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…とか思ってるとこうなるんだよね
しおりを挟む「見てみてユークちゃん!夕食は海の幸をふんだんに使ったお料理ですって!美味しそうね~。」
「土産屋にはここにしか栽培できない珍しい果物があるそうですよ。新しいお菓子に使われるのは如何ですか?」
「ユーク様、お誘いありがとうございます!今日から二日間、たくさん遊びましょう!(オブシディアン様が聞けば羨むでしょうね。ふふっ!)」
「うん!行こいこー!」
皆今日は浮かれてるな~。まあ私もだけど!今日は一泊二日の女子会なのだ!しかも場所は有名な温泉地!これは楽しむしかないでしょ!
メンバーは私、母様、ファール、シャーサの4人!
「使用人の私までご一緒させていただいてよろしいのでしょうか…?」
「もちろんよ。シャーサ、いつもユークちゃんを見ていてくれてありがとう。今日は無礼講よ!思いっきり楽しみましょう!」
「奥方様…!ありがとうございます!」
そうそう、今日は無礼講だーい!というわけで、
「ファール、敬語やめ」
「ダメですわ。」
「えーでもー」
「家族にも敬語を使っていますもの。簡単にはやめられませんわ。」
むう…でも諦めないもん!
「…家族以上の関係になることが出来れば、考えますわよ?ユーク様。」
「ん?どうしたの?」
「いいえ、独り言ですわ。」
なーんだ、独り言かー。じゃあ旅館に…ゴー!
「みんなー、髪の毛の色は変えたかしらー?」
「はーい!」
「苗字はー?」
「ディーナルスです!」
「それじゃあ出発よ!」
わーい!温泉楽しみ~!みんなと一緒に寝るのかなー?とにかく楽しみ!
「はい、これはユークちゃんの鍵。」
…え?え?え?
「えっと、母様?」
「どうしたの?」
「一人一部屋…?」
「そうよ?」
え…?りょ、旅館の醍醐味って、雑魚寝と夜のトランプと枕投げじゃないの…?
でも皆貴族だからね…一人一部屋だよね…でも諦めきれない!せめて…
「ファール、夜遊びに行ってもいい?」
「ふぇ!?え、ええと…その…」
「ダメ?」
遊びたいよ~!夜にこっそり恋バナしたいよ~!話すような相手はいないけど。
「き、来てくれるのですか?嬉しいです!」
やったー!これで準備万端!では、お部屋へしゅっぱーつ!
「じゃあ、お風呂の準備、しておいてねー!」
「え?もう入るの?」
今は夕方。入るには少し早いような…?
「ユーク様、ここの温泉はたくさんの種類があることで有名なのです。なので早い時間に向かった方がよろしいかと。」
「へ~、じゃあ準備しておかないと!」
シャーサ物知り~
えーと、お風呂セットは…見つけた!浴衣はないけど、可愛くてラフな洋服がいっぱい!どれにしようかな~?
「わーい!本当にたくさん種類がある!」
「ユーク様ー、待ってください~」
「こら~、走っちゃダメよ?」
「奥方様もですよ。」
あっちにはぶくぶくしてるお風呂がある!こっちには緑色のお風呂が!どれから入ろうかなー?よーし、全部制覇してやる!
…とか思ってるとこうなるんだよね。
「うう…のぼせたあ…」
「ユーク様、大丈夫ですか?」
頭がほわーんってする~。それにグワングワンもするー。
「サファイア様、シャーサさん、お先に上がらせていただきます。」
「ごめんなさいね、ファールちゃん」
「ふぁーる~、ごめんなさい…」
「いえいえ、お気になさらず。」
うう…調子乗っちゃダメだね…反省。後でファールにごめんとありがとう言おうっと。
応援ありがとうございます!
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