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もう少し休むべきなんだよ
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「換金、お願いします」
「えっと、ティールさん。しっかりと休んでますか?」
「? はい。もう体は完全に回復したので、モンスターと戦っても問題ありません」
「そういう話ではないと思うのですが……」
昼前に街を出て、日が暮れる頃に街へ戻ってきたティールは直ぐにギルドに向かい、いつもの様にモンスターの素材を受付のカウンターで換金を頼んだ。
(この前ブラッディ―タイガーと戦ってボロボロになってたのに……数日後には再びモンスターを狩り始めるって、おかしくないですか?)
強敵と戦った後は、しっかりと休息を取る。
冒険者としては常識だ。
今回の場合、ティールはブラッディ―タイガーを倒して一か月はのんびりしていても問題無い程の金が手に入った。
それなのに、数日後には森の中へソロで入り、多数のモンスターと戦っている。
長年受付嬢をしている者なら、ティールが持ってきた素材がどのモンスターなのか、おおよそは把握出来る。
(そりゃBランクのモンスターをソロで倒したのだから、EランクやDランクのモンスターじゃ相手にならないのは解ってるけど……やっぱり見た目とのギャップがあり過ぎよ)
ティールがソロでブラッディ―タイガーを倒したという話は、勿論信じている。
Bランクのモンスターをソロで倒す前から、ルーキーにしては異常な強さを持っているのも知っていた。
だが……それでも目の前の光景には慣れない。
「体はもう大丈夫なんで、モンスターと戦っても問題ありませんよ」
「そ、そうですか……分かりました。査定に移らせていただきます」
受付嬢はもうツッコむことを諦め、同僚と一緒に素材の査定を始めた。
「ティール、相変わらずギルドをざわつかせてるな」
「ザックス……別にそんなつもりはないんだけどな。いつも通りモンスターを狩ってきただけだ。それ自体はもう当たり前だって印象を持ってる筈だ」
「そうかもしれないが……やっぱりそう簡単に慣れるもんじゃねぇよ。自分の見た目をよく考えてみろ」
ガレッジに言われた通り、自分の見た目を頭の中に浮かべる……数秒もすれば、受付嬢の対応に納得してしまう。
「まぁ、それもそうか。でも……流石に慣れて欲しいと思う」
「今回に関しては、お前があの激闘から一週間も経たずに、モンスターと戦ってることに驚いてたんだろ」
「別に今回戦ったモンスターは普通だ。ブラッディ―タイガーと比べれば優しいものだ。そんなに驚く事ではないと思うんだけどな……」
「受付嬢はもう少し休むべきだって思ってるんだよ」
「体は既に完治してるのにか?」
体に異常はない。スキルは問題無く使える。
ならば、宿でじっとしてる必要はない。
多くの人間は激戦の後に長い休息を求めるが、ティールは特にそれを必要としない。
部屋の中でじっとしているなんて、退屈過ぎる。早く体を動かしたい。
そんな思いが募り、街の外に出て刺激を求める。
「体は完治していても、心を休ませるべきだろ」
「……心は特に疲弊していなかったからな」
「普通はブラッディ―タイガーなんて強敵と戦えば、しばらくモンスターとの戦闘は避けたいと思うもんなんだが……そもそもティールに普通って言葉が合わないか」
一般的な冒険者としての意見は、ガレッジの方が正しい。
ただ、じっとしている時間が休息ではなく、退屈だと感じるティールからすれば、体がいつも通り動くのであれば動かしたいと思うのが普通だった。
「そういえば、いつまでこの街にいるんだ?」
「十日後ぐらいには出ようと思ってる」
「十日後か……行先は決まってるのか」
「とりあえずな」
街の英雄が次の街へと移る。
それを聞いて何を思うかは人それぞれ。
もう少しこの街にいて欲しい。
あまり目立つルーキーがいるとイライラするので、早く出て行って欲しい。
同じルーキーとして、もっと仲良くなりたいと思っていたのに。
ティールに好意的な思いがあれば、悪意的な思いもある。
しかし周囲がどう思おうが、バーバスに頼んでいる武器が完成すれば街を出て、新しい街に行くという考えは変わらなかった。
「えっと、ティールさん。しっかりと休んでますか?」
「? はい。もう体は完全に回復したので、モンスターと戦っても問題ありません」
「そういう話ではないと思うのですが……」
昼前に街を出て、日が暮れる頃に街へ戻ってきたティールは直ぐにギルドに向かい、いつもの様にモンスターの素材を受付のカウンターで換金を頼んだ。
(この前ブラッディ―タイガーと戦ってボロボロになってたのに……数日後には再びモンスターを狩り始めるって、おかしくないですか?)
強敵と戦った後は、しっかりと休息を取る。
冒険者としては常識だ。
今回の場合、ティールはブラッディ―タイガーを倒して一か月はのんびりしていても問題無い程の金が手に入った。
それなのに、数日後には森の中へソロで入り、多数のモンスターと戦っている。
長年受付嬢をしている者なら、ティールが持ってきた素材がどのモンスターなのか、おおよそは把握出来る。
(そりゃBランクのモンスターをソロで倒したのだから、EランクやDランクのモンスターじゃ相手にならないのは解ってるけど……やっぱり見た目とのギャップがあり過ぎよ)
ティールがソロでブラッディ―タイガーを倒したという話は、勿論信じている。
Bランクのモンスターをソロで倒す前から、ルーキーにしては異常な強さを持っているのも知っていた。
だが……それでも目の前の光景には慣れない。
「体はもう大丈夫なんで、モンスターと戦っても問題ありませんよ」
「そ、そうですか……分かりました。査定に移らせていただきます」
受付嬢はもうツッコむことを諦め、同僚と一緒に素材の査定を始めた。
「ティール、相変わらずギルドをざわつかせてるな」
「ザックス……別にそんなつもりはないんだけどな。いつも通りモンスターを狩ってきただけだ。それ自体はもう当たり前だって印象を持ってる筈だ」
「そうかもしれないが……やっぱりそう簡単に慣れるもんじゃねぇよ。自分の見た目をよく考えてみろ」
ガレッジに言われた通り、自分の見た目を頭の中に浮かべる……数秒もすれば、受付嬢の対応に納得してしまう。
「まぁ、それもそうか。でも……流石に慣れて欲しいと思う」
「今回に関しては、お前があの激闘から一週間も経たずに、モンスターと戦ってることに驚いてたんだろ」
「別に今回戦ったモンスターは普通だ。ブラッディ―タイガーと比べれば優しいものだ。そんなに驚く事ではないと思うんだけどな……」
「受付嬢はもう少し休むべきだって思ってるんだよ」
「体は既に完治してるのにか?」
体に異常はない。スキルは問題無く使える。
ならば、宿でじっとしてる必要はない。
多くの人間は激戦の後に長い休息を求めるが、ティールは特にそれを必要としない。
部屋の中でじっとしているなんて、退屈過ぎる。早く体を動かしたい。
そんな思いが募り、街の外に出て刺激を求める。
「体は完治していても、心を休ませるべきだろ」
「……心は特に疲弊していなかったからな」
「普通はブラッディ―タイガーなんて強敵と戦えば、しばらくモンスターとの戦闘は避けたいと思うもんなんだが……そもそもティールに普通って言葉が合わないか」
一般的な冒険者としての意見は、ガレッジの方が正しい。
ただ、じっとしている時間が休息ではなく、退屈だと感じるティールからすれば、体がいつも通り動くのであれば動かしたいと思うのが普通だった。
「そういえば、いつまでこの街にいるんだ?」
「十日後ぐらいには出ようと思ってる」
「十日後か……行先は決まってるのか」
「とりあえずな」
街の英雄が次の街へと移る。
それを聞いて何を思うかは人それぞれ。
もう少しこの街にいて欲しい。
あまり目立つルーキーがいるとイライラするので、早く出て行って欲しい。
同じルーキーとして、もっと仲良くなりたいと思っていたのに。
ティールに好意的な思いがあれば、悪意的な思いもある。
しかし周囲がどう思おうが、バーバスに頼んでいる武器が完成すれば街を出て、新しい街に行くという考えは変わらなかった。
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