75 / 94
三人の事情と旅立ち
しおりを挟む
「えーとシャインは長なんだから不味いんじゃないかな? それにルナもサイナも責任ある立場じゃないのかな?」
「別に構いませんよ? もうそろそろ隠居しても可笑しくない時期だしね、ルナもサイナもそろそろ若い子に立場を譲る時期だからね」
「そうですよ、もういい加減楽してもいい頃ですから」
「そうだよね、もう楽隠居して暮らします」
彼女達はエルフの街の長...しかもその中心人物3人、大丈夫なのか。
【エルフの街...少し前】
【シャインSIDE】
「私は今日を持ってエルフの長を引退する事にした、後の事は頼んだわ」
「いきなり何を言うんですか...そんな急に困ります、この街でたった一人のハイエルフなのですよ」
「今迄は私に頼り切り過ぎだったのよ...これからは自分の事は自分でしなさい」
「そんな、シャイン様だけなら兎も角、ルナ様にサイナ様まで、男ですか...男ですね、あの天使様に」
「そうよ...いけない? 私達はもう後が無い位の歳なのよ?、これが最後の恋なのよ、解るでしょう?」
「あの、天使様って11歳ですよね? 犯罪ですよ、犯罪、揃いも揃っておばさん通り越して婆なのに11歳? ショタコンじゃないですか?」
「ショタコン?」
「はい、まぁ掟にはそんなの無いですが...本来なら若い子に譲るのが当たり前でしょう? 本当に恥ずかしいったらありゃしない」
「そこ迄言うの?」
「当たり前ですよ、あんなに素晴らしい人なんですからね、適齢期の女性は勿論、同い年位のチビ迄、皆が《いいなぁ~》《素敵だなぁ~》って思っていたのに...何で老人のあんた達が持っていくんですかね?、長老や長なら、ここは若い子の譲るのが普通ですよね」
「貴方、今私の事《あんた》って言わなかった?」
「ええ、言いましたよ? 長で無くなったなら関係ありませんよね?」
「あのね...私達が選んだんじゃないのよ? 私達をルディウス様が選んだのよ?」
「嘘だーーーーーっ!」
どうしたのかな...何だか怖いよ。
「良いですかシャイン様、私知っているんですよ? シャイン様もルナ様もサイナ様も、そんなに背が高くて最早、姿形までエルフらしくない...本当の婆ぁじゃないですか? 幾ら人族だって絶対に他のエルフが良いに決まってますよ」
「そんな事は無いの...本当に私達を選んだのよ」
「はぁ...何処の誰が、態々お婆ちゃん選ぶんです? もう良いですよ、言い訳は!兎も角お三方は、立派な人だと思っていたけどショタコン婆ぁだったんですね、もう良いですよ、勝手にして下さい、後の事は私達がしますから」
「そう良かったわ」
「ふん、ショタコン」
「何か言った?」
「いいえ何も言ってませんよ(笑)ショタコン婆のシャイン様」
男の恨みは怖いと言うけど、まさかここ迄とは思わなかったわ。
【ルナSIDE】
「確かに、もう何時引退しても可笑しくない歳ですが、恥ずかしくないんですか?」
「だって仕方ないじゃない? 好きになっちゃったんだから」
「相手は11歳って話じゃないですか? そんな幼子みたいな相手と恥ずかしくないんですか? 曾孫より遙かに年下なんですよ?」
「恋に年齢は関係ないわよ」
「お義母さん、だけど限度という物がありますよ...流石に11歳は無いんじゃないですかね...恥ずかしいですよ」
「お婆ちゃん、本当に恥ずかしいよ」
「お袋いい加減にしてくれ! リウマチに腰痛、そんな老人がそんな事するなんて、息子として恥ずかしいって」
「だけど、私ね、この恋は止められないわ」
「もう良いよ...引退して出て行って、ただ11歳の幼子を親父なんて呼びたくないからな、もう勝手にしてくれ」
「私だってそんな赤ちゃんに毛の生えた年齢の子をお爺ちゃんって呼べないからね」
ふんっ、そんな事言いながら、自分達だってチャンスがあったら物にするくせに。
【サイナSIDE】
「おばあ様、いい加減にして下さい、同じ様に齢をとった相手なら私も文句は言いませんよ...11歳、解っているんですか? いい歳した老人が幼子に手を出すなんて、恥をしって下さい...犯罪ですよ犯罪」
「そんな事言われても好きなったんだから仕方ないじゃん」
「はぁ...お母さまはそろそろ、介護が何時必要になっても可笑しくない歳なんですよ? まさかその子にオムツの交換でもさせるつもりですか?」
「まだ、そんな歳じゃないよ...いい加減にして、それに今の私はとっても充実しているわ、そうね200歳位若返った感じかな」
「そんな訳無いでしょう?、どう見ても変わらないじゃない」
《だけど、確かに加齢臭は無くなっているし、何とも言えない位《気》が充実している様に見えなくもない》
「確かにそうだね...だけどまぁ良いや」
「まぁ、もう良い歳だから良いですよ...長老役は引き受けたわ...ただあまり醜聞は晒さないでね」
三人が三人、それぞれの事情で街を後にした。
「本当に大丈夫なのか? シャインは長だし他の2人だって重要な役について居るんだろう?」
「私はそろそろ引退を考えていたから問題ないよ」
「私も家族に任せて降りてもいい頃です」
「そうだね、私も大役は娘に譲ってきましたから、問題ありません」
「それなら、別に良いんだけど、魔王城まで案内をお願いして良いかな?」
「「「はい」」」
美女に美少女を連れての旅。
このパーティーでの旅なら楽しそうだ。
「別に構いませんよ? もうそろそろ隠居しても可笑しくない時期だしね、ルナもサイナもそろそろ若い子に立場を譲る時期だからね」
「そうですよ、もういい加減楽してもいい頃ですから」
「そうだよね、もう楽隠居して暮らします」
彼女達はエルフの街の長...しかもその中心人物3人、大丈夫なのか。
【エルフの街...少し前】
【シャインSIDE】
「私は今日を持ってエルフの長を引退する事にした、後の事は頼んだわ」
「いきなり何を言うんですか...そんな急に困ります、この街でたった一人のハイエルフなのですよ」
「今迄は私に頼り切り過ぎだったのよ...これからは自分の事は自分でしなさい」
「そんな、シャイン様だけなら兎も角、ルナ様にサイナ様まで、男ですか...男ですね、あの天使様に」
「そうよ...いけない? 私達はもう後が無い位の歳なのよ?、これが最後の恋なのよ、解るでしょう?」
「あの、天使様って11歳ですよね? 犯罪ですよ、犯罪、揃いも揃っておばさん通り越して婆なのに11歳? ショタコンじゃないですか?」
「ショタコン?」
「はい、まぁ掟にはそんなの無いですが...本来なら若い子に譲るのが当たり前でしょう? 本当に恥ずかしいったらありゃしない」
「そこ迄言うの?」
「当たり前ですよ、あんなに素晴らしい人なんですからね、適齢期の女性は勿論、同い年位のチビ迄、皆が《いいなぁ~》《素敵だなぁ~》って思っていたのに...何で老人のあんた達が持っていくんですかね?、長老や長なら、ここは若い子の譲るのが普通ですよね」
「貴方、今私の事《あんた》って言わなかった?」
「ええ、言いましたよ? 長で無くなったなら関係ありませんよね?」
「あのね...私達が選んだんじゃないのよ? 私達をルディウス様が選んだのよ?」
「嘘だーーーーーっ!」
どうしたのかな...何だか怖いよ。
「良いですかシャイン様、私知っているんですよ? シャイン様もルナ様もサイナ様も、そんなに背が高くて最早、姿形までエルフらしくない...本当の婆ぁじゃないですか? 幾ら人族だって絶対に他のエルフが良いに決まってますよ」
「そんな事は無いの...本当に私達を選んだのよ」
「はぁ...何処の誰が、態々お婆ちゃん選ぶんです? もう良いですよ、言い訳は!兎も角お三方は、立派な人だと思っていたけどショタコン婆ぁだったんですね、もう良いですよ、勝手にして下さい、後の事は私達がしますから」
「そう良かったわ」
「ふん、ショタコン」
「何か言った?」
「いいえ何も言ってませんよ(笑)ショタコン婆のシャイン様」
男の恨みは怖いと言うけど、まさかここ迄とは思わなかったわ。
【ルナSIDE】
「確かに、もう何時引退しても可笑しくない歳ですが、恥ずかしくないんですか?」
「だって仕方ないじゃない? 好きになっちゃったんだから」
「相手は11歳って話じゃないですか? そんな幼子みたいな相手と恥ずかしくないんですか? 曾孫より遙かに年下なんですよ?」
「恋に年齢は関係ないわよ」
「お義母さん、だけど限度という物がありますよ...流石に11歳は無いんじゃないですかね...恥ずかしいですよ」
「お婆ちゃん、本当に恥ずかしいよ」
「お袋いい加減にしてくれ! リウマチに腰痛、そんな老人がそんな事するなんて、息子として恥ずかしいって」
「だけど、私ね、この恋は止められないわ」
「もう良いよ...引退して出て行って、ただ11歳の幼子を親父なんて呼びたくないからな、もう勝手にしてくれ」
「私だってそんな赤ちゃんに毛の生えた年齢の子をお爺ちゃんって呼べないからね」
ふんっ、そんな事言いながら、自分達だってチャンスがあったら物にするくせに。
【サイナSIDE】
「おばあ様、いい加減にして下さい、同じ様に齢をとった相手なら私も文句は言いませんよ...11歳、解っているんですか? いい歳した老人が幼子に手を出すなんて、恥をしって下さい...犯罪ですよ犯罪」
「そんな事言われても好きなったんだから仕方ないじゃん」
「はぁ...お母さまはそろそろ、介護が何時必要になっても可笑しくない歳なんですよ? まさかその子にオムツの交換でもさせるつもりですか?」
「まだ、そんな歳じゃないよ...いい加減にして、それに今の私はとっても充実しているわ、そうね200歳位若返った感じかな」
「そんな訳無いでしょう?、どう見ても変わらないじゃない」
《だけど、確かに加齢臭は無くなっているし、何とも言えない位《気》が充実している様に見えなくもない》
「確かにそうだね...だけどまぁ良いや」
「まぁ、もう良い歳だから良いですよ...長老役は引き受けたわ...ただあまり醜聞は晒さないでね」
三人が三人、それぞれの事情で街を後にした。
「本当に大丈夫なのか? シャインは長だし他の2人だって重要な役について居るんだろう?」
「私はそろそろ引退を考えていたから問題ないよ」
「私も家族に任せて降りてもいい頃です」
「そうだね、私も大役は娘に譲ってきましたから、問題ありません」
「それなら、別に良いんだけど、魔王城まで案内をお願いして良いかな?」
「「「はい」」」
美女に美少女を連れての旅。
このパーティーでの旅なら楽しそうだ。
0
あなたにおすすめの小説
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。
いな@
ファンタジー
【第一章完結】映画の撮影中に死んだのか、開始五分で処刑されるキャラに転生してしまったけど死にたくなんてないし、原作主人公のメインヒロインになる幼馴染みも可愛いから渡したくないと冤罪を着せられる前に死亡フラグをへし折ることにします。
そこで転生特典スキルの『超越者』のお陰で色んなトラブルと悪名の原因となっていた問題を解決していくことになります。
【第二章】
原作の開始である学園への入学式当日、原作主人公との出会いから始まります。
原作とは違う流れに戸惑いながらも、大切な仲間たち(増えます)と共に沢山の困難に立ち向かい、解決していきます。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる