悪徳貴族になろうとしたが

石のやっさん

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VS堕天使

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「はぁ~また来たって事は何か倒す算段があると言う事かしらね...良いわまた相手してあげる、トール...」


「はいはい、またお前からで良いぜ、此奴全然力が無くて面白くねーんだもの」

「そうね...そういう訳だから、また私が相手してあげるわ、但し今度は殺しちゃうからね、そのつもりで来なさいね」


俺は黙って錆びた剣で斬りかかる。


「あははっ聖剣だと斬れないから魔剣を使っているのね、だけど随分小汚い剣ね..そんなのしか無かったの?」

今度は、ラファエルは躱そうともしない、そのまま剣を手で受けた。

本来なら、簡単に受け止められるか、剣が折れる。

だが、俺には何故か腕が斬り落とされる画像が浮かんだ。

「うおおおおおおおおおおっーーーっ」

「斬れないわ、そんなんじゃ...嫌ぁぁぁぁぁーーーーーっなんでーーっ」

ラファエルの腕が宙に舞った。

「油断しすぎだ」

「もう許さないわ、美しい私の腕を斬り落とすなど、誰も許されません...殺して差し上げます」



「ラファエル、手を貸そうか?」

「トール、手を出さないで此奴は残酷に殺さないと気がすまない」

「そうかなら解った」


此処でトールが出て来たら詰んだ。

だが、今の俺は一対一なら可能性が出て来た。

だがラファエルは剣での攻撃を恐れてか間合いに入って来ない。


「その剣は危ないわね、奈落に落ちていたのね、貴方を殺したら、その剣は火山にでも放り込む事にしましょう」

天使長と言うのは異常だ。

既に斬り落とした腕がもう生えてきている。

「今度はこっちからいきますよ」

「神罰を受けろ...偉大なる、あれっ誰だ、力をサウザンドソード」


1000本の光で出来た剣が空に浮かびあがる。

その光の剣が全てラファェルの元に降り注ぐ。

「なっ何これ、こんな戦い方、私は知らない」

ズガっズガッザクザクザクッ、光の剣がラファェルを刻んでいく。

だが、致命傷にはならない。


「よくも乙女の顔に傷をつけてくれたわね、死ね」

ラファエルが俺の腕を掴んだ、その力のままに腕を弾き違った。

「これは先程のお返しでしてよ、これから本当の地獄を味合わせてあげますわ」


「パーフェクトヒール」

無くなった腕が一瞬で生えてきた。

「それも見たことはないわ...貴方何者? あの駄女神イストリアの眷属じゃ無いわね? けど無駄よ6代前の女神は上級神だったのよ! だから下手な下級神より私は強い」

だが、可笑しい、さっきからどんどん強くなっていく気がする。

多分、もうこいつ等に負けない。


「そうか、ならばこれはどうだ、《天の怒りを知れ、エンジェルブロー》」

「馬鹿ですわね、調子に乗って肉弾戦? 単純な強さなら天使長である私と天使の貴方じゃ比べ物になりませんわ...ぶばっーげふっ、そんな」


ラファェルはお腹を押さえ、口から血を流している。


「そんな馬鹿な、何故、何故回復がこんなに遅いのよ、しかも天使が天使長の私を傷つけるなんてあり得ないわよーーーっ」


何故こんな事が出来るのか解らない。

さっきから何故か不思議と戦い方が思い浮かぶ。

混乱している今がチャンスだ。


「ハ...の加護よ俺に手を貸せ、創造魔法ワルキューレ」

7体の赤い鎧にそれぞれの武器を持ったルディウスが現れた。



【魔王SIDE】


「やはり、創造神様だ、自分の分身を7つも作れる様な存在、私は知らない、あの邪神なんて到底及ばない」

「あれが、あの神が、戦争を止めた理由ですか?」

「魔公爵ザングル、集まって貰って済まないが、皆に国に戻る様に伝えて貰えぬか、此処までの路銀は私が出そう」

「そうですな...死人を甦らした所を見ておりませぬ故、にわかに信じられません、この戦いの勝敗で決めさせて頂きます」

「ならば良い、我らの神が起こす奇跡の数々見るが良かろう」

「解りました」






「なななっ、ちょっと待ってね...ね...話しよう、話...貴方絶対に只の天使じゃない...」


「行け―っ」


7体のルディウスが一斉に斬りかかる。

「くっ、そんな物...嘘、いやぁぁぁぁぁぁぁーーっ、そんなぁぁぁぁぁーーっ」


無数の剣戟によりラファエルは切り刻まれた。

そのうちの首の部分だけを袋に詰め...「風よ舞い上がれ」

ほかの部分は全て風で飛ばした。

流石の天使長とはいえ、首だけ、しかもそれが切り刻まれた状態なら、復活まで時間は掛かるだろう。




「ほう、元天使長の堕天使ラファェルを倒すとはな、久々に相手のし甲斐がある、教えてやろう、天使と《神》の差を...俺は武神、武の頂点に立つ者だ」












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