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連載
少年期[732]小言連発
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「ぶはっはっは!!!! マジかよ、コロシアムの罠に引っ掛かったのかよ」
いったいホーリーパレスでゼルートたちはどんな冒険を体験したのか。
その話を聞く中で、グレイスが一番驚いた内容はゼルートがコロシアムの転移トラップに引っ掛かってしまった事だった。
「いや~~~、本当にやられたというか何と言うか……見事に目の前の魔物に集中し過ぎて引っ掛かってしまいましたね」
ロックモンキーとロックコングとの戦闘が終わった直後、漁夫の利を狙おうとするサンドワームの襲撃。
しかしその襲撃自体は難無く躱した。
だが、その躱した先が運悪くコロシアムタイプの転移トラップだったのだ。
(あれは……うん、自分で言うのもあれだけど本当に運が悪かったと思うな)
少し前まではそのトラップに気が付いていたが、ロックモンキーやロックコングと戦っている間に忘れてしまっていた。
「しかも七回戦もあるコロシアムだったんだろ。半端じゃねぇな!」
七回戦もあるコロシアムタイプの転移トラップ。
その知識がある者、もしくは実際に体験した者であればそのトラップがどれだけ恐ろしいのか良く解っている。
ゼルートたちの会話が聞こえていた冒険者の中には、まさかの内容にエールを吹き出してしまう者までいた。
「あ、あのゼルート君。いったいどんな魔物が現れたのかな」
「最初の方はレベル三十から四十ぐらいのレッドゴブリンやブレードラビット。後はフォレストオークの上位種が四対にヒポグリフが二体って感じかな」
「そ、そうなんだ……」
ミルシェの口からはそんな単純な言葉しか出てこなかった。
レベル三十から四十といった時点で、今のミルシェでは討伐が難しい。
フォレストオークの上位種四体やヒポグリフ二体など、絶対に一人では倒せない。
「七回戦まであったんだろ。後はどんな魔物が現れたんだ」
急かすグレイスの問いにゼルートはサラッと答えた。
そして周囲がその回答に驚く中、グレイスが一番最初に口を開いた。
「お前、それは……中々意地悪な選出だな」
「やっぱりそう思いますよね。俺もキングヴェノムサーペントが現れた時、同じことを思いました」
「多分、誰でも同じこと思うぜ。にしても、成長したサイクロプス二体とミノタウロス亜種はちょっと戦ってみたかったな」
ルウナやゲイルほどバトルジャンキーではないが、グレイスも強者との戦いは嫌いではない。
寧ろそういった戦いに勝利してこそ、生きてると感じるまである。
「あなた、そろそろ良い歳なんですからあまり無茶しないでくださいよ」
「はっはっは! それは分ってるけどよ、やっぱりこういう話を聞いたら血が騒ぐってもんだろ!」
グレイスの言葉はゼルートだけでなく、ルウナやゲイルも……そして多少ではあるが、アレナも分かる感覚だった。
だが、ゼルートはコーネリアが発した言葉が気になり、チラッと二人の顔を見た。
(グレイスさんは……まぁ、良い感じに歳を取ってるって感じだけど、コーネリアさんはマジで二十後半ぐらいにしか見えないよな)
二人の年齢は余裕で三十を越えている。
しかしゼルートだけではなく他の者たちから見ても、コーネリアが三十を越えているとはとても思えない。
「全く、ほどほどにしてくださいよ。それはそうとゼルート君、ゼルート君がとても強いのは知っていますが、あまり大手のクランと衝突しない方が良いですよ」
「は、はい。それは分かってますよ」
笑顔なのだが、そこに圧がある。
嫌に迫力があるなと思いながらも、そのことに関してはゼルートも積極的に衝突したいとは一ミリも思っていない。
「ただ、今回に関しては向こうも別に自分たち衝突するつもりはありませんでしたし……」
「そうかもしれませんが、やはりガレンとレミアは心配しますよ」
実際、ゼルートたちと銀獅子の皇がぶつかりかけたという話題は本人が考えている以上に広まった。
その事に関しては、ドーウルスの領主であるバルスからも小言を食らうことになった。
いったいホーリーパレスでゼルートたちはどんな冒険を体験したのか。
その話を聞く中で、グレイスが一番驚いた内容はゼルートがコロシアムの転移トラップに引っ掛かってしまった事だった。
「いや~~~、本当にやられたというか何と言うか……見事に目の前の魔物に集中し過ぎて引っ掛かってしまいましたね」
ロックモンキーとロックコングとの戦闘が終わった直後、漁夫の利を狙おうとするサンドワームの襲撃。
しかしその襲撃自体は難無く躱した。
だが、その躱した先が運悪くコロシアムタイプの転移トラップだったのだ。
(あれは……うん、自分で言うのもあれだけど本当に運が悪かったと思うな)
少し前まではそのトラップに気が付いていたが、ロックモンキーやロックコングと戦っている間に忘れてしまっていた。
「しかも七回戦もあるコロシアムだったんだろ。半端じゃねぇな!」
七回戦もあるコロシアムタイプの転移トラップ。
その知識がある者、もしくは実際に体験した者であればそのトラップがどれだけ恐ろしいのか良く解っている。
ゼルートたちの会話が聞こえていた冒険者の中には、まさかの内容にエールを吹き出してしまう者までいた。
「あ、あのゼルート君。いったいどんな魔物が現れたのかな」
「最初の方はレベル三十から四十ぐらいのレッドゴブリンやブレードラビット。後はフォレストオークの上位種が四対にヒポグリフが二体って感じかな」
「そ、そうなんだ……」
ミルシェの口からはそんな単純な言葉しか出てこなかった。
レベル三十から四十といった時点で、今のミルシェでは討伐が難しい。
フォレストオークの上位種四体やヒポグリフ二体など、絶対に一人では倒せない。
「七回戦まであったんだろ。後はどんな魔物が現れたんだ」
急かすグレイスの問いにゼルートはサラッと答えた。
そして周囲がその回答に驚く中、グレイスが一番最初に口を開いた。
「お前、それは……中々意地悪な選出だな」
「やっぱりそう思いますよね。俺もキングヴェノムサーペントが現れた時、同じことを思いました」
「多分、誰でも同じこと思うぜ。にしても、成長したサイクロプス二体とミノタウロス亜種はちょっと戦ってみたかったな」
ルウナやゲイルほどバトルジャンキーではないが、グレイスも強者との戦いは嫌いではない。
寧ろそういった戦いに勝利してこそ、生きてると感じるまである。
「あなた、そろそろ良い歳なんですからあまり無茶しないでくださいよ」
「はっはっは! それは分ってるけどよ、やっぱりこういう話を聞いたら血が騒ぐってもんだろ!」
グレイスの言葉はゼルートだけでなく、ルウナやゲイルも……そして多少ではあるが、アレナも分かる感覚だった。
だが、ゼルートはコーネリアが発した言葉が気になり、チラッと二人の顔を見た。
(グレイスさんは……まぁ、良い感じに歳を取ってるって感じだけど、コーネリアさんはマジで二十後半ぐらいにしか見えないよな)
二人の年齢は余裕で三十を越えている。
しかしゼルートだけではなく他の者たちから見ても、コーネリアが三十を越えているとはとても思えない。
「全く、ほどほどにしてくださいよ。それはそうとゼルート君、ゼルート君がとても強いのは知っていますが、あまり大手のクランと衝突しない方が良いですよ」
「は、はい。それは分かってますよ」
笑顔なのだが、そこに圧がある。
嫌に迫力があるなと思いながらも、そのことに関してはゼルートも積極的に衝突したいとは一ミリも思っていない。
「ただ、今回に関しては向こうも別に自分たち衝突するつもりはありませんでしたし……」
「そうかもしれませんが、やはりガレンとレミアは心配しますよ」
実際、ゼルートたちと銀獅子の皇がぶつかりかけたという話題は本人が考えている以上に広まった。
その事に関しては、ドーウルスの領主であるバルスからも小言を食らうことになった。
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