行で、まほろの財布の出費を抑えるために給料日直後以外は基本的におうちデートが続いていたし、そのおうちデートも互いの家に交互に泊まるというものだった。そして室内で話をしたり、映画を見たりする一方で、聡介は「開発」と称してまほろの身体を丹念にとろかした。まほろが聡介のことを好きだと自覚してからは二カ月弱がすでに経過していたが、「まだまほろの身体の準備ができていない」ということで、ペニスの挿入というセックスは本当にしていないのだ。けれどもシックスナインをするなど、本番以外の行為でもずいぶんといやらしいことはしている。
今日は昼時前に待ち合わせて、聡介が住んでいるマンションの最寄り駅にある和食屋で昼ご飯にしてから、二人は聡介の部屋に来た。ところが、靴を脱いで手洗いうがいをするなり、聡介は眼鏡を外して切羽詰まった表情でまほろに迫った。
「い、いい……です……けど……どうしたんですか」
「いえ、あの……今日のまほろの格好がとても好みだったみたいで……俺としたことが、早くもスイッチが入ってしまいました」
ゆっくりと気温が下がってきており、服の調整が難しい季節だ。
今日のまほろは、黒い七分のタートルネックの上にベージュのフェイクレザージャケット、それに淡いピンクのシフォンスカートに黒のショートブーツという、甘さと辛さが交じり合った服装だった。
ジャケットを着れば暖かく、ジャケットを脱げばそれなりに涼しいという、ただ気温を考えて選んだだけの組み合わせだが、上下の間にある甘さと辛さのギャップが、聡介自身も意識したことのなかった好みだったようだ。
「まほろ、こちらへ。壁を背にして立っていただけますか」
「はい……」
何事も丁寧に物事を運ぶ聡介は、まほろにふれる時も毎度丁寧だった。
まほろは奥の部屋へは行かず、廊下の壁を背にして立つ。すると聡介はまほろの足元にかがみ、まほろの恥部のあたりのスカートに頬を押し付けた。それから、まほろの臀部を両手で掴み、まほろのシフォンスカートに顔を埋める。
「そっ……聡介、さん……っ」
そんな風にすがられるように求められたことのないまほろは戸惑った。しかし、スイッチが入って行為が始まった聡介はしばらく止められない。むにゅ、と臀部を揉まれる感触が、ぞわぞわとした一筋の感覚を早くもまほろの中に走らせていく。
「はあ……本当に好きです、まほろ。今日もたっぷりと、君をとろかしてあげます」
聡介はそう宣言しながらシフォンスカートの中に手を差し入れて、慎重な手付きでまほろのストッキングを下ろした。
「君なしでは、俺はもう生きられません。だからまほろも、俺なしで生きないでください……俺とずっとずっと、一緒にいてください」
「……はい」
それは何度目かのプロポーズのようにも聞こえて、軽々しく頷くのは少し危険かもしれない。まほろの中に戻りつつある現実的な自分がふとそう呟いた。けれども、頷く以外の反応の選択肢がない。
この日初めて聡介と真に身体をつなげたまほろは、この先もずっと聡介のペースに流されていく未来を思って困ったような、しかしとても幸せそうな微笑を浮かべるのだった。
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