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第一部
【4】吸血鬼ばぶちゃんと乾杯。
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やがてノックの音がして、数人のメイド姿の女性や燕尾服の男性が入ってくる。誰も彼も美男美女おぉぉ――――っ!!あぁぁっ!!酷く自尊心を削られるよぉだあぁぁぁ――――――っ!!!(泣)
そしてガラステーブルの上にテーブルクロスが敷かれ、ワインやワイングラス、ご馳走が並べられて行く。
「あの……これは」
お姉さんに話し掛ければ、にこりと微笑まれるが、何も返してもらえない。
それどころか……。
むにっ
ばぶちゃんの両掌に両頬をむにっとされて、ばぶちゃんの顔に向けさせられる。
「ばびゅふゃう?」
(※ばぶちゃん?)
「ばーぶ」
ふぇ?
「あ、あの」
でもばぶちゃんを見つめれば掌は外してもらえた……が。
ばぶちゃんはばぶ語しかしゃべらないしなぁ。やっぱり他のひとに……。
次はお兄さんの方を見て問いかける。
「あの……ちょっと聞きたいことが……」
しかしお兄さんもにこりと微笑むだけである。えと、あのー……。
「ばぶばーぶっ!マミー、ばぶ!」
と、またばぶちゃんに両掌で両頬を包まれ顔をばぶちゃんに向けさせられる。しかも何か……不満そう……?え、何で!?
そしてばぶちゃんに顔を向ければ頬の手を放してもらえた。
「あの……」
この料理はともかく……、気になることが。
「マミー、ばーぶっ!」
ばぶちゃんが、お兄さんに注いでもらった赤ワインの入ったワイングラスを2つ持つと、俺に差し出してくる。
え、やっぱり俺にってことだよな……?ばぶちゃんはワイン飲めるのか……。まぁ、ばぶ語だけど、見た目は成人……に見えなくもない。いや、大人っぽすぎて、ハイスペスパダリ風すぎてそうとしか思えない……!それに吸血鬼なら人間とは寿命とか違うかもだし。
――――――でも。
「ばぶちゃん、俺、まだ18歳だからお酒は飲めないよ」
そう告げれば……。
「ば……ばぶ……っ」
ばぶちゃん、何か震えてないぃぃぃぃ――――――っ!!?
「ばぶうぅぅぅぅ――――――――っ!!!」
ワイングラス持ったまま大絶叫!?大号泣~~~~~~っ!!?
「いや、ワイングラス持ったままじゃ危ないんじゃ……」
と、俺が言いかけている傍ら。
「急いで炭酸ジュース!炭酸ジュース持って来いいぃぃぃっ!!!ままんさまはまだ18歳だったあぁぁぁ――――――――っ!!!」
お兄さんが叫ぶ。やっぱお兄さんはちゃんとしゃべれるんじゃんんんっ!?何で会話してくれないのおぉぉ――――――っ!?そして猛ダッシュするメイドのお姉さん。メイド服は、猛ダッシュでも余裕で走れるデザインらしい。軽やかなステップである。
あと、ままんさまって何――――――っ!?俺のこと!?俺のことなのそれはぁ――――――っ!?
そしてお姉さんが持ってきてくれた炭酸入りのリンゴジュースをグラスに注ぎ、ばぶちゃんが片方のワイングラスを炭酸ジュースに持ち帰る。
――――――そして、
「ばぶっ!」
まぁ、リンゴの炭酸ジュースなら飲めるし。
そっとグラスを受け取れば。
「ばぶぅっ!」
ばぶちゃん嬉しそうだ。
そしてお兄さんとお姉さんたちはさささっと撤収していった。ほんと……何なん?この状況……。
しかしばぶちゃんがワイングラスを向けてくるので。うむ、ここは、やっぱり……?
「雄っぱーい」
うん、乾杯と言えばこれである。最近の若者の流行り。
「ばぶっ!ちゅーちゅ!」
ばぶちゃん、ぢゅーぢゅだけじゃなくてちゅーちゅも言えるんだ。
俺たちはグラスをカチャリとくっつけ、そしてごくっと最初の一杯。
「おいし~ぃ」
この、リンゴの炭酸ジュース。
「ばーぶっ!」
ばぶちゃんもワインを美味しそうに嗜んでいた。
※ばぶちゃんは、身体は成人しており、中身も成人です。
そしてガラステーブルの上にテーブルクロスが敷かれ、ワインやワイングラス、ご馳走が並べられて行く。
「あの……これは」
お姉さんに話し掛ければ、にこりと微笑まれるが、何も返してもらえない。
それどころか……。
むにっ
ばぶちゃんの両掌に両頬をむにっとされて、ばぶちゃんの顔に向けさせられる。
「ばびゅふゃう?」
(※ばぶちゃん?)
「ばーぶ」
ふぇ?
「あ、あの」
でもばぶちゃんを見つめれば掌は外してもらえた……が。
ばぶちゃんはばぶ語しかしゃべらないしなぁ。やっぱり他のひとに……。
次はお兄さんの方を見て問いかける。
「あの……ちょっと聞きたいことが……」
しかしお兄さんもにこりと微笑むだけである。えと、あのー……。
「ばぶばーぶっ!マミー、ばぶ!」
と、またばぶちゃんに両掌で両頬を包まれ顔をばぶちゃんに向けさせられる。しかも何か……不満そう……?え、何で!?
そしてばぶちゃんに顔を向ければ頬の手を放してもらえた。
「あの……」
この料理はともかく……、気になることが。
「マミー、ばーぶっ!」
ばぶちゃんが、お兄さんに注いでもらった赤ワインの入ったワイングラスを2つ持つと、俺に差し出してくる。
え、やっぱり俺にってことだよな……?ばぶちゃんはワイン飲めるのか……。まぁ、ばぶ語だけど、見た目は成人……に見えなくもない。いや、大人っぽすぎて、ハイスペスパダリ風すぎてそうとしか思えない……!それに吸血鬼なら人間とは寿命とか違うかもだし。
――――――でも。
「ばぶちゃん、俺、まだ18歳だからお酒は飲めないよ」
そう告げれば……。
「ば……ばぶ……っ」
ばぶちゃん、何か震えてないぃぃぃぃ――――――っ!!?
「ばぶうぅぅぅぅ――――――――っ!!!」
ワイングラス持ったまま大絶叫!?大号泣~~~~~~っ!!?
「いや、ワイングラス持ったままじゃ危ないんじゃ……」
と、俺が言いかけている傍ら。
「急いで炭酸ジュース!炭酸ジュース持って来いいぃぃぃっ!!!ままんさまはまだ18歳だったあぁぁぁ――――――――っ!!!」
お兄さんが叫ぶ。やっぱお兄さんはちゃんとしゃべれるんじゃんんんっ!?何で会話してくれないのおぉぉ――――――っ!?そして猛ダッシュするメイドのお姉さん。メイド服は、猛ダッシュでも余裕で走れるデザインらしい。軽やかなステップである。
あと、ままんさまって何――――――っ!?俺のこと!?俺のことなのそれはぁ――――――っ!?
そしてお姉さんが持ってきてくれた炭酸入りのリンゴジュースをグラスに注ぎ、ばぶちゃんが片方のワイングラスを炭酸ジュースに持ち帰る。
――――――そして、
「ばぶっ!」
まぁ、リンゴの炭酸ジュースなら飲めるし。
そっとグラスを受け取れば。
「ばぶぅっ!」
ばぶちゃん嬉しそうだ。
そしてお兄さんとお姉さんたちはさささっと撤収していった。ほんと……何なん?この状況……。
しかしばぶちゃんがワイングラスを向けてくるので。うむ、ここは、やっぱり……?
「雄っぱーい」
うん、乾杯と言えばこれである。最近の若者の流行り。
「ばぶっ!ちゅーちゅ!」
ばぶちゃん、ぢゅーぢゅだけじゃなくてちゅーちゅも言えるんだ。
俺たちはグラスをカチャリとくっつけ、そしてごくっと最初の一杯。
「おいし~ぃ」
この、リンゴの炭酸ジュース。
「ばーぶっ!」
ばぶちゃんもワインを美味しそうに嗜んでいた。
※ばぶちゃんは、身体は成人しており、中身も成人です。
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