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「加勢します」
とりあえず、それだけは言葉に出して二人は奇襲でムーンウルフに蹴りを入れた。
「「キャゥッ!?」」
なるべく気配を消しての奇襲。
そして現在戦っている者も決して弱くないので、ムーンウルフはティールとラストの蹴りを交わすことが出来なかった。
「そっちの一体はよろしくお願いします」
自分は一人でムーンウルフと戦う。
背丈だけを考えれば、その発言は無謀に聞こえる。
しかしムーンウルフと戦っていた冒険者たちは、若い竜人族の青年とまだ子供と見間違う少年という、少々歪なパーティー構成の二人を知っていた。
当然、マリアと一緒にBランクモンスターであるニードファルコンを倒したという話も耳にしている。
「頼んだ!!!」
それだけ伝え、ティールに言われた通り一体のムーンウルフだけに集中。
一体だけであれば、彼らだけでもなんとかなる。
「そろそろ帰りたいから、悪いけど早めに終わらせるぞ」
強敵……というほど、ティールにとっては強さも圧も感じない。
だが、気を抜けば逃げられる可能性はある。
その可能性を考慮し、ティールは疾風瞬閃と豹雷を抜いた。
「ッ!!」
この時点でムーンウルフは先程まで戦っていた人間よりも、目の前の人間の方が強いと本能的に感じ取った。
しかしまだ逃走を考える段階ではないと思い……全力でティールに襲い掛かった。
(鋭くて、良い咬みつきだな)
今まで多くの咬みつきを見てきたが、その中でも上位に入るほど鋭い咬みつきだと思った。
ただ……咬みつきに、自分に対する攻撃に対して、そういった感想を持てる。
その時点で勝負が決まっているとも言える。
強化系のスキルを全開で使えば、ティールはムーンウルフより速い。
加えて、そこに武器による強化が入ると……その差は更に広がる。
「おらっ!!」
ムーンウルフの咬みつきに対し、ティールは体を左に反らして躱し、右手に持つ疾風瞬閃の柄を使って……思いっきり上にかち上げた。
「ギァっ!!??」
その衝撃で歯は折れ、咬みつきの攻撃力は半減。
そして怯んだ隙を狙い……ジャンプして左脚を使い、ムーンウルフの頭に上から蹴りをぶち込んだ。
「ッ……」
「よし」
頭上から蹴りを浴びせられ……頭蓋骨を通り越し、脳を潰されたムーンウルフは当然、その一撃でやられた。
(速かった……でも、これならキラータイガーの方が厄介だったかもな)
なんてことを考えていると、ラストが買いたての牙竜ではなく、一応ティールから借りていたソードブレイカーを使う。
自身のスキル、竜化と硬化を使って腕に咬みつかせ、僅かな硬直を狙って横からソードブレイカーを突き刺した。
「ふぅーー」
「ふぅーーって……無茶な戦い方をするな、ラスト」
「こいつらの速さは面倒だと感じた。ただ、攻撃力はそこまででもないと思った」
「いや、そりゃ脚の速さと比べたらそうかもしれないけど……まっ、大した怪我じゃなさそうで良かったよ」
とは言いつつも、ティールは傷口を水で流し、亜空間から取り出した自作のポーションを垂れ流した。
別に必要ない、と言おうとしたラストだが、行っても無駄だた思って素直に受けることにした。
「危なかったぜ」
元々ムーンウルフに襲われていた冒険者たちもようやくムーンウルフを倒し、戦闘は終了した。
「助かったぜ。あんたら……ティールとラストだろ。ありがとな」
「二人が来てくれなきゃ、マジで死ぬかもって状況だったしな」
「つか、夜だったら絶対に死んでたよな」
完全なる夜こそ、ムーンウルフは最大限の力を発揮する。
そうなる前のムーンウルフも強いことに変わりないので、ティールとラストに助けられた四人は二人に超感謝した。
そして冒険者の礼儀として……本日の夕食を奢った。
二人もこれが当たり前だと理解しているので、がっつりご馳走になった。
とりあえず、それだけは言葉に出して二人は奇襲でムーンウルフに蹴りを入れた。
「「キャゥッ!?」」
なるべく気配を消しての奇襲。
そして現在戦っている者も決して弱くないので、ムーンウルフはティールとラストの蹴りを交わすことが出来なかった。
「そっちの一体はよろしくお願いします」
自分は一人でムーンウルフと戦う。
背丈だけを考えれば、その発言は無謀に聞こえる。
しかしムーンウルフと戦っていた冒険者たちは、若い竜人族の青年とまだ子供と見間違う少年という、少々歪なパーティー構成の二人を知っていた。
当然、マリアと一緒にBランクモンスターであるニードファルコンを倒したという話も耳にしている。
「頼んだ!!!」
それだけ伝え、ティールに言われた通り一体のムーンウルフだけに集中。
一体だけであれば、彼らだけでもなんとかなる。
「そろそろ帰りたいから、悪いけど早めに終わらせるぞ」
強敵……というほど、ティールにとっては強さも圧も感じない。
だが、気を抜けば逃げられる可能性はある。
その可能性を考慮し、ティールは疾風瞬閃と豹雷を抜いた。
「ッ!!」
この時点でムーンウルフは先程まで戦っていた人間よりも、目の前の人間の方が強いと本能的に感じ取った。
しかしまだ逃走を考える段階ではないと思い……全力でティールに襲い掛かった。
(鋭くて、良い咬みつきだな)
今まで多くの咬みつきを見てきたが、その中でも上位に入るほど鋭い咬みつきだと思った。
ただ……咬みつきに、自分に対する攻撃に対して、そういった感想を持てる。
その時点で勝負が決まっているとも言える。
強化系のスキルを全開で使えば、ティールはムーンウルフより速い。
加えて、そこに武器による強化が入ると……その差は更に広がる。
「おらっ!!」
ムーンウルフの咬みつきに対し、ティールは体を左に反らして躱し、右手に持つ疾風瞬閃の柄を使って……思いっきり上にかち上げた。
「ギァっ!!??」
その衝撃で歯は折れ、咬みつきの攻撃力は半減。
そして怯んだ隙を狙い……ジャンプして左脚を使い、ムーンウルフの頭に上から蹴りをぶち込んだ。
「ッ……」
「よし」
頭上から蹴りを浴びせられ……頭蓋骨を通り越し、脳を潰されたムーンウルフは当然、その一撃でやられた。
(速かった……でも、これならキラータイガーの方が厄介だったかもな)
なんてことを考えていると、ラストが買いたての牙竜ではなく、一応ティールから借りていたソードブレイカーを使う。
自身のスキル、竜化と硬化を使って腕に咬みつかせ、僅かな硬直を狙って横からソードブレイカーを突き刺した。
「ふぅーー」
「ふぅーーって……無茶な戦い方をするな、ラスト」
「こいつらの速さは面倒だと感じた。ただ、攻撃力はそこまででもないと思った」
「いや、そりゃ脚の速さと比べたらそうかもしれないけど……まっ、大した怪我じゃなさそうで良かったよ」
とは言いつつも、ティールは傷口を水で流し、亜空間から取り出した自作のポーションを垂れ流した。
別に必要ない、と言おうとしたラストだが、行っても無駄だた思って素直に受けることにした。
「危なかったぜ」
元々ムーンウルフに襲われていた冒険者たちもようやくムーンウルフを倒し、戦闘は終了した。
「助かったぜ。あんたら……ティールとラストだろ。ありがとな」
「二人が来てくれなきゃ、マジで死ぬかもって状況だったしな」
「つか、夜だったら絶対に死んでたよな」
完全なる夜こそ、ムーンウルフは最大限の力を発揮する。
そうなる前のムーンウルフも強いことに変わりないので、ティールとラストに助けられた四人は二人に超感謝した。
そして冒険者の礼儀として……本日の夕食を奢った。
二人もこれが当たり前だと理解しているので、がっつりご馳走になった。
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