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日本酒風呂(みすずSIDE)
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檜の浴槽に満たされたお湯は、透明だけどとても温かそうに見える。
そしてこの、漂う日本酒の香りは、なお一層身体を温めてくれそうな期待感を誘った。
「わー、凄い」
思わず無邪気に声を上げながら浴槽に身体を沈めると、お湯から立ち上る日本酒の香りがより一層濃く感じられた。
あまり長風呂すると酔ってしまいそうである。
私と同様に友紀もまた、声を上げながら浴槽に身体を沈めて「温かい」と喜んでいる。
この、檜造りのお風呂は半露天風呂のような感じで、四方の壁のうち一方が開放された作りになっていた。
この他にも、完全な露天風呂も整備されており、各客室に二つのお風呂が供えられた、実に贅沢な旅館に私たちは宿泊している。
…思い返せばクリスマスも友紀と二人で過ごした。
その時は自宅に友紀を招いて小さなパーティーをして、その後はずっと裸でお互いの身体を貪るように一夜を過ごした。
朝になっても身体の火照りは収まらなくて、シャワーを浴びたいと抵抗する友紀に強引に口淫し執拗に乳首を舐めしゃぶり続けた。
観念した友紀はその後たくさん、いやらしい喘ぎ声を上げて私の身体の下で何度も絶頂した。
それでも私は相変わらず、悶える表情や絶頂する瞬間の、友紀の一つ一つの所作に見とれ、それを自在に翻弄したくなり、ぐったりした友紀の脚を持ち上げ秘部同士を擦り合わせて、再び友紀を絶頂へと導きつつ自分も果てを見る、そんな事を繰り返していた。
私と二人きりになれば必ずや、そうしてしつこく身体のあちこちを愛撫され、嫌だと言っても何度も絶頂させられ疲弊してしまうのに、懲りる事なく友紀はまた私と過ごそうとしている。
「…これはすぐに上がらないと、上せるのが早そうね」
「…さっき見た注意書きにも、そんな事書いてありましたよ」
「そうなんだ、全然見てなかった」
友紀は私と目を合わせようとしない。
でもこれは彼女なりの「キスして」のサインであると私はもう知っている。
「ほら、時間がないんだから」
私は湯船の中を進み友紀の傍まで近寄ると、うつむく友紀の顔をこちらに向かせて唇を重ねた。
「……ん」
友紀は湯船に浸かる時、長い髪をクリップで留める。
普段あまり髪をまとめる事がないから、うなじが露出しさらりと後れ毛が垂れているヘアスタイルにはレア感があって、それを見ているだけでも異様に興奮した。
「んぅ…ふ……っ」
形の良いその唇を確かめるように丁寧に舌でなぞっていく。
そうしながら我慢できなくなり、露わになった彼女の首筋に手をかけ撫で回してしまった。
「ん…みすず、さんっ」
キスの合間に名前を呼ばれたが、こちらは全く意に介さず思うままに何度もその唇を塞いだ。
友紀の身体は見た目の通り、いや見えない部分も全てが綺麗だ。
口の中もそう。歯並びも、舌の表面も裏側も、乱れも荒れもない。
私の舌や唇であまりに刺激してしまって荒れさせてしまったらどうしようと思うのに、友紀が抵抗せず応じてくるものだから、調子に乗ってその後の事も気にせず、したいように貪ってしまうのである。
鼻から息を吸うとダイレクトにアルコールを含んだ湯気が体内に入ってくる感覚があり、私はキスに酔っているのかこの空気に酔っているのかわからなくなった。
うなじに回していない方の手は、彼女の胸先に尖る小さな乳首をこね回し、そろそろそこから下に動いてお腹や秘部にも触れたくなってきている。
この場でどこまでなら、構わないのだろうか。
友紀が上せてしまっては、後の楽しみがお預けになる。
いや…あえて失神させて部屋に運び、伸びた友紀の身体に悪戯しても良いかもしれないと、邪な考えが頭をもたげる。
昨夜から、寝ている時と食事の時以外はずっと、友紀と身体を重ねている訳で。
付き合いたてのカップルはそんな風になりがちだけど、友紀もかつて誰かとそんな甘い時期を過ごしていたのか、いなかったのかはよく知らない。
はぁはぁと友紀が息を荒げる。
キスばかりでは苦しいかなと思い、私は唇を離して、その代わりに間近で友紀の顔を凝視した。
感じている表情を、一瞬たりとも見逃すまいと心に誓って。
「…ぬるぬるしてる、ここ」
「ダメ、言わないで…」
「旅行から帰ったら、オナニー止まらないかもね」
「やぁんっ、あん…いやらしい…触り方し…あんっ」
女との経験に限って言えば、友紀にとっては私が初めての相手という事になるらしい。
それは多分事実だし、純粋に友紀の身体は開発途上の状態にあった。
私と頻繁に交わるようになり、友紀の身体は一段かい熟れた女のそれに変わりつつあるのを、きっと本人も実感している事だろう。
身体を重ねる度、友紀の反応は敏感になると同時に変な力みが抜けてこなれてきたし、その時漏らす喘ぎ声も、以前よりずっと艶めかしいものに変わっているのを、友紀本人はどの程度自覚しているだろうか。
処女と交わりたがる男を、下らないと思ってきた私だけれど、自分の手で身体を開かせ熟れた女の身体に作り替えていくという独特の悦びを、私自身が知ったのも予期せぬ収穫であると言える。
「あ、指そこ…あふ…ん」
決して大きくない私の手、そして長くもない指。
それがめいっぱい友紀の秘部にねじ込まれ、自在に内壁を弄りまくっている。
友紀は悶えているくせに、自分から両脚を開いて腰を突き出していた。
すっかり、いやらしい身体に作り替えられた事、嫌だとは思っていないだろうか。
小さな不安はさておき、私は改めて二本の指を一旦引き抜いてから、勢いよく同じ場所に突っ込む動きを繰り返す。
友紀の身体が揺れて湯船が跳ねると同時に、更に濃い日本酒の香りが私たちの周りに立ち上った。
「あ、あ…私だけじゃ、嫌…なのぉ」
私は友紀の言葉を受け、友紀の指を取り自身の秘部へと誘導していく。
互いの指が相手の秘部に沈んだ恰好になり、私たちは身体ごと手を上下に動かして、官能を与え合いつつ求めていく。
私とは違う、細く長い友紀の指。
でも、動きはぎこちなくて不器用で、どうしていいのかわからないといった風情で私の膣内を彷徨っている。
そんな、決して上手いとは言えない動きでさえ、完璧に整った友紀の身体がする事ならば私にとっては至福だ。
「あん、友紀のも、いいよ…凄く…あぁん」
私が吐き出すように喘ぎ声を上げると、友紀の目にわかりやすく嬉しさが満ちていく。
「ホント?みすずさん…気持ちいい?私の、ん…指、気持ちいい…?」
そう、こうやって気持ちいいかと無邪気に尋ねてしまうくらい、友紀自身の性的経験値は決して高くない。
「いいよ、友紀の指だから、いいの…っ、ほら」
負けじとこちらも指先を起こし、まだ開発途上ではあるものの、友紀の膣内の、それと思われる場所を何度も圧迫していく。
同時にわかりやすく官能を高められるよう、萌芽にも指を這わせて友紀自身の秘部から漏れ出した愛蜜を押し付けるように、湯船の中で指を動かした。
「あんだめっ、そんな…しちゃ、イっちゃう…」
「イって見せて、ここで…っ、ん…」
こちらももうギリギリで限界が近い。
私が先かもしれないと思いながら、それでももっと友紀と触れ合いたくなり、どちらからともなく唇を重ね合わせて深く深く舌を絡めてキスをした。
「んっんん…んく…!」
一際膣肉が収縮する感覚があり、それからぐったりと弛緩していく。
それは二人ともほぼ同時に訪れた。
「出ないと…本当に酔っぱらっちゃうよ」
「わ、わかってるんですが…なかなか…身体が」
よれよれになった友紀の身体を浴槽から引き揚げて、やっとの思いで身体を拭き、二人とも裸のままで布団に寝転がる。
「…もっと、めちゃくちゃにしつこく攻めたかったのに」
「私もです…」
「お風呂でしたの、失敗だったかな」
「わかりません」
二重三十に火照った身体を密着させるのは熱いからと、私たちは手だけ繋いで身体を休めた。
…大丈夫、この旅館にはもう二泊する予定だ。いくらでも時間は残っている。
友紀の綺麗な手を私は両手で挟むように握り、「ありがとう」と眠る友紀の耳元に囁いた。
そしてこの、漂う日本酒の香りは、なお一層身体を温めてくれそうな期待感を誘った。
「わー、凄い」
思わず無邪気に声を上げながら浴槽に身体を沈めると、お湯から立ち上る日本酒の香りがより一層濃く感じられた。
あまり長風呂すると酔ってしまいそうである。
私と同様に友紀もまた、声を上げながら浴槽に身体を沈めて「温かい」と喜んでいる。
この、檜造りのお風呂は半露天風呂のような感じで、四方の壁のうち一方が開放された作りになっていた。
この他にも、完全な露天風呂も整備されており、各客室に二つのお風呂が供えられた、実に贅沢な旅館に私たちは宿泊している。
…思い返せばクリスマスも友紀と二人で過ごした。
その時は自宅に友紀を招いて小さなパーティーをして、その後はずっと裸でお互いの身体を貪るように一夜を過ごした。
朝になっても身体の火照りは収まらなくて、シャワーを浴びたいと抵抗する友紀に強引に口淫し執拗に乳首を舐めしゃぶり続けた。
観念した友紀はその後たくさん、いやらしい喘ぎ声を上げて私の身体の下で何度も絶頂した。
それでも私は相変わらず、悶える表情や絶頂する瞬間の、友紀の一つ一つの所作に見とれ、それを自在に翻弄したくなり、ぐったりした友紀の脚を持ち上げ秘部同士を擦り合わせて、再び友紀を絶頂へと導きつつ自分も果てを見る、そんな事を繰り返していた。
私と二人きりになれば必ずや、そうしてしつこく身体のあちこちを愛撫され、嫌だと言っても何度も絶頂させられ疲弊してしまうのに、懲りる事なく友紀はまた私と過ごそうとしている。
「…これはすぐに上がらないと、上せるのが早そうね」
「…さっき見た注意書きにも、そんな事書いてありましたよ」
「そうなんだ、全然見てなかった」
友紀は私と目を合わせようとしない。
でもこれは彼女なりの「キスして」のサインであると私はもう知っている。
「ほら、時間がないんだから」
私は湯船の中を進み友紀の傍まで近寄ると、うつむく友紀の顔をこちらに向かせて唇を重ねた。
「……ん」
友紀は湯船に浸かる時、長い髪をクリップで留める。
普段あまり髪をまとめる事がないから、うなじが露出しさらりと後れ毛が垂れているヘアスタイルにはレア感があって、それを見ているだけでも異様に興奮した。
「んぅ…ふ……っ」
形の良いその唇を確かめるように丁寧に舌でなぞっていく。
そうしながら我慢できなくなり、露わになった彼女の首筋に手をかけ撫で回してしまった。
「ん…みすず、さんっ」
キスの合間に名前を呼ばれたが、こちらは全く意に介さず思うままに何度もその唇を塞いだ。
友紀の身体は見た目の通り、いや見えない部分も全てが綺麗だ。
口の中もそう。歯並びも、舌の表面も裏側も、乱れも荒れもない。
私の舌や唇であまりに刺激してしまって荒れさせてしまったらどうしようと思うのに、友紀が抵抗せず応じてくるものだから、調子に乗ってその後の事も気にせず、したいように貪ってしまうのである。
鼻から息を吸うとダイレクトにアルコールを含んだ湯気が体内に入ってくる感覚があり、私はキスに酔っているのかこの空気に酔っているのかわからなくなった。
うなじに回していない方の手は、彼女の胸先に尖る小さな乳首をこね回し、そろそろそこから下に動いてお腹や秘部にも触れたくなってきている。
この場でどこまでなら、構わないのだろうか。
友紀が上せてしまっては、後の楽しみがお預けになる。
いや…あえて失神させて部屋に運び、伸びた友紀の身体に悪戯しても良いかもしれないと、邪な考えが頭をもたげる。
昨夜から、寝ている時と食事の時以外はずっと、友紀と身体を重ねている訳で。
付き合いたてのカップルはそんな風になりがちだけど、友紀もかつて誰かとそんな甘い時期を過ごしていたのか、いなかったのかはよく知らない。
はぁはぁと友紀が息を荒げる。
キスばかりでは苦しいかなと思い、私は唇を離して、その代わりに間近で友紀の顔を凝視した。
感じている表情を、一瞬たりとも見逃すまいと心に誓って。
「…ぬるぬるしてる、ここ」
「ダメ、言わないで…」
「旅行から帰ったら、オナニー止まらないかもね」
「やぁんっ、あん…いやらしい…触り方し…あんっ」
女との経験に限って言えば、友紀にとっては私が初めての相手という事になるらしい。
それは多分事実だし、純粋に友紀の身体は開発途上の状態にあった。
私と頻繁に交わるようになり、友紀の身体は一段かい熟れた女のそれに変わりつつあるのを、きっと本人も実感している事だろう。
身体を重ねる度、友紀の反応は敏感になると同時に変な力みが抜けてこなれてきたし、その時漏らす喘ぎ声も、以前よりずっと艶めかしいものに変わっているのを、友紀本人はどの程度自覚しているだろうか。
処女と交わりたがる男を、下らないと思ってきた私だけれど、自分の手で身体を開かせ熟れた女の身体に作り替えていくという独特の悦びを、私自身が知ったのも予期せぬ収穫であると言える。
「あ、指そこ…あふ…ん」
決して大きくない私の手、そして長くもない指。
それがめいっぱい友紀の秘部にねじ込まれ、自在に内壁を弄りまくっている。
友紀は悶えているくせに、自分から両脚を開いて腰を突き出していた。
すっかり、いやらしい身体に作り替えられた事、嫌だとは思っていないだろうか。
小さな不安はさておき、私は改めて二本の指を一旦引き抜いてから、勢いよく同じ場所に突っ込む動きを繰り返す。
友紀の身体が揺れて湯船が跳ねると同時に、更に濃い日本酒の香りが私たちの周りに立ち上った。
「あ、あ…私だけじゃ、嫌…なのぉ」
私は友紀の言葉を受け、友紀の指を取り自身の秘部へと誘導していく。
互いの指が相手の秘部に沈んだ恰好になり、私たちは身体ごと手を上下に動かして、官能を与え合いつつ求めていく。
私とは違う、細く長い友紀の指。
でも、動きはぎこちなくて不器用で、どうしていいのかわからないといった風情で私の膣内を彷徨っている。
そんな、決して上手いとは言えない動きでさえ、完璧に整った友紀の身体がする事ならば私にとっては至福だ。
「あん、友紀のも、いいよ…凄く…あぁん」
私が吐き出すように喘ぎ声を上げると、友紀の目にわかりやすく嬉しさが満ちていく。
「ホント?みすずさん…気持ちいい?私の、ん…指、気持ちいい…?」
そう、こうやって気持ちいいかと無邪気に尋ねてしまうくらい、友紀自身の性的経験値は決して高くない。
「いいよ、友紀の指だから、いいの…っ、ほら」
負けじとこちらも指先を起こし、まだ開発途上ではあるものの、友紀の膣内の、それと思われる場所を何度も圧迫していく。
同時にわかりやすく官能を高められるよう、萌芽にも指を這わせて友紀自身の秘部から漏れ出した愛蜜を押し付けるように、湯船の中で指を動かした。
「あんだめっ、そんな…しちゃ、イっちゃう…」
「イって見せて、ここで…っ、ん…」
こちらももうギリギリで限界が近い。
私が先かもしれないと思いながら、それでももっと友紀と触れ合いたくなり、どちらからともなく唇を重ね合わせて深く深く舌を絡めてキスをした。
「んっんん…んく…!」
一際膣肉が収縮する感覚があり、それからぐったりと弛緩していく。
それは二人ともほぼ同時に訪れた。
「出ないと…本当に酔っぱらっちゃうよ」
「わ、わかってるんですが…なかなか…身体が」
よれよれになった友紀の身体を浴槽から引き揚げて、やっとの思いで身体を拭き、二人とも裸のままで布団に寝転がる。
「…もっと、めちゃくちゃにしつこく攻めたかったのに」
「私もです…」
「お風呂でしたの、失敗だったかな」
「わかりません」
二重三十に火照った身体を密着させるのは熱いからと、私たちは手だけ繋いで身体を休めた。
…大丈夫、この旅館にはもう二泊する予定だ。いくらでも時間は残っている。
友紀の綺麗な手を私は両手で挟むように握り、「ありがとう」と眠る友紀の耳元に囁いた。
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