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第2章 同棲生活
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「……お腹、空きませんか」
雰囲気に呑まれてしまいそうで、唯は話題を変えることにした。
唯は今日、お粥しか食べていない。だが、彼女を看病した千歳は何を食べただろう。目を覚ました時には必ずそばにいたのだから、同じくらいまともに食べていないはずだ。
「そろそろ夕飯の時間ですね」
千歳はパッと手を離して、立ち上がる。
無理矢理な話題の変更だったにも関わらず、気にした風もない。
これからはとてつもなくマイペースな千歳と仕事も私生活も共にするのだ。
唯は彼の背を見つめながら歩いた。
向かったのはキッチン。
普段使っているのかと疑いたくなるほど、綺麗な状態に保たれている。
「千歳さん、冷蔵庫に食材ってあるんですか?」
「今回はちゃんと用意してもらいました」
――もらいました、とは。
疑問に思ったが、一つ一つ聞いていたらキリがない。食材があるならいいのだ。
千歳はじゃーん、とでも言うかのように得意気に冷蔵庫の扉を開けた。
「……すごい」
牛肉から魚まで何でもある。野菜も豊富にあって、どれも素晴らしく新鮮だ。違和感があるとすれば、そのどれもに封が切られていないことだろう。
どれから使えばいいのか。
「普段、料理はしていますか」
「やってみたくなった時にすこしだけ」
「今度、材料費を払いますね」
「俺の分も作ってくれるなら必要ないですよ」
「でも私、居候ですよ」
「俺の恋人です」
それを言われると、唯も強くは出られない。出すべきものは出したい方なのだが、契約とはいえ恋人は恋人である。
(私にとってはいいことなんだけど、あんまり喜べないな……)
千歳の手のひらで転がされているような気分である。それがまったく嫌ではないのだから、唯もどうかしている。
冷蔵庫にある食材はすべて唯が調理することになりそうなので、一通り賞味期限を確認して魚料理を作ることにした。ブリの照り焼きと副菜を幾つか作り置きする。もちろん、ご飯も炊いて味噌汁も作った。
その間、千歳は何をしていたかというと唯が調理中に使い終わったボウルなどを洗っていた。ゴム手袋をはめてスポンジでゴシゴシと洗っている姿は、ものすごく違和感がある。何故か本人は楽しそうだった。なので唯は途中、とあることに気づいたが口を噤んだ。
料理が完成すると、千歳は一品一品よく噛んで食べていた。箸を使って食べているのに、その姿を見ているとフレンチコースでも出しただろうかと錯覚しそうになる。
ナイフやフォークを使う料理でも出した方がいいかと思ったが、唯のレパートリーはそれほどない。ほとんど和食だ。
とはいえ、好き嫌いを言わず綺麗に食べてくれるのはいいことだ。一矢であればこうもいかず、あれがいい、これがいい、今日はこの気分じゃない等々、言われるだろう。甘えられているのだと勘違いした唯は作りなおしたり、次は何を作るか約束したりしていた。そんでもって作り終えた時に、もうそういう気分じゃないと断られて外食になったこともあったのだが……。
そう思うと、唯は美味しそうに食べてくれる千歳に嬉しくなる。
(贅沢な恋人だなぁ)
しかし、目の前にいる千歳の反応が普通だとは思わない。
彼は今日の料理で大変だったと感じた箇所をさりげなく褒めてくれたり、またほうれん草のおひたしを作って欲しいと伝えてきた。
無理のない範囲での要求だ。唯はそんなにすぐ同じものを作るつもりはなかったが、困ったら作ろうと決める。
「お皿は俺が洗いますね」
立ち上がってお皿を運び出す千歳に、唯は恐る恐る口を開いた。
料理中、ずっと言えなかったことがある。
「あのキッチン、食洗機ありましたよね……?」
「……え」
普段住んでいる場所なのに、今までまともにキッチンに立ったことがないというのはよく分かった。たまに料理をすると言っていたが、本当にたまにするだけで汚れた食器類は自分で洗っていたのだろうということも。
千歳がお風呂に入っている間、恋人として千歳のマンションに住むことになった唯は手持ち無沙汰になっていた。まだお世話になって一日目。本来であれば、引っ越し作業をした後なのだから荷物を出したりするはずなのだが、それがない。一日のほとんどを寝ていたから、眠気もなかった。
唯はぼんやりとテレビを眺めながら、背後にある浴室へと続く扉から意識を離そうと努める。彼が出た後、どうなるのか考え始めると脳内が爆発しそうになる。ただでさえ唯はその分野に詳しくないのに、その相手が千歳となるとさらに混乱するのだ。未知すぎる。できるのだろうか。
とりあえず、千歳から「お風呂に入っている間に着替えておいてください」と渡されたサテンのワンピースとローブに着替え終えた。薄いピンクベージュの生地はとろとろで、着心地がいい。ただ、この着方で大丈夫なのか不安が残っていた。普段、身に着けることのない服だ。千歳のことだ、もしもリボンの結び方を間違えていたら、唯が恥をかかないようにさりげなく直すだろう。
「はぁ……緊張でおかしくなりそう……」
唯は頭がぐるぐるした。テレビをつけているのに、まったく頭に情報が入らない。
千歳しか頼れる人がいなかったので仕方ないとしても、唯は副社長が女性相手に性的なことをしているところを見たくなかった。それが自分相手であってもだ。だって、気まずい。ものすごく、気まずい。
「唯」
背後から声がした。唯は努めて冷静な顔を作ってから、声がした方へ頭を動かす。
「千歳さ……っ」
すると、息を止めてしまうほど近くに千歳がした。頬が触れそうなどの近距離で、唯はぴたりと体を止める。千歳は湯上がりだからか、ほんのりと赤く染まっていた。それは唯からすれば珍しい光景だった。
「テレビを見ていたんですね」
その状態のまま、会話を続けるのか。
「とりあえず見ていただけです……」
「良かった」
緊張したまま返事をすると、千歳は口元を緩ませる。
特別な会話なんて何一つしていないのに、空気が甘いのは何故だろう。距離が近いという理由だけではないはずだ。
「することがないなら、俺の部屋に行きませんか?」
すこし早いけれどと時間を見ながら言う。
まだ午後の九時。
「大丈夫、痛いことはしません。一緒に眠るのが嫌なら、寝る時は部屋に戻っていいので」
つまりそういうことをする、ということである。
明確に何をするのか言っていないが、鈍感なふりをして聞くことを許してくれる雰囲気ではない。無理矢理に聞けば、平然と答える千歳を見ることになる。話を逸らすことはさせないと、彼の瞳が雄弁に物語っていた。
「……は、はい」
痛いことはしないと言ってくれているのに、まるで手術台の前に行くかのように唯の体はガチガチに固まっていた。
……唯の中で嫌なことが蘇る。みんな、そうだ。看護師だって注射する前は和やかで優しいのに、針を持った途端に何としてでも刺そうとする。歯医者に行っても「痛かったら手をあげて」なんて言っていたから手をあげているのに、そうかそうかという感じで止めてくれることはない。今にもドリル音が聞こえてきそうだ。彼らは何も悪くないことを唯は理解しているが、それでも嫌なことは嫌だった。
(や、やばい……このタイミングで過去の嫌な出来事が……)
千歳はお風呂上がりでいつになく色気を醸し出しているのに、唯の脳内は色気がすこしもない。ドリル音で掻き消されている。
唯は騙されている可能性を頭の隅っこに置きながら、千歳の部屋に入った。
白色を基調とした部屋は、モデルルームのように必要最低限のものしかない。
ふわりとジャスミンの香り漂う部屋に足を踏み入れながら、相変わらず生活感のない部屋だという感想を抱く。家に帰っても仕事しかしていないのではないかという疑いすら出てきた。
「部屋の中を見られるって恥ずかしいですね」
微塵もそう思っていなさそうな顔で、千歳はベッドに座る。隣に来るように促され、唯もおずおずと座った。
「唯、そんなに緊張しなくても大丈夫ですから」
「しない方が……どうかしてます」
唯は余裕そうな千歳を恨めしそうに見る。彼はクリーム色のパジャマを着ており、唯と同じサテン生地だった。すごくカップルっぽい格好だ。今になってその事実に気づいた唯は無言の抗議をするかのように、目に力を入れる。
しかしその攻撃は、千歳が不思議そうに首を傾げることでかわされた。
「俺も緊張してますよ」
「そんな風に見えないんですけど」
「俺が態度に出ていたら、緊張だけでなく不安も感じるでしょう?」
その通りではあるのだが、緊張しているのが見て取れる千歳の姿が想像できない。
「触れるだけですけど、止めて欲しくなったら言って――」
千歳は唯の腕を軽く掴み、ベッドの上へ押し倒す。
触れるだけ。
つまり挿入はなしということだが、経験のない唯の体がこわばるのは仕方のないことだった。
「唯」
こっちを見て、とねだるように甘く名前を呼ばれる。
本心から求めるような声に唯が応えると、唇と唇が微かに触れた。
雰囲気に呑まれてしまいそうで、唯は話題を変えることにした。
唯は今日、お粥しか食べていない。だが、彼女を看病した千歳は何を食べただろう。目を覚ました時には必ずそばにいたのだから、同じくらいまともに食べていないはずだ。
「そろそろ夕飯の時間ですね」
千歳はパッと手を離して、立ち上がる。
無理矢理な話題の変更だったにも関わらず、気にした風もない。
これからはとてつもなくマイペースな千歳と仕事も私生活も共にするのだ。
唯は彼の背を見つめながら歩いた。
向かったのはキッチン。
普段使っているのかと疑いたくなるほど、綺麗な状態に保たれている。
「千歳さん、冷蔵庫に食材ってあるんですか?」
「今回はちゃんと用意してもらいました」
――もらいました、とは。
疑問に思ったが、一つ一つ聞いていたらキリがない。食材があるならいいのだ。
千歳はじゃーん、とでも言うかのように得意気に冷蔵庫の扉を開けた。
「……すごい」
牛肉から魚まで何でもある。野菜も豊富にあって、どれも素晴らしく新鮮だ。違和感があるとすれば、そのどれもに封が切られていないことだろう。
どれから使えばいいのか。
「普段、料理はしていますか」
「やってみたくなった時にすこしだけ」
「今度、材料費を払いますね」
「俺の分も作ってくれるなら必要ないですよ」
「でも私、居候ですよ」
「俺の恋人です」
それを言われると、唯も強くは出られない。出すべきものは出したい方なのだが、契約とはいえ恋人は恋人である。
(私にとってはいいことなんだけど、あんまり喜べないな……)
千歳の手のひらで転がされているような気分である。それがまったく嫌ではないのだから、唯もどうかしている。
冷蔵庫にある食材はすべて唯が調理することになりそうなので、一通り賞味期限を確認して魚料理を作ることにした。ブリの照り焼きと副菜を幾つか作り置きする。もちろん、ご飯も炊いて味噌汁も作った。
その間、千歳は何をしていたかというと唯が調理中に使い終わったボウルなどを洗っていた。ゴム手袋をはめてスポンジでゴシゴシと洗っている姿は、ものすごく違和感がある。何故か本人は楽しそうだった。なので唯は途中、とあることに気づいたが口を噤んだ。
料理が完成すると、千歳は一品一品よく噛んで食べていた。箸を使って食べているのに、その姿を見ているとフレンチコースでも出しただろうかと錯覚しそうになる。
ナイフやフォークを使う料理でも出した方がいいかと思ったが、唯のレパートリーはそれほどない。ほとんど和食だ。
とはいえ、好き嫌いを言わず綺麗に食べてくれるのはいいことだ。一矢であればこうもいかず、あれがいい、これがいい、今日はこの気分じゃない等々、言われるだろう。甘えられているのだと勘違いした唯は作りなおしたり、次は何を作るか約束したりしていた。そんでもって作り終えた時に、もうそういう気分じゃないと断られて外食になったこともあったのだが……。
そう思うと、唯は美味しそうに食べてくれる千歳に嬉しくなる。
(贅沢な恋人だなぁ)
しかし、目の前にいる千歳の反応が普通だとは思わない。
彼は今日の料理で大変だったと感じた箇所をさりげなく褒めてくれたり、またほうれん草のおひたしを作って欲しいと伝えてきた。
無理のない範囲での要求だ。唯はそんなにすぐ同じものを作るつもりはなかったが、困ったら作ろうと決める。
「お皿は俺が洗いますね」
立ち上がってお皿を運び出す千歳に、唯は恐る恐る口を開いた。
料理中、ずっと言えなかったことがある。
「あのキッチン、食洗機ありましたよね……?」
「……え」
普段住んでいる場所なのに、今までまともにキッチンに立ったことがないというのはよく分かった。たまに料理をすると言っていたが、本当にたまにするだけで汚れた食器類は自分で洗っていたのだろうということも。
千歳がお風呂に入っている間、恋人として千歳のマンションに住むことになった唯は手持ち無沙汰になっていた。まだお世話になって一日目。本来であれば、引っ越し作業をした後なのだから荷物を出したりするはずなのだが、それがない。一日のほとんどを寝ていたから、眠気もなかった。
唯はぼんやりとテレビを眺めながら、背後にある浴室へと続く扉から意識を離そうと努める。彼が出た後、どうなるのか考え始めると脳内が爆発しそうになる。ただでさえ唯はその分野に詳しくないのに、その相手が千歳となるとさらに混乱するのだ。未知すぎる。できるのだろうか。
とりあえず、千歳から「お風呂に入っている間に着替えておいてください」と渡されたサテンのワンピースとローブに着替え終えた。薄いピンクベージュの生地はとろとろで、着心地がいい。ただ、この着方で大丈夫なのか不安が残っていた。普段、身に着けることのない服だ。千歳のことだ、もしもリボンの結び方を間違えていたら、唯が恥をかかないようにさりげなく直すだろう。
「はぁ……緊張でおかしくなりそう……」
唯は頭がぐるぐるした。テレビをつけているのに、まったく頭に情報が入らない。
千歳しか頼れる人がいなかったので仕方ないとしても、唯は副社長が女性相手に性的なことをしているところを見たくなかった。それが自分相手であってもだ。だって、気まずい。ものすごく、気まずい。
「唯」
背後から声がした。唯は努めて冷静な顔を作ってから、声がした方へ頭を動かす。
「千歳さ……っ」
すると、息を止めてしまうほど近くに千歳がした。頬が触れそうなどの近距離で、唯はぴたりと体を止める。千歳は湯上がりだからか、ほんのりと赤く染まっていた。それは唯からすれば珍しい光景だった。
「テレビを見ていたんですね」
その状態のまま、会話を続けるのか。
「とりあえず見ていただけです……」
「良かった」
緊張したまま返事をすると、千歳は口元を緩ませる。
特別な会話なんて何一つしていないのに、空気が甘いのは何故だろう。距離が近いという理由だけではないはずだ。
「することがないなら、俺の部屋に行きませんか?」
すこし早いけれどと時間を見ながら言う。
まだ午後の九時。
「大丈夫、痛いことはしません。一緒に眠るのが嫌なら、寝る時は部屋に戻っていいので」
つまりそういうことをする、ということである。
明確に何をするのか言っていないが、鈍感なふりをして聞くことを許してくれる雰囲気ではない。無理矢理に聞けば、平然と答える千歳を見ることになる。話を逸らすことはさせないと、彼の瞳が雄弁に物語っていた。
「……は、はい」
痛いことはしないと言ってくれているのに、まるで手術台の前に行くかのように唯の体はガチガチに固まっていた。
……唯の中で嫌なことが蘇る。みんな、そうだ。看護師だって注射する前は和やかで優しいのに、針を持った途端に何としてでも刺そうとする。歯医者に行っても「痛かったら手をあげて」なんて言っていたから手をあげているのに、そうかそうかという感じで止めてくれることはない。今にもドリル音が聞こえてきそうだ。彼らは何も悪くないことを唯は理解しているが、それでも嫌なことは嫌だった。
(や、やばい……このタイミングで過去の嫌な出来事が……)
千歳はお風呂上がりでいつになく色気を醸し出しているのに、唯の脳内は色気がすこしもない。ドリル音で掻き消されている。
唯は騙されている可能性を頭の隅っこに置きながら、千歳の部屋に入った。
白色を基調とした部屋は、モデルルームのように必要最低限のものしかない。
ふわりとジャスミンの香り漂う部屋に足を踏み入れながら、相変わらず生活感のない部屋だという感想を抱く。家に帰っても仕事しかしていないのではないかという疑いすら出てきた。
「部屋の中を見られるって恥ずかしいですね」
微塵もそう思っていなさそうな顔で、千歳はベッドに座る。隣に来るように促され、唯もおずおずと座った。
「唯、そんなに緊張しなくても大丈夫ですから」
「しない方が……どうかしてます」
唯は余裕そうな千歳を恨めしそうに見る。彼はクリーム色のパジャマを着ており、唯と同じサテン生地だった。すごくカップルっぽい格好だ。今になってその事実に気づいた唯は無言の抗議をするかのように、目に力を入れる。
しかしその攻撃は、千歳が不思議そうに首を傾げることでかわされた。
「俺も緊張してますよ」
「そんな風に見えないんですけど」
「俺が態度に出ていたら、緊張だけでなく不安も感じるでしょう?」
その通りではあるのだが、緊張しているのが見て取れる千歳の姿が想像できない。
「触れるだけですけど、止めて欲しくなったら言って――」
千歳は唯の腕を軽く掴み、ベッドの上へ押し倒す。
触れるだけ。
つまり挿入はなしということだが、経験のない唯の体がこわばるのは仕方のないことだった。
「唯」
こっちを見て、とねだるように甘く名前を呼ばれる。
本心から求めるような声に唯が応えると、唇と唇が微かに触れた。
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