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少年期[532]運無しでどう戦うか
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「……フルハウス」
カジノにてポーカーで他の遊び人達と勝負。
その日は人から運を吸い取ってはいなかった。
故に負けの数は普段より多い。
しかし勝ち方が解ってきたゼルートの勝率は約七割。
最終的には勝ち越している。
そして今の勝負、フルハウスでゼルートが圧勝。
「はぁ~~~、またに兄ちゃんの勝ちか」
「みたいですね。ご馳走様です」
「良い顔で言ってくれるな。ここに来てどのくらいなんだ?」
「……三週間ぐらいですかね。半分以上はここで遊んでます」
オークションが終わり、バジル・ラーガスから指名依頼を受けると約束してからゼルート達は殆どカジノで遊んでいる。
勿論腕を鈍らせない為にパーティー内で模擬戦を行い、討伐依頼にも出掛ける。
その間に一度カジノ側から指名依頼を受けた。
依頼内容はワイバーンの捕獲。報酬は白金貨一枚。
竜種は敵対すると大概は気性が荒くなる。故に捕獲は慣れている冒険者達であっても難しい。
そもそも殆どの者達は空中戦を行う事が不可能。
落下してきた時にカウンターの要領で攻撃を狙うことは出来るが、勢い余って殺してしまうケースが多い。
ただ、ゼルート達には空中戦が行えるラルとラームがいる。なので問題無く対応出来る。
(ただ、ワイバーンが二頭襲ってきたのはちょっと想定外だったな)
ゼルート達が遭遇したワイバーンは兄弟であり、連携が上手く取れていた。
その厄介さを考えればBランク相当の実力はある。
しかしゼルート達からすればBランクの魔物は丁度良い相手であり、相手にとって不足無し。
数も三人と三体で十分に足りている。
結局二体とも捕獲してしまい、指名依頼を出してきたカジノへと渡す。
カジノとしては嬉しい誤算であり、ゼルートに追加報酬としてプラス金貨五十枚を追加で渡す。
(捕獲系の依頼は本当に稼げるよな)
カジノで遊ぶ金を調達するには丁度良い依頼。それがゼルート達にとっての認識。
「でも、カジノで遊び始めてのはここ最近ですよ」
「・・・・・・マジでか?」
「マジですよ。慣れれば案外楽しめるものですよね」
「あ、あぁ。まぁ……それは確かにそうだな。なんか必勝法でもあるのか? 兄ちゃんここ最近で結構勝ちまくってるだろ」
「そうですね。必勝法……ポーカーフェイスが上手い人は多いですけど。人にはそれぞれ特徴があるんですよ。ポーカーに関してはそれを見つければ勝率は上がるんじゃないですか?」
ラームの力を使って他人から運を吸収してから楽しむ日以外、ゼルートはどうすればポーカーで勝てるかを考えていた。
その中で普通に戦う中で相手のカードを読むには何を見れば良いのか考え続けた結果、相手の癖を見つけること。
それともう一つ、どの手札以上なら勝率が高いのか。その二つを覚え続けた。
(一つ、超反則技を覚えてしまったけどな)
創造スキルを使用することで空中に鏡を生み出し、他人には見えない様に隠蔽を付与する。
するとゼルートだけに相手の手札が見える状況が完成する。
(どのタイミングで下りれば良いのか、どこで勝負するべきなのか……というか、勝てるタイミングが解ってしまう)
基本的にそういった類の魔王は監視の役割を持つ職員に発見されれば一発で退場なのだが、ゼルートの魔力操作とスキルの発動速度の速さを考えると、相当魔法感知に優れた者でなければ気付かれない。
ただ、ゼルートとしてはそんな勝ち方をしても全く楽しく無いので、一回だけ試してそれ以降はその超反則技を使用していない。
「ここに通ってる人達ってそんなにころころ変わらないと思うんで、一旦そちらの方に意識を向けてみたらどうですか?」
プロと呼べる遊び人はその癖すら利用して勝ってしまうが、一般の遊び人であれば自分の癖など大抵は気付いていない。
「そうか……それはアリだな。兄ちゃんはまだこの街に居続けるのか?」
「そうですねぇ……後十日もすれば用事が入るので、当分はこのカジノには来ませんよ」
「そうなのか、兄ちゃんの連れを見るのはちょっとした楽しみだったんけどな」
ゼルートがカジノに来る日はアレナとルウナも殆ど付いて来ており、遊び人の男達としてはバニーがる達とは違う魅力を持つ二人は目の保養となっていた。
「あぁ……なるほどね。でも二人共俺のパーティーメンバーだからね」
二人がゼルートに付いて行かない訳が無く、このカジノで何度も貴族や商人の子息から口説かれていたが一向に興味を持つことは無かった。
そしてカジノで遊び尽くした翌日、ギルドに向かったゼルート達はバジル・ラーガスからの指名依頼が来ているかを確認する。
カジノにてポーカーで他の遊び人達と勝負。
その日は人から運を吸い取ってはいなかった。
故に負けの数は普段より多い。
しかし勝ち方が解ってきたゼルートの勝率は約七割。
最終的には勝ち越している。
そして今の勝負、フルハウスでゼルートが圧勝。
「はぁ~~~、またに兄ちゃんの勝ちか」
「みたいですね。ご馳走様です」
「良い顔で言ってくれるな。ここに来てどのくらいなんだ?」
「……三週間ぐらいですかね。半分以上はここで遊んでます」
オークションが終わり、バジル・ラーガスから指名依頼を受けると約束してからゼルート達は殆どカジノで遊んでいる。
勿論腕を鈍らせない為にパーティー内で模擬戦を行い、討伐依頼にも出掛ける。
その間に一度カジノ側から指名依頼を受けた。
依頼内容はワイバーンの捕獲。報酬は白金貨一枚。
竜種は敵対すると大概は気性が荒くなる。故に捕獲は慣れている冒険者達であっても難しい。
そもそも殆どの者達は空中戦を行う事が不可能。
落下してきた時にカウンターの要領で攻撃を狙うことは出来るが、勢い余って殺してしまうケースが多い。
ただ、ゼルート達には空中戦が行えるラルとラームがいる。なので問題無く対応出来る。
(ただ、ワイバーンが二頭襲ってきたのはちょっと想定外だったな)
ゼルート達が遭遇したワイバーンは兄弟であり、連携が上手く取れていた。
その厄介さを考えればBランク相当の実力はある。
しかしゼルート達からすればBランクの魔物は丁度良い相手であり、相手にとって不足無し。
数も三人と三体で十分に足りている。
結局二体とも捕獲してしまい、指名依頼を出してきたカジノへと渡す。
カジノとしては嬉しい誤算であり、ゼルートに追加報酬としてプラス金貨五十枚を追加で渡す。
(捕獲系の依頼は本当に稼げるよな)
カジノで遊ぶ金を調達するには丁度良い依頼。それがゼルート達にとっての認識。
「でも、カジノで遊び始めてのはここ最近ですよ」
「・・・・・・マジでか?」
「マジですよ。慣れれば案外楽しめるものですよね」
「あ、あぁ。まぁ……それは確かにそうだな。なんか必勝法でもあるのか? 兄ちゃんここ最近で結構勝ちまくってるだろ」
「そうですね。必勝法……ポーカーフェイスが上手い人は多いですけど。人にはそれぞれ特徴があるんですよ。ポーカーに関してはそれを見つければ勝率は上がるんじゃないですか?」
ラームの力を使って他人から運を吸収してから楽しむ日以外、ゼルートはどうすればポーカーで勝てるかを考えていた。
その中で普通に戦う中で相手のカードを読むには何を見れば良いのか考え続けた結果、相手の癖を見つけること。
それともう一つ、どの手札以上なら勝率が高いのか。その二つを覚え続けた。
(一つ、超反則技を覚えてしまったけどな)
創造スキルを使用することで空中に鏡を生み出し、他人には見えない様に隠蔽を付与する。
するとゼルートだけに相手の手札が見える状況が完成する。
(どのタイミングで下りれば良いのか、どこで勝負するべきなのか……というか、勝てるタイミングが解ってしまう)
基本的にそういった類の魔王は監視の役割を持つ職員に発見されれば一発で退場なのだが、ゼルートの魔力操作とスキルの発動速度の速さを考えると、相当魔法感知に優れた者でなければ気付かれない。
ただ、ゼルートとしてはそんな勝ち方をしても全く楽しく無いので、一回だけ試してそれ以降はその超反則技を使用していない。
「ここに通ってる人達ってそんなにころころ変わらないと思うんで、一旦そちらの方に意識を向けてみたらどうですか?」
プロと呼べる遊び人はその癖すら利用して勝ってしまうが、一般の遊び人であれば自分の癖など大抵は気付いていない。
「そうか……それはアリだな。兄ちゃんはまだこの街に居続けるのか?」
「そうですねぇ……後十日もすれば用事が入るので、当分はこのカジノには来ませんよ」
「そうなのか、兄ちゃんの連れを見るのはちょっとした楽しみだったんけどな」
ゼルートがカジノに来る日はアレナとルウナも殆ど付いて来ており、遊び人の男達としてはバニーがる達とは違う魅力を持つ二人は目の保養となっていた。
「あぁ……なるほどね。でも二人共俺のパーティーメンバーだからね」
二人がゼルートに付いて行かない訳が無く、このカジノで何度も貴族や商人の子息から口説かれていたが一向に興味を持つことは無かった。
そしてカジノで遊び尽くした翌日、ギルドに向かったゼルート達はバジル・ラーガスからの指名依頼が来ているかを確認する。
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