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有利相性?
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(ったく、それだけは勘弁してほしいんだよ)
疾風瞬閃から特大の風斬波を放つことで、マウンテンベアと天猿をなんとか分断することに成功した。
マウンテンベアと天猿はそれぞれ片方だけでも強敵であることに変わりはないが、組んで戦われる方が討伐し辛いと答える冒険者が殆ど。
討伐に参加する人数によって変わりはするものの、今回のティールたちの様な人数であれば、分断する方がよっぽど戦い易い。
「ゴォォォアアアアアッ!!!」
「ッ、っ!!! フッ!!!!」
今回はティールと共にマウンテンベアに挑むアキラ。
先日、一人で剛毛というそれなりに珍しいスキルを持つミノタウロスを討伐したアキラではあるが、マウンテンベアが放つ圧力に……少なからず驚かされていた。
(全く……当然といえば当然だが、この巨大熊も、天猿と同じく、ボスモンスター。弱い訳が、ないだろうッ!!!!)
己を鼓舞し、緋焔を強く握る。
冷静に……淡々と見極め、緋焔を振るい、分厚い毛皮を切り裂く。
(ん~~~~~…………もしかしなくても、今回俺の仕事……あまりない?)
直ぐにアキラの援護を行えるように、ティールは既に風槍や炎槍を放つ準備をしていた。
ただ、事前にアキラからなるべく一人で戦いたいと……援護は最低限でと頼まれていた。
(……相性が良いのかもしれないな)
マウンテンベアの腕力は、ミノタウロスよりも上。
だが、スピードはそこまで差はない。
加えて防御力はマウンテンベアの方がやや上ではあるが、緋焔の切れ味……火力があれば、そこまでの差はない。
普段のアキラであれば、そこに頼るのは……と思ってしまうが、そこで贅沢を言えるほどマウンテンベアは弱くないと、本能で理解していた。
(腕力……パワーは、多分岩窟竜を除けば、俺が出会ってきたモンスターの中で一番かな? でも、アキラさんからすれば、そこそこ読みやすいんだろうな。爪の斬撃波は怖いとは思うけど……一応、予兆みたいなのはある、か)
マウンテンベアの攻撃力を考えれば、カウンターを叩き込むのも難しいのだが、そこはアキラ……これまでそれなりにモンスターと戦い続けてきた経験から、それは致し方ないと諦めている。
「シッ!!!」
「っ!? ガアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
連続で爪撃波を放つも……アキラは冷静に躱し、躱し切れないものは緋焔で切り裂く。
「っ!!!」
「なっ!!!???」
アキラがマウンテンベアの爪撃を躱し、脇腹を切り裂くようにしてカウンターを叩き込んだことで、当初の位置とは逆の位置に……奥からアキラ、マウンテンベア、ティールという位置になっていた。
そんな中で何度も何度も爪撃波を叩き込むマウンテンベアは、気付いてしまった。
自分の後ろに、人間がいる。
その人間は……何故か自分に攻撃してこない。
そこで何を思ったのか、マウンテンベアは回転数重視で爪撃波を放った後、アキラがそれらを対処するよりも先にティールに襲い掛かった。
少しでも自分を殺す存在を殺しておきたかったのか……それとも、アキラという探索者の強さから逃げたのかは、マウンテンベアにしか解らない。
(へぇ~~~。そこまで熱くなってなかったんだ)
ただ、攻撃をしてなかった人間は、一応訳あって攻撃していなかっただけで、自分が襲われるのであれば襲ってくる存在を躊躇なく攻撃する。
「っ!!!??? ッ、ァアアアアアアアッ!!!!」
「凄い突進力だな」
用意していた風槍や炎槍を一斉に発射するも、ほんの少し刺さるだけで、どれもマウンテンベアの体を貫くには至らず、ほぼ減速せずにティールへ突っ込む。
(アキラさんには悪いけど、こうなったら俺も戦って良いよね)
ティールは……先程、一撃振るっただけで直ぐにしまった疾風瞬閃を再び手に取った。
「っと、よっ!!」
「っ!?」
マウンテンベアがどう思っていたのかは解らない。
だが、後方で待機していた人間は……炎刀使いの探索者よりも、総合的な戦闘力は上。
プレッシャーの欠片も感じられない表情で、風剣を振るい、その毛皮を刻むのだった。
疾風瞬閃から特大の風斬波を放つことで、マウンテンベアと天猿をなんとか分断することに成功した。
マウンテンベアと天猿はそれぞれ片方だけでも強敵であることに変わりはないが、組んで戦われる方が討伐し辛いと答える冒険者が殆ど。
討伐に参加する人数によって変わりはするものの、今回のティールたちの様な人数であれば、分断する方がよっぽど戦い易い。
「ゴォォォアアアアアッ!!!」
「ッ、っ!!! フッ!!!!」
今回はティールと共にマウンテンベアに挑むアキラ。
先日、一人で剛毛というそれなりに珍しいスキルを持つミノタウロスを討伐したアキラではあるが、マウンテンベアが放つ圧力に……少なからず驚かされていた。
(全く……当然といえば当然だが、この巨大熊も、天猿と同じく、ボスモンスター。弱い訳が、ないだろうッ!!!!)
己を鼓舞し、緋焔を強く握る。
冷静に……淡々と見極め、緋焔を振るい、分厚い毛皮を切り裂く。
(ん~~~~~…………もしかしなくても、今回俺の仕事……あまりない?)
直ぐにアキラの援護を行えるように、ティールは既に風槍や炎槍を放つ準備をしていた。
ただ、事前にアキラからなるべく一人で戦いたいと……援護は最低限でと頼まれていた。
(……相性が良いのかもしれないな)
マウンテンベアの腕力は、ミノタウロスよりも上。
だが、スピードはそこまで差はない。
加えて防御力はマウンテンベアの方がやや上ではあるが、緋焔の切れ味……火力があれば、そこまでの差はない。
普段のアキラであれば、そこに頼るのは……と思ってしまうが、そこで贅沢を言えるほどマウンテンベアは弱くないと、本能で理解していた。
(腕力……パワーは、多分岩窟竜を除けば、俺が出会ってきたモンスターの中で一番かな? でも、アキラさんからすれば、そこそこ読みやすいんだろうな。爪の斬撃波は怖いとは思うけど……一応、予兆みたいなのはある、か)
マウンテンベアの攻撃力を考えれば、カウンターを叩き込むのも難しいのだが、そこはアキラ……これまでそれなりにモンスターと戦い続けてきた経験から、それは致し方ないと諦めている。
「シッ!!!」
「っ!? ガアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
連続で爪撃波を放つも……アキラは冷静に躱し、躱し切れないものは緋焔で切り裂く。
「っ!!!」
「なっ!!!???」
アキラがマウンテンベアの爪撃を躱し、脇腹を切り裂くようにしてカウンターを叩き込んだことで、当初の位置とは逆の位置に……奥からアキラ、マウンテンベア、ティールという位置になっていた。
そんな中で何度も何度も爪撃波を叩き込むマウンテンベアは、気付いてしまった。
自分の後ろに、人間がいる。
その人間は……何故か自分に攻撃してこない。
そこで何を思ったのか、マウンテンベアは回転数重視で爪撃波を放った後、アキラがそれらを対処するよりも先にティールに襲い掛かった。
少しでも自分を殺す存在を殺しておきたかったのか……それとも、アキラという探索者の強さから逃げたのかは、マウンテンベアにしか解らない。
(へぇ~~~。そこまで熱くなってなかったんだ)
ただ、攻撃をしてなかった人間は、一応訳あって攻撃していなかっただけで、自分が襲われるのであれば襲ってくる存在を躊躇なく攻撃する。
「っ!!!??? ッ、ァアアアアアアアッ!!!!」
「凄い突進力だな」
用意していた風槍や炎槍を一斉に発射するも、ほんの少し刺さるだけで、どれもマウンテンベアの体を貫くには至らず、ほぼ減速せずにティールへ突っ込む。
(アキラさんには悪いけど、こうなったら俺も戦って良いよね)
ティールは……先程、一撃振るっただけで直ぐにしまった疾風瞬閃を再び手に取った。
「っと、よっ!!」
「っ!?」
マウンテンベアがどう思っていたのかは解らない。
だが、後方で待機していた人間は……炎刀使いの探索者よりも、総合的な戦闘力は上。
プレッシャーの欠片も感じられない表情で、風剣を振るい、その毛皮を刻むのだった。
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