70 / 96
70
しおりを挟む
さあ、朝からレイモンドと出かける準備をします。
夜会ではないので、そこまでの準備はしませんが、髪型とお化粧をしないといけませんからね。
出来たら、このような時は、アンにいてほしいです。
以前はアンが私の専属でしたか、イブで働いているので、私の専属はナタリーなのです。
もちろん髪型やお化粧など綺麗にしてくれますが、アンみたいに相談がし辛いのです。
「ナタリー、ミュージカルを観に行くの。このドレスに合わせて、髪型とお化粧をお願い。この小鳥の髪飾りをつけてほしいの」
「はい、お嬢様。髪は少し巻いて自然な感じにしましょう。この小鳥の髪飾りが映えますよ。
今日は、デートですから、リップは少し大人っぽい色にするのは、どうですか?
「ナタリーに任せるわ」
わあ、大人っぽい私が、鏡の中にいます。恋の相談は出来ないけど、私を変身させてくれる技術が凄いです。
「ありがとう。大人っぽくて、私じゃないみたい」
「とても、素敵です。シェルエント公爵令息もお嬢様に見惚れますよ」
レイモンドの隣に立っても、自身が持てる自分でいたい。もうそろそろ時間ですね。レイモンドの事を考えたら、レイモンドが現れました。
「ディア、お待たせしました。今日は、いつもと雰囲気が違いますね。大人っぽいディアもステキです。さあ、行きましょう。
レストランを予約してあります」
「はい、レイモンド様」
レイモンドのエスコートで馬車に乗り込みます。
「ディアは特に好き嫌いはないですか?」
「はい、大丈夫ですよ」
「今日行くレストランは肉が美味しいです。いっぱい食べてくださいね」
「はい、レイモンド様はお肉が大好きだとフレディが言ってましたよ」
レイモンドが連れてきてくれたお店は、とてもおしゃれな白を基調とした建物でした。
私は初めて行くので、少しキョロキョロしてしまいました。
通された部屋は個室で、窓からみえる景色が庭の花を見下ろす感じでした。
メニューを渡されましたが、彼の好みの味を知りたいと思いレイモンドと同じ物を頼みました。
野菜を綺麗に除けて美味しそうにお肉を食べている姿が可愛いです。
「レイモンド様、昨日私が、話があると言っていた事を話しても良いですか?」
「もちろんです。改まって何ですか?」
「フレディから、よく言われている❨身分高きものは厨房に入らず❩と言われている言葉は間違って伝わっていると聞きました。
私達は、身分ある貴族は、厨房に入ってはいけないと教えられてきました。
でも、本来の意味は、身分あるものは、他にやることがあるから、やれなければ入らなくても良いということが、徐々に意味が変わっていったと聞きました。
だから、別に貴族でも厨房に入って食べ物を作ってもよいと思ってもいいですか?」
「そうです。身分高き者は他に色々やることがあるので、女性でも厨房に入らなくても良いと言うことだと聞いてます。ディア達は入ってはいけないと聞いているのですか?」
「はい。だから、うちでは私が厨房に入ることを隠していました。
実は、イブのクッキーやケーキは、私が作っていたのです。やっと打ち明けることが出来ました」
「え、あの美味しい生クリームケーキやチーズケーキ、マカロン、クッキーをディアが作っていたんですか?
じゃあ、クローバーデーの、あのクッキーの小鳥の絵も?」
「はい、そうです。あの小鳥の模様は、この髪飾りがモチーフです。イブで売ってるお菓子のレシピは私の手作りが元です。今は、イブで働いているシェフが作っていますが。
レイモンド様に渡すお土産のケーキは、全て私の手作りです」
レイモンドがいきなり、私の手を握りながら
「ディア、私は絶対に貴方と結婚したいです。
こんな事を言うのは、どうかと思いますが、正直に言います。
最初、イブのお菓子を食べたときから貴方と結婚したいと思っていました。
私は偏食で美味しいと思った食べ物が、肉とイブのお菓子で、イブのお菓子を食べる前は肉だけでした。
政略結婚するならクライブ伯爵令嬢としたいと思い、グレイと一緒に伯爵家に行ったのです。
私は、フレディが弟のように可愛くて、政略結婚したら、フレディが弟になるのだとまで考えてました。
でも、ディア、貴方を一目見たときから、心が惹かれました。一目惚れと言うのか、貴方の側にいたくて、最初から私なりのアピールしたのですが、貴方には警戒され、グレイからは、節度を守らないと嫌われると叱られました。
昔飼っていた、ウサギのポポちゃんの例をあげられ、クライブ伯爵家に近寄り禁止まで言われたんです。
でも、やはりディアの側にいきたくて、ダンスのパートナーになりたいと言ったのです。
社交界デビューのエスコートは絶対に譲れないと思いました。
ダンスも得意ではなかったのですが、ディアとなら練習を頑張りたいと思いました。
貴方に恥をかかせれないと思ったからです。
結婚前提は良い返事はいただけませんでしたが、ディアとお付き合い出来て、私は幸せです。
でも、お菓子を貴方が作ってると聞いて、もう誰にも貴方を渡したくないのです。どうか、私と結婚を前提に付き合って下さい」
「ウサギのポポちゃんって、なんですか?」
「昔飼っていたウサギです。ケガをしていて、治療が終わってても飼っていたんです。
薄茶のふわふわして、とっても可愛くて、いつも私は側にいました。
あまりに構いすぎたのか、私を見ると逃げるようになったのです。たから、もといた場所に返しました。
だから、ディアに私が急接近したときの行動が、好きすぎてポポちゃんに構いすぎた昔の私を彷彿させたみたいで、グレイに注意されたのです」
「そうだったんですね。私もレイモンド様の事が好きです。だから、結婚を前提で付き合いましょう。
でも、日を、改めて、プロポーズしていただけますか?」
「はい、ディア嬉しいです」
レイモンドはよほど嬉しいのか、私の手を離してくれません。料理が食べれないです。ずっと私を見つめて微笑んでます。照れますぬ。
「レイモンド様、さあ食べましょう。ミュージカルの開演時間もありますし」
「そうですね、食べましょう」
料理を食べながら、レイモンドが、結婚する前に公爵家に私専用の厨房を作らせるので、要望等を色々聞いてきます。
多分、グレイが注意するのが、こういう気が早い事なのでしょう。それだけ、私の事が好きと言うことですね。
劇場では、レイモンドはやはり目立っていたので、シェルエント公爵令息が連れている令嬢は誰なんだと、噂されています。
更にレイモンドが私にだけ、優しく微笑むので、女性達の視線を、ビシバシ感じます。
レイモンドは視線に慣れているのか、気にした様子もなく私をエスコートしてボックス席に連れて行ってくれました。
席についても、私の側から離れません。
ミュージカルは、簡単に言うと親に反対された恋人同士が、友達の助けで駆け落ちして結ばれ、愛を貫いた話でした。
私はミュージカルよりも、レイモンドが手をずっと握りしめて、私を見つめているのが気になりました。
もしかしたら、うさぎのポポちゃんの気持ちがわかったかもです。
夜会ではないので、そこまでの準備はしませんが、髪型とお化粧をしないといけませんからね。
出来たら、このような時は、アンにいてほしいです。
以前はアンが私の専属でしたか、イブで働いているので、私の専属はナタリーなのです。
もちろん髪型やお化粧など綺麗にしてくれますが、アンみたいに相談がし辛いのです。
「ナタリー、ミュージカルを観に行くの。このドレスに合わせて、髪型とお化粧をお願い。この小鳥の髪飾りをつけてほしいの」
「はい、お嬢様。髪は少し巻いて自然な感じにしましょう。この小鳥の髪飾りが映えますよ。
今日は、デートですから、リップは少し大人っぽい色にするのは、どうですか?
「ナタリーに任せるわ」
わあ、大人っぽい私が、鏡の中にいます。恋の相談は出来ないけど、私を変身させてくれる技術が凄いです。
「ありがとう。大人っぽくて、私じゃないみたい」
「とても、素敵です。シェルエント公爵令息もお嬢様に見惚れますよ」
レイモンドの隣に立っても、自身が持てる自分でいたい。もうそろそろ時間ですね。レイモンドの事を考えたら、レイモンドが現れました。
「ディア、お待たせしました。今日は、いつもと雰囲気が違いますね。大人っぽいディアもステキです。さあ、行きましょう。
レストランを予約してあります」
「はい、レイモンド様」
レイモンドのエスコートで馬車に乗り込みます。
「ディアは特に好き嫌いはないですか?」
「はい、大丈夫ですよ」
「今日行くレストランは肉が美味しいです。いっぱい食べてくださいね」
「はい、レイモンド様はお肉が大好きだとフレディが言ってましたよ」
レイモンドが連れてきてくれたお店は、とてもおしゃれな白を基調とした建物でした。
私は初めて行くので、少しキョロキョロしてしまいました。
通された部屋は個室で、窓からみえる景色が庭の花を見下ろす感じでした。
メニューを渡されましたが、彼の好みの味を知りたいと思いレイモンドと同じ物を頼みました。
野菜を綺麗に除けて美味しそうにお肉を食べている姿が可愛いです。
「レイモンド様、昨日私が、話があると言っていた事を話しても良いですか?」
「もちろんです。改まって何ですか?」
「フレディから、よく言われている❨身分高きものは厨房に入らず❩と言われている言葉は間違って伝わっていると聞きました。
私達は、身分ある貴族は、厨房に入ってはいけないと教えられてきました。
でも、本来の意味は、身分あるものは、他にやることがあるから、やれなければ入らなくても良いということが、徐々に意味が変わっていったと聞きました。
だから、別に貴族でも厨房に入って食べ物を作ってもよいと思ってもいいですか?」
「そうです。身分高き者は他に色々やることがあるので、女性でも厨房に入らなくても良いと言うことだと聞いてます。ディア達は入ってはいけないと聞いているのですか?」
「はい。だから、うちでは私が厨房に入ることを隠していました。
実は、イブのクッキーやケーキは、私が作っていたのです。やっと打ち明けることが出来ました」
「え、あの美味しい生クリームケーキやチーズケーキ、マカロン、クッキーをディアが作っていたんですか?
じゃあ、クローバーデーの、あのクッキーの小鳥の絵も?」
「はい、そうです。あの小鳥の模様は、この髪飾りがモチーフです。イブで売ってるお菓子のレシピは私の手作りが元です。今は、イブで働いているシェフが作っていますが。
レイモンド様に渡すお土産のケーキは、全て私の手作りです」
レイモンドがいきなり、私の手を握りながら
「ディア、私は絶対に貴方と結婚したいです。
こんな事を言うのは、どうかと思いますが、正直に言います。
最初、イブのお菓子を食べたときから貴方と結婚したいと思っていました。
私は偏食で美味しいと思った食べ物が、肉とイブのお菓子で、イブのお菓子を食べる前は肉だけでした。
政略結婚するならクライブ伯爵令嬢としたいと思い、グレイと一緒に伯爵家に行ったのです。
私は、フレディが弟のように可愛くて、政略結婚したら、フレディが弟になるのだとまで考えてました。
でも、ディア、貴方を一目見たときから、心が惹かれました。一目惚れと言うのか、貴方の側にいたくて、最初から私なりのアピールしたのですが、貴方には警戒され、グレイからは、節度を守らないと嫌われると叱られました。
昔飼っていた、ウサギのポポちゃんの例をあげられ、クライブ伯爵家に近寄り禁止まで言われたんです。
でも、やはりディアの側にいきたくて、ダンスのパートナーになりたいと言ったのです。
社交界デビューのエスコートは絶対に譲れないと思いました。
ダンスも得意ではなかったのですが、ディアとなら練習を頑張りたいと思いました。
貴方に恥をかかせれないと思ったからです。
結婚前提は良い返事はいただけませんでしたが、ディアとお付き合い出来て、私は幸せです。
でも、お菓子を貴方が作ってると聞いて、もう誰にも貴方を渡したくないのです。どうか、私と結婚を前提に付き合って下さい」
「ウサギのポポちゃんって、なんですか?」
「昔飼っていたウサギです。ケガをしていて、治療が終わってても飼っていたんです。
薄茶のふわふわして、とっても可愛くて、いつも私は側にいました。
あまりに構いすぎたのか、私を見ると逃げるようになったのです。たから、もといた場所に返しました。
だから、ディアに私が急接近したときの行動が、好きすぎてポポちゃんに構いすぎた昔の私を彷彿させたみたいで、グレイに注意されたのです」
「そうだったんですね。私もレイモンド様の事が好きです。だから、結婚を前提で付き合いましょう。
でも、日を、改めて、プロポーズしていただけますか?」
「はい、ディア嬉しいです」
レイモンドはよほど嬉しいのか、私の手を離してくれません。料理が食べれないです。ずっと私を見つめて微笑んでます。照れますぬ。
「レイモンド様、さあ食べましょう。ミュージカルの開演時間もありますし」
「そうですね、食べましょう」
料理を食べながら、レイモンドが、結婚する前に公爵家に私専用の厨房を作らせるので、要望等を色々聞いてきます。
多分、グレイが注意するのが、こういう気が早い事なのでしょう。それだけ、私の事が好きと言うことですね。
劇場では、レイモンドはやはり目立っていたので、シェルエント公爵令息が連れている令嬢は誰なんだと、噂されています。
更にレイモンドが私にだけ、優しく微笑むので、女性達の視線を、ビシバシ感じます。
レイモンドは視線に慣れているのか、気にした様子もなく私をエスコートしてボックス席に連れて行ってくれました。
席についても、私の側から離れません。
ミュージカルは、簡単に言うと親に反対された恋人同士が、友達の助けで駆け落ちして結ばれ、愛を貫いた話でした。
私はミュージカルよりも、レイモンドが手をずっと握りしめて、私を見つめているのが気になりました。
もしかしたら、うさぎのポポちゃんの気持ちがわかったかもです。
779
あなたにおすすめの小説
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
【完結】財務大臣が『経済の話だけ』と毎日訪ねてきます。婚約破棄後、前世の経営知識で辺境を改革したら、こんな溺愛が始まりました
チャビューヘ
恋愛
三度目の婚約破棄で、ようやく自由を手に入れた。
王太子から「冷酷で心がない」と糾弾され、大広間で婚約を破棄されたエリナ。しかし彼女は泣かない。なぜなら、これは三度目のループだから。前世は過労死した41歳の経営コンサル。一周目は泣き崩れ、二周目は慌てふためいた。でも三周目の今回は違う。「ありがとうございます、殿下。これで自由になれます」──優雅に微笑み、誰も予想しない行動に出る。
エリナが選んだのは、誰も欲しがらない辺境の荒れ地。人口わずか4500人、干ばつで荒廃した最悪の土地を、金貨100枚で買い取った。貴族たちは嘲笑う。「追放された令嬢が、荒れ地で野垂れ死にするだけだ」と。
だが、彼らは知らない。エリナが前世で培った、経営コンサルタントとしての圧倒的な知識を。三圃式農業、ブランド戦略、人材採用術、物流システム──現代日本の経営ノウハウを、中世ファンタジー世界で全力展開。わずか半年で領地は緑に変わり、住民たちは希望を取り戻す。一年後には人口は倍増、財政は奇跡の黒字化。「辺境の奇跡」として王国中で噂になり始めた。
そして現れたのが、王国一の冷徹さで知られる財務大臣、カイル・ヴェルナー。氷のような視線、容赦ない数字の追及。貴族たちが震え上がる彼が、なぜか月に一度の「定期視察」を提案してくる。そして月一が週一になり、やがて──「経済政策の話がしたいだけです」という言い訳とともに、毎日のように訪ねてくるようになった。
夜遅くまで経済理論を語り合い、気づけば星空の下で二人きり。「あなたは、何者なんだ」と問う彼の瞳には、もはや氷の冷たさはない。部下たちは囁く。「閣下、またフェルゼン領ですか」。本人は「重要案件だ」と言い張るが、その頬は微かに赤い。
一方、エリナを捨てた元婚約者の王太子リオンは、彼女の成功を知って後悔に苛まれる。「俺は…取り返しのつかないことを」。かつてエリナを馬鹿にした貴族たちも掌を返し、継母は「戻ってきて」と懇願する。だがエリナは冷静に微笑むだけ。「もう、過去のことです」。ざまあみろ、ではなく──もっと前を向いている。
知的で戦略的な領地経営。冷徹な財務大臣の不器用な溺愛。そして、自分を捨てた者たちへの圧倒的な「ざまぁ」。三周目だからこそ完璧に描ける、逆転と成功の物語。
経済政策で国を変え、本物の愛を見つける──これは、消去法で選ばれただけの婚約者が、自らの知恵と努力で勝ち取った、最高の人生逆転ストーリー。
悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~
咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」
卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。
しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。
「これで好きな料理が作れる!」
ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!?
レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。
「君の料理なしでは生きられない」
「一生そばにいてくれ」
と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……?
一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです!
美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!
水魔法しか使えない私と婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた前世の知識をこれから使います
黒木 楓
恋愛
伯爵令嬢のリリカは、婚約者である侯爵令息ラルフに「水魔法しか使えないお前との婚約を破棄する」と言われてしまう。
異世界に転生したリリカは前世の知識があり、それにより普通とは違う水魔法が使える。
そのことは婚約前に話していたけど、ラルフは隠すよう命令していた。
「立場が下のお前が、俺よりも優秀であるわけがない。普通の水魔法だけ使っていろ」
そう言われ続けてきたけど、これから命令を聞く必要もない。
「婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた力をこれから使います」
飲んだ人を強くしたり回復する聖水を作ることができるけど、命令により家族以外は誰も知らない。
これは前世の知識がある私だけが出せる特殊な水で、婚約破棄された後は何も気にせず使えそうだ。
婚約者を譲れと姉に「お願い」されました。代わりに軍人侯爵との結婚を押し付けられましたが、私は形だけの妻のようです。
ナナカ
恋愛
メリオス伯爵の次女エレナは、幼い頃から姉アルチーナに振り回されてきた。そんな姉に婚約者ロエルを譲れと言われる。さらに自分の代わりに結婚しろとまで言い出した。結婚相手は貴族たちが成り上がりと侮蔑する軍人侯爵。伯爵家との縁組が目的だからか、エレナに入れ替わった結婚も承諾する。
こうして、ほとんど顔を合わせることない別居生活が始まった。冷め切った関係になるかと思われたが、年の離れた侯爵はエレナに丁寧に接してくれるし、意外に優しい人。エレナも数少ない会話の機会が楽しみになっていく。
(本編、番外編、完結しました)
『婚約なんて予定にないんですが!? 転生モブの私に公爵様が迫ってくる』
ヤオサカ
恋愛
この物語は完結しました。
現代で過労死した原田あかりは、愛読していた恋愛小説の世界に転生し、主人公の美しい姉を引き立てる“妹モブ”ティナ・ミルフォードとして生まれ変わる。今度こそ静かに暮らそうと決めた彼女だったが、絵の才能が公爵家嫡男ジークハルトの目に留まり、婚約を申し込まれてしまう。のんびり人生を望むティナと、穏やかに心を寄せるジーク――絵と愛が織りなす、やがて幸せな結婚へとつながる転生ラブストーリー。
必要ないと言われたので、元の日常に戻ります
黒木 楓
恋愛
私エレナは、3年間城で新たな聖女として暮らすも、突如「聖女は必要ない」と言われてしまう。
前の聖女の人は必死にルドロス国に加護を与えていたようで、私は魔力があるから問題なく加護を与えていた。
その違いから、「もう加護がなくても大丈夫だ」と思われたようで、私を追い出したいらしい。
森の中にある家で暮らしていた私は元の日常に戻り、国の異変を確認しながら過ごすことにする。
数日後――私の忠告通り、加護を失ったルドロス国は凶暴なモンスターによる被害を受け始める。
そして「助けてくれ」と城に居た人が何度も頼みに来るけど、私は動く気がなかった。
婚約者に捨てられた私ですが、なぜか宰相様の膝の上が定位置になっています
さら
恋愛
王太子との婚約を一方的に破棄され、社交界で居場所を失った令嬢エリナ。絶望の淵に沈む彼女の前に現れたのは、冷徹と名高い宰相だった。
「君の居場所は、ここだ」
そう言って彼は、ためらいもなくエリナを自らの膝の上に抱き上げる。
それ以来、エリナの定位置はなぜか宰相様の膝の上に固定されてしまう。
周囲からの嘲笑や陰口、そして第一王子派の陰謀が二人を取り巻くが、宰相は一切怯むことなく、堂々とエリナを膝に抱いたまま権力の中枢に立ち続ける。
「君がいる限り、私は負けぬ」
その揺るぎない言葉に支えられ、エリナは少しずつ自信を取り戻し、やがて「宰相の妻」としての誇りを胸に刻んでいく。
舞踏会での公然の宣言、王妃の承認、王宮評議会での糾弾――数々の試練を経ても、二人の絆は揺らがない。むしろ宰相は、すべての人々の前で「彼女こそ我が誇り」と高らかに示し、エリナ自身もまた「膝の上にいることこそ愛の証」と誇らしく胸を張るようになっていく。
そしてついに、宰相は人々の前で正式に求婚を告げる。
「エリナ。これから先、どんな嵐が来ようとも――君の定位置は私の膝の上だ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる