【石のやっさん旧作】勇者に寝取られた幼馴染が銅貨3枚で売られていた。

石のやっさん

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ささやかな幸せ

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ブーゴが死んだ事で、収納袋から俺でも物が取り出せる。

ブーゴは収納袋に何でも入れるタイプらしく、金貨30枚に宝石がやら薬草などが入っていた。

これでこの集落は皆殺しにした事になる。

1件、1件回っていくと、隠れている子供が数人いたから殺した。

オークの子供の肉は美味しいから殺さない手はない。

「た、助けて」

何も言わないで首を跳ねた。

捕らわれた人間が居たら、貰おうと思っていたが、この集落にはいないようだ。

よく考えたら、家族で暮らしている者が多かったから、この集落では人間を使ってないのかも知れない。

まぁ関係ないな。

集落を周り金目の物を収納袋に放り込み、今度は肉に手を付ける。

幸い解体には慣れているから片っ端から解体をし、収納袋に突っ込んでいった。

勇者と魔王子、そしてレベルが上がったせいか、解体すら素早く出来た。

多分ガイアの方が今の俺より強い。

そう考えたら…数の暴力以外で、あのパーティが負けるとは思わない。

オークランド…いつか全員皆殺しにしてやる。


兎も角、オークだ。

オークを狩れば、気も晴れるし、金もレベルも手に入る。


◆◆◆

「ただいま~」

「リヒトく…いえ、リヒト様お帰りなさいませ」

門番の人の態度が可笑しい…まぁ良いや。

宿に帰ると…

「ひぃ~殺さないで、お願いします…宿なら無料で自由に使って良いですから….」

「貴方に仕えさせて頂きます…だから、命だけはお助け下さい」

宿のオーナーである、ゴブオさんとゴブミさんが受付でいきなり命乞いをしてきた。

一応は体の血を流しているし、服も着替えたから見た目は背が伸びた位しか変わらない。

何が起きているんだ。

「殺す気はないから、安心して下さい…何で急にそんな態度をとるのか? 教えて貰えませんか」


「それはリヒト君…いえ、リヒト様が、そんな禍々しい魔気を放っているからです…我々ゴブリンは弱い存在なんです…宿代は…ハァハァ無料で構いませんから…助けて下さい」

「本当に、怖いんです…蛇に睨まれたカエル、猫に見られているネズミ所じゃないんです…ドラゴンに睨まれたネズミ…そういうレベルで怖いのです…」

「俺は何かする気はないよ…寧ろお世話になっている位だから…その魔気って押さえる事は出来るの?」

「怒りを抑えれば、多分…ハァハァ」

怒り? 

俺はオークに対して『殺してやりたい』そう考えていたから魔気という物が出ていたのかも知れない。

リリの事でも考えるか?

「これでどうだ?」

「ハァハァ、これなら大丈夫です」

「はい、大丈夫です」

「そう、世話になっているんだから、代金は払うよ…怖い思いさせて悪かったね…ただいま」

「「お帰りなさい」」


多分、これは魔王子の能力の一つだろう。

勇者にはこんな能力は無い。

こんな能力があるのなら、強く成れば、誰かに命令して治療をさせる事も出来るかも知れない。

◆◆◆

「リリ、ただ今~」

「あうあかあうありまぁ~」

俺が帰ってきたのが嬉しいのか、トドの様な感じで這いつくばりながらリリが出迎えてくれた。

少しだけリリの表情に明るさが戻ったような気がする。

「リリ、今日はお土産があるんだよ…そうだ、つけてあげる」

俺は収納袋から、チョーカーを取り出し、リリにつけてあげた。

本当はネックレスをあげたいが…ひっかけて直ぐに切ってしまうのでこれにした。

首輪に見えなく、白の革製で真ん中に宝石が埋め込まれている。

うん、リリには似合う。

「リリ、今日は子豚(オークの子供)の肉を使ったカツレツとサラダにスープだ、いまから作るから待っててね、チュッ」

軽くキスをしてリリの頭を撫でた。

「ううう?ううん」

リリは俺の足にすり寄ると足にスリスリした後、ベッドの方にいき、器用によじ登っていた。

これは多分、リリなりの『良い子にして待っている』そんな感じなのかも知れない。

会話は成立しないものの、何となくコミュニケーションは取れるようになった。

辛い記憶を取り戻させる位なら、無理しないでこのままでも良いのかも知れない。

そう思う事もある。


「リリ、ご飯が出来たよ」

そう言うとリリは嬉しそうに這ってきた。

リリの事を考えて、テーブルはもう使っていない。

床に食事を置いて一緒に食べている。

うんうん、美味しそうに食べている。

最近では少し笑顔を見せてくれる時がある。

食事の時とSEX…まぁ69をしている時だ。

食事が終わると、その後は…楽しい時間だ。

リリは俺の前まで来ると、犬がお腹を見せる様に転がり、催促してくる。

俺はズボンを脱いでリリの顔に跨り、リリの股に顔をうずめる。

「うんぐううんうん、あむあむううんうんっぷはぁ」

「ちゅくちゅくちゅくペロぺろうんぐううん」

最近ではリリも胸を使い挟み込んでくれている。

コミュニケーションが取れない訳じゃない。

リリは食事の時と69の時だけは笑顔を見せてくれる。

この時俺は、ささやかな幸せを感じるんだ。



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