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本編
偉い人でもうわついた話はある
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昼食の時間になった。現在魔研には、俺とミカとヨアン先輩しかいない。他のメンバーは皆、食堂に行っている。俺はカバンからお弁当を取り出す。今日はお手製のレタスとハムのサンドイッチである。そんな俺のお弁当をキラキラした目で見てくる。
「わああ!今日も所長のランチ美味しそうですね。僕のなんてこれですよ、これ!」
そう言ってミカが見せてきたものは栄養補助食品だ。そのパッケージには『これしか勝たん!!カロリーとるンゴ』と書かれている。彼はかれこれ一週間それを食べ続けている。
「そんなものばかり食べてたらいつか倒れるぞ。ほら、俺のサンドイッチ四つあるから一つ食えよ。」
「ありがとうございます、所長!、、、、めっちゃ旨いです!!僕、料理壊滅的にできなくて。それに毎日買うのもあれなんで。カロリーとるンゴ、まだ10個ありますよ、、」
「ミカ、俺の卵焼きも食べな。ほら、あーーーん」
「、、、んんんーん!うまい!!ヨアン、ありがと!!」
後輩であるミカとヨアン先輩はとても仲が良い。実は彼らは幼馴染で、年は離れているものの家が近く、遊び相手のいなかったミカとよく遊んでいたそうだ。しかしだ、彼らはまるで恋人のように甘い雰囲気を醸し出す。今でもヨアン先輩に餌付けをされている。独り身の俺には少し刺激が強い。
サンドイッチを食べ終わり、仕事に戻ろうとするとミカは思い出したように俺の方を見て言った。
「あっ!そういえば所長!あの噂聞きましたか?」
、、あの噂?と思い頭をフル回転させる。いつもより騒がしかった王城。女性陣が悲しみにくれる声。男性陣の弾んだ声。心当たりが一つあった。
「あぁ、宰相がなんちゃらというやつか??」
「シノ君、知らないの?宰相は今、時の人だよ。なんたって婚約を申し込んだらしいよ。」
宰相であるノアール・スベリアは氷のように冷たい男。その目で相手を凍らせるらしい。しかし、この世のものと思えないほどイケメンだ。俺もたまたま所長として会議に参加した時彼の姿を見たことがある。サラサラなゴールドの髪に、スカイブルーの瞳。高い鼻。薄い唇。すべてが完璧な男だ。そんな彼だが、今まで色恋のスクープは一つもなかった。夜会では女性をメロメロにしているにも関わらす誰にも興味を示さず、笑顔を見せない。そんな彼だが、俺は彼の恋路など興味がなかった。
「、、、へー、あの宰相が。お相手はどこのご令嬢なんですか?」
俺の反応が気に食わなかったのかミカは口をとがらして言う。
「所長!!反応薄くないですか?!あの無関心冷徹男ですよ!!しかもお相手はまだわかってないんですよ。」
「だって、俺宰相様となんて話したことなんてないし。どうせ、政治的なことから見ても第二王子派の立場のクラエス家とかのご令嬢とかじゃないか?」
「さすが、シノ君鋭いね。クラエス家に年齢も丁度いいご令嬢いるしな。」
まだまだ話したそうにしていたミカであったが、他のメンバーが返ってきたためこの話はここで終わってしまった。
研究もひと段落つき、日も暮れ外は暗くなっていた。まだ、魔研には研究をしているメンバーはいたが挨拶をして家に帰った。王城内も朝の賑わいが嘘のように静かだ。俺はフード深くかぶりなおし、早歩きで家まで向かった。
家に着くとポストから何やら飛び出ているものが目についた。
「何だこれ、、」
不審に思いながらも俺はそれを手に取った。何やら高級そうな封筒に、封蝋がしてあった。赤い天秤に天使の羽がある封蝋。それは貴族で知らないものはいず、絶対的権力を持つ家を表すマークであった。
「わああ!今日も所長のランチ美味しそうですね。僕のなんてこれですよ、これ!」
そう言ってミカが見せてきたものは栄養補助食品だ。そのパッケージには『これしか勝たん!!カロリーとるンゴ』と書かれている。彼はかれこれ一週間それを食べ続けている。
「そんなものばかり食べてたらいつか倒れるぞ。ほら、俺のサンドイッチ四つあるから一つ食えよ。」
「ありがとうございます、所長!、、、、めっちゃ旨いです!!僕、料理壊滅的にできなくて。それに毎日買うのもあれなんで。カロリーとるンゴ、まだ10個ありますよ、、」
「ミカ、俺の卵焼きも食べな。ほら、あーーーん」
「、、、んんんーん!うまい!!ヨアン、ありがと!!」
後輩であるミカとヨアン先輩はとても仲が良い。実は彼らは幼馴染で、年は離れているものの家が近く、遊び相手のいなかったミカとよく遊んでいたそうだ。しかしだ、彼らはまるで恋人のように甘い雰囲気を醸し出す。今でもヨアン先輩に餌付けをされている。独り身の俺には少し刺激が強い。
サンドイッチを食べ終わり、仕事に戻ろうとするとミカは思い出したように俺の方を見て言った。
「あっ!そういえば所長!あの噂聞きましたか?」
、、あの噂?と思い頭をフル回転させる。いつもより騒がしかった王城。女性陣が悲しみにくれる声。男性陣の弾んだ声。心当たりが一つあった。
「あぁ、宰相がなんちゃらというやつか??」
「シノ君、知らないの?宰相は今、時の人だよ。なんたって婚約を申し込んだらしいよ。」
宰相であるノアール・スベリアは氷のように冷たい男。その目で相手を凍らせるらしい。しかし、この世のものと思えないほどイケメンだ。俺もたまたま所長として会議に参加した時彼の姿を見たことがある。サラサラなゴールドの髪に、スカイブルーの瞳。高い鼻。薄い唇。すべてが完璧な男だ。そんな彼だが、今まで色恋のスクープは一つもなかった。夜会では女性をメロメロにしているにも関わらす誰にも興味を示さず、笑顔を見せない。そんな彼だが、俺は彼の恋路など興味がなかった。
「、、、へー、あの宰相が。お相手はどこのご令嬢なんですか?」
俺の反応が気に食わなかったのかミカは口をとがらして言う。
「所長!!反応薄くないですか?!あの無関心冷徹男ですよ!!しかもお相手はまだわかってないんですよ。」
「だって、俺宰相様となんて話したことなんてないし。どうせ、政治的なことから見ても第二王子派の立場のクラエス家とかのご令嬢とかじゃないか?」
「さすが、シノ君鋭いね。クラエス家に年齢も丁度いいご令嬢いるしな。」
まだまだ話したそうにしていたミカであったが、他のメンバーが返ってきたためこの話はここで終わってしまった。
研究もひと段落つき、日も暮れ外は暗くなっていた。まだ、魔研には研究をしているメンバーはいたが挨拶をして家に帰った。王城内も朝の賑わいが嘘のように静かだ。俺はフード深くかぶりなおし、早歩きで家まで向かった。
家に着くとポストから何やら飛び出ているものが目についた。
「何だこれ、、」
不審に思いながらも俺はそれを手に取った。何やら高級そうな封筒に、封蝋がしてあった。赤い天秤に天使の羽がある封蝋。それは貴族で知らないものはいず、絶対的権力を持つ家を表すマークであった。
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