現世で死んだ俺は新たな世界へと生まれ変わる途中で邪神に拐われました。ありがとう! 感謝します邪神様っ!

夜夢

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第5章 グラディオン大陸編

13 許された国

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 その数日後、俺の前に母娘がロサイスの王の首を持ち頭を下げにきた。

「なんだ、あんた王妃だったのか」
「はい。隠していて申し訳ありません」
「いや、良いよ。何度もベッドの中で愛し合った仲だしな。可愛かったぞ?」 
「はぁぁぁぁんっ、ジェイド様っ……!」

 娘の前で母親は女になっていた。

「で、娘とそのゴミの頭を持ってきた理由は?」

 そこで娘が前に出て頭を下げる。

「お初にお目にかかります。私はこの愚兄の妹、【エメリア・ロサイス】と申します。この首とこの身をジェイド様に捧げ、謝罪したく思いまして……」
「ほう。謝罪ね。ってもロサイスから奪う物はもう無いだろ。今さらだな」
「そ、そう言わずにっ! ロサイスを許してはくれませんか……っ! まだ未開通のこの身であればいくらでも差し出しますので!」
「いやいや、お前はこれからロサイスの女王になるんだろ? そんな相手は抱けんよ。手を出したら国が俺の物になっちまうからな」
「か、構いませんっ! ロサイスの扱いは全てジェイド様に預けます。なので……今も飢えに苦しむ者達に慈悲を……!」

 俺は嗤った。

「わかったよ。もう食糧は転送した。今頃王都は食糧で溢れてんよ」
「え? 転送?」
「俺のスキルだ。さて、エメリア。これでお前とロサイスは俺の物だ。こい、愛してやる」
「は、はい……っ」

 俺は場所を寝室に変え、まだ幼いエメリアを何度も愛してやった。

「可愛かったぞ、エメリア」
「うぅぅ……、お兄ちゃん酷いです。恥ずかしいから後ろからはダメって言ったのに……」
「エメリアの小さい尻が可愛くてな。ロサイスはしばらく放置だ。今頃大量の食い物で宴でも開いてるだろ。王妃にも説明に向かわせたしな」
「じ、じゃあ私はまだここにいても良いの?」 
「もちろん。エメリアはちゃんとここで英気を養っていきな。で、俺と毎日セックスしようぜ」
「毎日? お兄ちゃん、私まだ赤ちゃんできないんだよ? なのに毎日するの?」
「そりゃあな。何せエメリアはいまやロサイス王国王女だ。俺がちゃんとロサイスを愛していると世間に公表してやらないと」
「……っ! さす兄ですっ!」

 また新しい単語が誕生した瞬間だった。

 その頃ロサイス王国国内では。

「な、なんだ……あれはまさか食い物か!」
「うぉぉぉぉぉぉっ! 食い物だっ! 酒もあるぞぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
「こ、これはどう言う事だ!?」

 そこに王妃が姿を見せる。

「皆さん」
「「「あっ、王妃様っ!」」」

 民は揃って頭を下げる。

「皆さん、この国は許されました」
「えっ!?」
「愚かだった息子は処刑し、代わりに娘が新たな王となり、偉大なる王ジェイド様にその身を捧げました。娘は今隣国にてジェイド様から寵愛を受けております。その食糧は皆さんへと送られた支援物資です。さあ、遠慮なくお食べなさい。そして食べながら感謝するのです。身体を張り許しを請うた私の娘と、それを受けこのように沢山の食糧を支援してくれたジェイド様に!」
「「「おぉぉ……ジェイド様バンザーーーイ!!」」」

 民はこれまで我慢していた分を取り戻すかのように食糧に貪りついた。

「食べたら他の町や村にも届けてあげて下さい。そして再びロサイス王国を豊かな国にしていきましょう、皆さん」
「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」」」」

 この後、俺はロサイス王国を覆っていた壁を消し去り、王都まで列車を通した。そしてなくなってしまった野菜の苗や種を支援し、旧サーディン帝国から男達を農地開拓のために送る。

 だが、ロサイスから来たため女達は戻らなかった。全員がマンションでの暮らしに慣れてしまい、今さら元の生活には戻れなくなってしまっていたのである。この新しい町は女の町として栄える事になった。

 こうしてグラディオン大陸での争いは終幕した。落としていた橋も新たに作り、鉄道も西側にある国、 【ノートメア王国】と【シュトラーゼ王国】まで繋げた。これによりシーメルから物資が飛ぶように売れ、グラディオン大陸からの外貨が大量に邪神国へと流入してくる事になる。

 この件で一番得したのはもちろん俺。エルフを始め、グラディオン大陸の様々な美女を我が物に出来た。西側にある二つの国もサーディン帝国には敵わない国だったようで、これを潰した俺に同盟を持ち掛けてきた。俺はもちろんそれを承諾し、希望者を邪神教に入団させた。

 これで大陸三つが俺の手中に収まった。デルモートの力もまた増し、その妹であるハーデスにも恩恵が与えられる。

「これで大陸三つか。残る大陸は七つ、どんだけ広いんだか、この世界はよ」
「ふむ。まだ三割か。せめて後二つか三つは落としたいのう」
「何故だ?」

 邪神デルモートは嗤った。

「わからぬか? 二つでお互い五割、三つなら妾の力は主神を越える。そうなれば神界に乗り込み、奴らを討ち滅ぼせるのだ。この妾を暗い空間に封印したあの憎たらしい神々をなぁ~。楽しみだ、ジェイドよ。この調子で励むのだぞ?」
「ああ。お前には救ってもらったからな。恩は返す。俺はこう見えて義理堅い人間なんだよ」
「ふっ、加えて女好きだな」
「はははははっ、女と酒と暴力は止めらんねぇよ。どれも最高に楽しいからなぁ。さて、次の大陸に行く前に俺の子でも増やしに行くかね。デルモート、後は任せた」
「うむ。信者が増える事はありがたいからの。バンバンやりまくるのだ!」

 この後、俺はお忍びでノートメア王国へと向かうのであった。
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