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本編
魔法学研究所は変わり者しかいない
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~一か月前~
今日も今日とて研究に始まり研究に終わる。そんな代わり映えのしない日常だと思っていた。。
俺はコーヒーの香ばしいかおりで起きた。しかし、この家には誰一人いない。当然コーヒーをいれてくれる人などいないのに、なぜコーヒーの匂いがするのだろうか?それは、俺が魔法学研究所で作った自動コーヒー生成マシーンのおかげである。機械の中心に魔石を組み込み、特殊な術式でいつも同じ時間・同じ味でコーヒーを作れるというものである。これだけ聞くととても便利なものだと勘違いするだろう。しかし、この特殊な術式を展開するのには手間がかかるし、元値が高い。また、お貴族様にはコーヒーをいれてくれる使用人もいるため普及しなかった。
コーヒーに大量の砂糖をいれ飲み終わった後、魔研の正装に着替え家を出た。この時は今日が運命を変える日だと知らなかった。。。
王城の端の端に変態どもの集まり、魔法学研究所がある。王城に入ると、いつも騒がしいが今日はいつもより異常に騒がしい。目立ちたくない俺はフードを深くかぶり、早歩きで魔研に向かう。フードの外からは、「あの宰相が、、」、「、、、まさかそんな、、」とか色々な声が聞こえた。
「おはようご、うわああああ」
魔研に着いて、ドアを開けると想像を絶する光景があった。それは、、、書類がコーヒーまみれだったのだ。この部屋には現在3人。何事もなく仕事をしている先輩方二人。そして、俺の前に土下座している男が一人。犯人は明らかだろう。
「、、、ゴラアアア、ミカ!!何してんだよ!俺の大事な研究記録がぁぁ。」
「所長ぅぅぅぅ!も、申し訳ございません、、、、、言い訳することなどございません。どうぞ僕を罵ってください。そしてこのハリセンで思う存分ぶってください!さあ、はやくうううううう。」
俺はショックのあまり膝をつく。悲しみと怒りで視界が歪んできた。そんな俺の頭をミカはヨシヨシと撫で、ハリセンを渡してくる。
いや、そのハリセンは俺たちが作った改造型ハリセンだから?!『もしものときに!力のない女性でも安心。持ち運べる小型ハリセン』として作られたのにも関わらす、一発で机を壊すほどの威力があるためゴミになったものだ。そんなものでミカを叩いたら、あの机と同じように半分に割れるから?!
すると、ミカの手からするりとハリセンを奪う人物がいた。それは、さっきまで仕事をしていた先輩の一人であるヨアン先輩である。
「こらこら、ミーカ。落ち着いて。シノ君が困ってるよ。それにそのハリセンで叩かれたら大切なミカのお顔が大変なことになっちゃうよ。」
「、、うぅぅ、ヨアン、、、」
そう言って、ミカはヨアンに抱き着いた。ヨアンは満更もなさそうな顔でミカを見ていた。
「シノ君も許してあげてよ。ミカも反省してるし。それにね、ミカは所長のあのコーヒーを作る機械を試作している途中に失敗しちゃったんだよ。」
「ごめんなさい所長、僕も所長みたいにあの機械を作りたかったのに、、途中で暴走してしまって、」
「、、、そういうことだったのか。俺も理由も知らずに怒って悪かったな。それに昨日書類を整理しなかった俺も悪かったな。ほらほら、書類はもう一度作りなおしたらいいから、、な!」
俺はミカの頭を撫でた。ミカは嬉しそうな顔をし抱き着いてきた。
「所長ぅぅぅ!!一生ついていきます。」
ミカに犬のようなしっぽが見えたことは黙っておこう。
今日も今日とて研究に始まり研究に終わる。そんな代わり映えのしない日常だと思っていた。。
俺はコーヒーの香ばしいかおりで起きた。しかし、この家には誰一人いない。当然コーヒーをいれてくれる人などいないのに、なぜコーヒーの匂いがするのだろうか?それは、俺が魔法学研究所で作った自動コーヒー生成マシーンのおかげである。機械の中心に魔石を組み込み、特殊な術式でいつも同じ時間・同じ味でコーヒーを作れるというものである。これだけ聞くととても便利なものだと勘違いするだろう。しかし、この特殊な術式を展開するのには手間がかかるし、元値が高い。また、お貴族様にはコーヒーをいれてくれる使用人もいるため普及しなかった。
コーヒーに大量の砂糖をいれ飲み終わった後、魔研の正装に着替え家を出た。この時は今日が運命を変える日だと知らなかった。。。
王城の端の端に変態どもの集まり、魔法学研究所がある。王城に入ると、いつも騒がしいが今日はいつもより異常に騒がしい。目立ちたくない俺はフードを深くかぶり、早歩きで魔研に向かう。フードの外からは、「あの宰相が、、」、「、、、まさかそんな、、」とか色々な声が聞こえた。
「おはようご、うわああああ」
魔研に着いて、ドアを開けると想像を絶する光景があった。それは、、、書類がコーヒーまみれだったのだ。この部屋には現在3人。何事もなく仕事をしている先輩方二人。そして、俺の前に土下座している男が一人。犯人は明らかだろう。
「、、、ゴラアアア、ミカ!!何してんだよ!俺の大事な研究記録がぁぁ。」
「所長ぅぅぅぅ!も、申し訳ございません、、、、、言い訳することなどございません。どうぞ僕を罵ってください。そしてこのハリセンで思う存分ぶってください!さあ、はやくうううううう。」
俺はショックのあまり膝をつく。悲しみと怒りで視界が歪んできた。そんな俺の頭をミカはヨシヨシと撫で、ハリセンを渡してくる。
いや、そのハリセンは俺たちが作った改造型ハリセンだから?!『もしものときに!力のない女性でも安心。持ち運べる小型ハリセン』として作られたのにも関わらす、一発で机を壊すほどの威力があるためゴミになったものだ。そんなものでミカを叩いたら、あの机と同じように半分に割れるから?!
すると、ミカの手からするりとハリセンを奪う人物がいた。それは、さっきまで仕事をしていた先輩の一人であるヨアン先輩である。
「こらこら、ミーカ。落ち着いて。シノ君が困ってるよ。それにそのハリセンで叩かれたら大切なミカのお顔が大変なことになっちゃうよ。」
「、、うぅぅ、ヨアン、、、」
そう言って、ミカはヨアンに抱き着いた。ヨアンは満更もなさそうな顔でミカを見ていた。
「シノ君も許してあげてよ。ミカも反省してるし。それにね、ミカは所長のあのコーヒーを作る機械を試作している途中に失敗しちゃったんだよ。」
「ごめんなさい所長、僕も所長みたいにあの機械を作りたかったのに、、途中で暴走してしまって、」
「、、、そういうことだったのか。俺も理由も知らずに怒って悪かったな。それに昨日書類を整理しなかった俺も悪かったな。ほらほら、書類はもう一度作りなおしたらいいから、、な!」
俺はミカの頭を撫でた。ミカは嬉しそうな顔をし抱き着いてきた。
「所長ぅぅぅ!!一生ついていきます。」
ミカに犬のようなしっぽが見えたことは黙っておこう。
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