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黒猫
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(ずっと、こんなにも、ご配慮を賜っていたなんて……)
心が震えないと言ったら──嘘になる。
皇帝の御心を疑うなど不敬である。それに、本心は別のところにお持ちであろうと、シェルは非難する立場にはない。
それでも、どんなに睦言を囁かれ贈り物をいただいても、後宮に軟禁され何も知らされない状況は、后狩りから三ヵ月が過ぎても変わらない。今シェルの中には、新たな不安が根を張りつつあった。
後宮を出るための有効な手段が見つからない状況で、正式に立后されるのは何としても避けなければならない。その意味では、現状は最悪の事態ではないのだが、それにしても何の動きもないのはどういうことなのか。
ユングリング大公家は、皇帝に対し何の行動も取っていないのか。──明らかに嫡子が、そしておそらく嫡女も、行方不明になっているというのに。
これまでシェルは、后狩りで娘ではなく息子を拐われた父は、家と愛娘を虚仮にされたことに激怒し、皇家に抗議をしているものと思っていた。そのせいもあり、また皇家内の反対もあり、三月経っても后狩りの結果が発表されないのだろうと。
しかし、それだけでは説明できない状況が、シェルの日常となっている。
シェルを男子禁制の後宮に入れたばかりでなく、声を封じて女装させ、さらに妃たちの住居に面する庭園の散策を許されているのが、その最たるものだ。
心が震えないと言ったら──嘘になる。
皇帝の御心を疑うなど不敬である。それに、本心は別のところにお持ちであろうと、シェルは非難する立場にはない。
それでも、どんなに睦言を囁かれ贈り物をいただいても、後宮に軟禁され何も知らされない状況は、后狩りから三ヵ月が過ぎても変わらない。今シェルの中には、新たな不安が根を張りつつあった。
後宮を出るための有効な手段が見つからない状況で、正式に立后されるのは何としても避けなければならない。その意味では、現状は最悪の事態ではないのだが、それにしても何の動きもないのはどういうことなのか。
ユングリング大公家は、皇帝に対し何の行動も取っていないのか。──明らかに嫡子が、そしておそらく嫡女も、行方不明になっているというのに。
これまでシェルは、后狩りで娘ではなく息子を拐われた父は、家と愛娘を虚仮にされたことに激怒し、皇家に抗議をしているものと思っていた。そのせいもあり、また皇家内の反対もあり、三月経っても后狩りの結果が発表されないのだろうと。
しかし、それだけでは説明できない状況が、シェルの日常となっている。
シェルを男子禁制の後宮に入れたばかりでなく、声を封じて女装させ、さらに妃たちの住居に面する庭園の散策を許されているのが、その最たるものだ。
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