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肉、悪魔という存在
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今日は、また市場にきた。
3日目で壺屋に新しい壺が入ると聞いたのと…肉の売込みだ。
オークの肉は美味しい。
それに豚肉は普通に流通しているから、上等な豚肉として誤魔化せる気がする。
それに一旦美味いと言う事が解り、流通してしまえば『食べた事がある魔族』が街の外でオークを狩るかも知れない。
まぁ、最初は騙して売るしか無いけどな。
「肉って買い取って貰える?」
「まぁ、買い取らないでも無いが、何の肉だい」
「人間が美味いって食べている、豚に似た肉だ…イノブタって物らしい」
※この世界にイノブタはいません、主人公が適当に言っているだけです。
「へぇ~ 売れるかなぁ」
「今回は無料で良いよ…全部置いていくから市場の人でわけて売って…もし評判が良かったら次回にお金の話をしよう」
「それで良いのかい」
「まぁ食べた事無い物に値段はつけられないよね…だからこれは試食分って事で」
俺は収納袋から肉を取り出した。
「こんなに良いのかい」
「ああ、構わない、ただ次からはちゃんとお金は貰うからね」
「勿論だ」
俺は金が欲しい訳では無い…将来的に『オーク』が食べ物になる未来が見たい。
それだけだ。
そして俺はまた壺屋に来ている。
「おう、兄ちゃん…雰囲気が変わったな、それで今回も当たりばかりだ」
確かに見た感じ、面構えが屈強そうな女性しか居ない。
「たしかにそうですね…」
「まぁな、ハズレで四肢欠損も居るが、それは兄ちゃんが欲しい奴じゃないだろう…それで相談だが…今回は、本来は壺にも出来ない程粗悪なのが居るんだよ」
どんな奴なのだろうか?
壺にも出来ない…顔に問題があるのか?
「どんな感じなのでしょうか?」
「体は細くてやせている、本人曰く、人間の高貴な身分の出身らしい…ちゃんと話せて四肢欠損は無い」
本来は壺で見えない分の情報は教えて貰えない…更に言うなら『話』は出来ない様にさせられている。
「それって普通に中当りに聞こえるけど?」
体の線が細いだけなら…ハズレじゃない筈だ。
顔に傷があっても、余り魔族は気にしない…実際に壺にも普通の奴隷にも傷がある女は居た。
「まぁ悪魔様絡みだから、こんなのは他には居ない…本当に薄気味悪いんだ、1つ除けば兄ちゃん好みだから、とって置いた。だだ、兄ちゃんが買わなければ、この女は潰して肉にするしかねー、それ位の欠点がある」
「取り敢えず、見せて貰えますか?」
「ああっ、良いぜ…だが後でこんな者見せやがってと言うのは無しだ」
「解りました」
小さな壺置き場のテントに入るように言われた。
くすんでいるが髪は綺麗な金髪、目は水色でまるで湖の様に澄んだ瞳をしている。
耳は尖っていないからエルフではない。
だが、耳以外だけで判断するなら…エルフの王女だと言われても信じてしまう程の美貌だった。
ただ一つの欠点を除いて。
「これは…口をこんな形に変えたのでしょうか? それともこう言う口をした種族が居るのでしょうか?」
「これはお客様が見た通りの物です。当人の話では悪魔様に恨みを親がかってこうなったのだとか」
「という事は、此処から排泄するのか?」
「小水の方はそうですね」
悪魔とはこんな事が出来るのか?
こんな事が出来る存在なら、リリなんて楽勝に治せるかも知れない。
将来力をつけて、悪魔に命じてリリを治させればよい。
「悪魔様って頻繁に会えるものなのですか?」
「ハァ~あんた何を言っているんだ? 普段は魔界に住んでいるんだから、まず会える訳無い…魔王様にでもならなければ顔を合わせる事も殆ど無いだろう」
多分、人間側と考えが違う。
人間側では魔王の方が悪魔より上だと思われていたのだが…本当は魔王=勇者 悪魔=天使だった。
「そうだったんですね」
やはり人間側で育った俺は間違った知識も多いようだ。
この女性は…悪魔に怒りを買って…顔の口の部分が女性器になっていた。
口が悪い言い方だが…しっかりと毛が生えたマンコが口の代わりにある。
「それで、口は何処にあるんですか?」
「本来、壺は見えない部分の情報を与えないのがルールなんだが、本来の性器の場所にある…一応喋れるぞ…どうする? この気持ち悪い生き物?」
魔族から見ても気持ち悪いらしい…買わないと死ぬ運命。
だが、悪魔絡みでリリの体を治すヒントになる。
この人間は少なくとも『リリの体を治せる存在』を知っている。
「幾らでしょうか?」
「これもハズレ確定だが、肉には出来る、だから銀貨1枚でどうだ?」
「解かった買うよ」
俺にとって可愛いリリだが、あの体じゃ同じ人間から馬鹿にされる可能性がある。
彼女なら、そんな事にならない気がする。
「有難う」
俺は銀貨1枚渡した。
前と同じ失敗をしない様に気をつけないとな。
3日目で壺屋に新しい壺が入ると聞いたのと…肉の売込みだ。
オークの肉は美味しい。
それに豚肉は普通に流通しているから、上等な豚肉として誤魔化せる気がする。
それに一旦美味いと言う事が解り、流通してしまえば『食べた事がある魔族』が街の外でオークを狩るかも知れない。
まぁ、最初は騙して売るしか無いけどな。
「肉って買い取って貰える?」
「まぁ、買い取らないでも無いが、何の肉だい」
「人間が美味いって食べている、豚に似た肉だ…イノブタって物らしい」
※この世界にイノブタはいません、主人公が適当に言っているだけです。
「へぇ~ 売れるかなぁ」
「今回は無料で良いよ…全部置いていくから市場の人でわけて売って…もし評判が良かったら次回にお金の話をしよう」
「それで良いのかい」
「まぁ食べた事無い物に値段はつけられないよね…だからこれは試食分って事で」
俺は収納袋から肉を取り出した。
「こんなに良いのかい」
「ああ、構わない、ただ次からはちゃんとお金は貰うからね」
「勿論だ」
俺は金が欲しい訳では無い…将来的に『オーク』が食べ物になる未来が見たい。
それだけだ。
そして俺はまた壺屋に来ている。
「おう、兄ちゃん…雰囲気が変わったな、それで今回も当たりばかりだ」
確かに見た感じ、面構えが屈強そうな女性しか居ない。
「たしかにそうですね…」
「まぁな、ハズレで四肢欠損も居るが、それは兄ちゃんが欲しい奴じゃないだろう…それで相談だが…今回は、本来は壺にも出来ない程粗悪なのが居るんだよ」
どんな奴なのだろうか?
壺にも出来ない…顔に問題があるのか?
「どんな感じなのでしょうか?」
「体は細くてやせている、本人曰く、人間の高貴な身分の出身らしい…ちゃんと話せて四肢欠損は無い」
本来は壺で見えない分の情報は教えて貰えない…更に言うなら『話』は出来ない様にさせられている。
「それって普通に中当りに聞こえるけど?」
体の線が細いだけなら…ハズレじゃない筈だ。
顔に傷があっても、余り魔族は気にしない…実際に壺にも普通の奴隷にも傷がある女は居た。
「まぁ悪魔様絡みだから、こんなのは他には居ない…本当に薄気味悪いんだ、1つ除けば兄ちゃん好みだから、とって置いた。だだ、兄ちゃんが買わなければ、この女は潰して肉にするしかねー、それ位の欠点がある」
「取り敢えず、見せて貰えますか?」
「ああっ、良いぜ…だが後でこんな者見せやがってと言うのは無しだ」
「解りました」
小さな壺置き場のテントに入るように言われた。
くすんでいるが髪は綺麗な金髪、目は水色でまるで湖の様に澄んだ瞳をしている。
耳は尖っていないからエルフではない。
だが、耳以外だけで判断するなら…エルフの王女だと言われても信じてしまう程の美貌だった。
ただ一つの欠点を除いて。
「これは…口をこんな形に変えたのでしょうか? それともこう言う口をした種族が居るのでしょうか?」
「これはお客様が見た通りの物です。当人の話では悪魔様に恨みを親がかってこうなったのだとか」
「という事は、此処から排泄するのか?」
「小水の方はそうですね」
悪魔とはこんな事が出来るのか?
こんな事が出来る存在なら、リリなんて楽勝に治せるかも知れない。
将来力をつけて、悪魔に命じてリリを治させればよい。
「悪魔様って頻繁に会えるものなのですか?」
「ハァ~あんた何を言っているんだ? 普段は魔界に住んでいるんだから、まず会える訳無い…魔王様にでもならなければ顔を合わせる事も殆ど無いだろう」
多分、人間側と考えが違う。
人間側では魔王の方が悪魔より上だと思われていたのだが…本当は魔王=勇者 悪魔=天使だった。
「そうだったんですね」
やはり人間側で育った俺は間違った知識も多いようだ。
この女性は…悪魔に怒りを買って…顔の口の部分が女性器になっていた。
口が悪い言い方だが…しっかりと毛が生えたマンコが口の代わりにある。
「それで、口は何処にあるんですか?」
「本来、壺は見えない部分の情報を与えないのがルールなんだが、本来の性器の場所にある…一応喋れるぞ…どうする? この気持ち悪い生き物?」
魔族から見ても気持ち悪いらしい…買わないと死ぬ運命。
だが、悪魔絡みでリリの体を治すヒントになる。
この人間は少なくとも『リリの体を治せる存在』を知っている。
「幾らでしょうか?」
「これもハズレ確定だが、肉には出来る、だから銀貨1枚でどうだ?」
「解かった買うよ」
俺にとって可愛いリリだが、あの体じゃ同じ人間から馬鹿にされる可能性がある。
彼女なら、そんな事にならない気がする。
「有難う」
俺は銀貨1枚渡した。
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