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12ー2 ※
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「さあ、再開しようか」
「んぁ……、フェルっ、も…入れてぇ」
もう少しも我慢できない僕の心がやっと通じたのか、フェルレントのそれがゆっくりと侵入してきた。
「ぁああっ!!」
「ああ……、千景。可愛い……かわいいね」
「フェルレント……んんぁ、好き、好きぃ」
「私も、千景を愛しているよ」
快楽で頭が働かなくなり、もっともっとと言うばかりの僕に、フェルレントは際限なく答えてくれる。
先ほど僕の体を舐め尽くしていた舌が、今度は僕の舌をまるで犯すように口の中で暴れ回った。
そこからクチュクチュといやらしい音が鳴り恥ずかしさが増す。
ふと口から離れて行って、僕の口から唾液が糸のように上に伸びていたのを見て、恥ずかしさと同時に嬉しさが込み上げた。
見えないけれどフェルレントと確実につながっているんだ。
もう言い逃れはできないほど、僕はフェルレントに魅かれてる。
「君をとことん甘やかしたい……けれど、我慢できそうにない……」
途端、早くなった動きに、僕はあっけなく達した。けれど、動きを止めてくれないフェルレントに必死にしがみつく。
「ひっ、ぁあああ、んぁ……ま、てぇ…んぁイってるっ、んぁあ」
「ごめんね……もう少し、あとちょっとだけだからね」
「ぁ、っぁんんんぁ!! あっ、とま、て……ぁっ」
後ちょっとだけ、とは言いつつ、実際僕の感覚的には永遠にも感じる時間揺さぶられて、しかもその間、僕もきっちり気持ちよくさせられて声は枯れた。
ヒートが落ち着いて、今回は気を失わなかった僕は、フェルレントが僕を寝かしつけるようにポンポンと布団の上からお腹を叩いて僕を甘やかしてくれている最中に声をかけた。
「フェルレント」
「ん? なんだい?」
フェルレントの低く甘い声で静かに問いかけられればそれだけで子守唄のように眠さを誘う。
「僕は昔から死にかけることが多かったんだ」
「うん、そうだね」
「それって、フェルレントが関係している?」
お腹の上で規則正しくポンポンとしていた手が止まった。
「……それの返答次第で私のことを嫌いになる可能性はあるかい?」
こちらを伺うような声でのその問いかけに僕は微かに笑った。
その言葉だけで答えてしまっているようなものだと気がついていないらしいフェルレントを、アホなところもあるのだなと可愛く感じて、千景からすれば嫌いになるはずなんてなかった。
「嫌いになんてなるはずないよ。僕はフェルレントが大好きだよ」
「……千景の言う通り、私は何度も千景をこちらに引き込もうとした」
「そっか」
「いつもいつも、辛そうに生きている千景を私のところに引きずり込んで、私のこと以外を考えることができなくなるほどに、甘やかし尽くしたいと考えていたけれど。死神が人の寿命を変えてしまうことはご法度で、いつも神に邪魔されてしまって」
「でも、半年後には僕はそちらに行けるんでしょう?」
「そう。結局千景の寿命まで私には何もできなかった」
「そんなことないよ。フェルレントは僕を何度も助けてくれてる。前回のヒートの時だって、今回の父さんの件だって。でも、なんでヒートの時だけ会えるんだろう」
「生きているものは死にそうになった時に種を残そうと、興奮する。ヒート中の興奮は、種を残すための生理現象だから近いところがあるのかもしれないね」
「そっか」
「千景、そろそろ時間だ……。千景に次に会える時は、千景が私の姿が見えるようになっている頃かもしれないね」
「フェルレント……」
寂しくて名を呼ぶと、フェルレントがそっとキスを落としてくれた。
そういえば何かで見たけれど死神にキスされたら、死ぬんじゃないんだなぁ。
「忘れないで、いつでも側にいるからね」
「うん」
フェルレントは前回と同じようなことを言って、そしてまた僕はフェルレントを認識できなくなった。
「んぁ……、フェルっ、も…入れてぇ」
もう少しも我慢できない僕の心がやっと通じたのか、フェルレントのそれがゆっくりと侵入してきた。
「ぁああっ!!」
「ああ……、千景。可愛い……かわいいね」
「フェルレント……んんぁ、好き、好きぃ」
「私も、千景を愛しているよ」
快楽で頭が働かなくなり、もっともっとと言うばかりの僕に、フェルレントは際限なく答えてくれる。
先ほど僕の体を舐め尽くしていた舌が、今度は僕の舌をまるで犯すように口の中で暴れ回った。
そこからクチュクチュといやらしい音が鳴り恥ずかしさが増す。
ふと口から離れて行って、僕の口から唾液が糸のように上に伸びていたのを見て、恥ずかしさと同時に嬉しさが込み上げた。
見えないけれどフェルレントと確実につながっているんだ。
もう言い逃れはできないほど、僕はフェルレントに魅かれてる。
「君をとことん甘やかしたい……けれど、我慢できそうにない……」
途端、早くなった動きに、僕はあっけなく達した。けれど、動きを止めてくれないフェルレントに必死にしがみつく。
「ひっ、ぁあああ、んぁ……ま、てぇ…んぁイってるっ、んぁあ」
「ごめんね……もう少し、あとちょっとだけだからね」
「ぁ、っぁんんんぁ!! あっ、とま、て……ぁっ」
後ちょっとだけ、とは言いつつ、実際僕の感覚的には永遠にも感じる時間揺さぶられて、しかもその間、僕もきっちり気持ちよくさせられて声は枯れた。
ヒートが落ち着いて、今回は気を失わなかった僕は、フェルレントが僕を寝かしつけるようにポンポンと布団の上からお腹を叩いて僕を甘やかしてくれている最中に声をかけた。
「フェルレント」
「ん? なんだい?」
フェルレントの低く甘い声で静かに問いかけられればそれだけで子守唄のように眠さを誘う。
「僕は昔から死にかけることが多かったんだ」
「うん、そうだね」
「それって、フェルレントが関係している?」
お腹の上で規則正しくポンポンとしていた手が止まった。
「……それの返答次第で私のことを嫌いになる可能性はあるかい?」
こちらを伺うような声でのその問いかけに僕は微かに笑った。
その言葉だけで答えてしまっているようなものだと気がついていないらしいフェルレントを、アホなところもあるのだなと可愛く感じて、千景からすれば嫌いになるはずなんてなかった。
「嫌いになんてなるはずないよ。僕はフェルレントが大好きだよ」
「……千景の言う通り、私は何度も千景をこちらに引き込もうとした」
「そっか」
「いつもいつも、辛そうに生きている千景を私のところに引きずり込んで、私のこと以外を考えることができなくなるほどに、甘やかし尽くしたいと考えていたけれど。死神が人の寿命を変えてしまうことはご法度で、いつも神に邪魔されてしまって」
「でも、半年後には僕はそちらに行けるんでしょう?」
「そう。結局千景の寿命まで私には何もできなかった」
「そんなことないよ。フェルレントは僕を何度も助けてくれてる。前回のヒートの時だって、今回の父さんの件だって。でも、なんでヒートの時だけ会えるんだろう」
「生きているものは死にそうになった時に種を残そうと、興奮する。ヒート中の興奮は、種を残すための生理現象だから近いところがあるのかもしれないね」
「そっか」
「千景、そろそろ時間だ……。千景に次に会える時は、千景が私の姿が見えるようになっている頃かもしれないね」
「フェルレント……」
寂しくて名を呼ぶと、フェルレントがそっとキスを落としてくれた。
そういえば何かで見たけれど死神にキスされたら、死ぬんじゃないんだなぁ。
「忘れないで、いつでも側にいるからね」
「うん」
フェルレントは前回と同じようなことを言って、そしてまた僕はフェルレントを認識できなくなった。
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