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新しい壺の中身
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今回は2回目のせいか落ち着いて話せる。
相手はプロなんだから相談した方が良いだろう。
「この前、壺を割ったとき悪臭がこみ上げて吐いたし怒られたんだ、何か良い方法は無いかな」
「ああっ、それは兄ちゃん銀貨1枚払えば、此処で割ってやるよ、洗体まではしないけど簡単にシャワーを浴びさせて引き渡しするぜ、+銀貨1枚で神官様の簡易治療付きであと銀貨1枚くれたらラブラブパック付きだ」
なんだ、そんな方法がちゃんとあるんじゃないか?
「神官様の簡易治療付きって何ですか? あとラブラブパックって何?」
「神官様が性病と簡単な治療をしてくれる、あくまでも簡単な治療だ。ラブラブパックは人間用の服も大量に手に入っているから5枚、下着と靴もセットでこの金額で提供している」
リリの時に言ってくれれば苦労しなかったのに...
「それはなんで前回の時に言ってくれなかったんですか?」
「いやぁ、銅貨3枚の壺を欲しがるくらいだから、金が無いかと思っていたんだ、悪ぃ」
「それじゃ、今回はフルセットでお願いします...あと出来たらマスクもお願いいたします」
「まぁ...流石にこの面じゃ連れて歩くのは恥ずかしいだろうな...解ったぜ、奴隷が銀貨1枚、奴隷紋が銀貨3枚、壺割が銀貨1枚 簡易治療銀貨1枚 ラブラブパックが銀貨1枚、合計銀貨7枚だ」
「はいよ」
俺は銀貨7枚を収納袋から取り出して払った。
「それで兄ちゃん、まだ線が細い奴がいたら欲しいかい?」
「積極的にはもう考えないけど、まぁ見させては貰うよ」
「そうか...それじゃ、全部終わらせておくから2時間位したら来てくれ...あと魔気は格上には使えないぞ...まぁ覚えたての頃は使いたくなるよな、ははははっ」
「使って問題はないんですか?」
「ああっ街の中だったら、問題ないな、魔族の魅力は力だから、強ければ待遇が良くなるのは当たり前だ...まだガキのお前に腹立てるような奴は街中じゃいねーよ...だが兄ちゃん筋は悪くないぞ、この前から随分強くなったな、一瞬だけ、兄ちゃんじゃなくて『お客様』って呼んじまった」
確かに数百年、数千年生きる魔族から見たら、俺はガキ、下手したら赤ん坊だな。
魔族の世界で生きてみて感じたのは...そこらへんの親父ですら強者がゴロゴロいると言う事だ。
こんな壺屋の親父が、多分ガイアより強い。
「気のせいか、おじさん凄く強く思えますよ」
「今は人生に疲れて壺屋しているが...これでも2800年前は8人衆の一人だ」
「8人衆?」
「ああっ、今は四天王とか言って四人だが、昔は8人居たのさ...その一人が俺だ」
「だからですか、お見逸れしました」
「いや、今はただの壺屋だ...だが兄ちゃん、あんたは赤ん坊の癖に親も居ないのに良くかんばっていると思うぞ、孤児だろう? 筋が良い1000年も頑張ればそこそこ強くなれそうだな、まぁ頑張れよ」
「ありがとうございます」
「ああっ、そして稼いで沢山の壺を買ってくれ」
「はい」
オークナイトを倒せるくらい強くなった筈なのに、この街に居ると全然強くなった気がしねーっ。
◆◆◆
時間が出来たから、市場を見て歩いた。
あいも変わらず、市場で売っているのは『筋肉質で大柄な女』が多い。
今のところ、顔見知りには合わない。
だが、もし顔見知りを見つけたら...その時、俺はどうするのだろうか...自分でも解らない。
「兄ちゃん、この肉結構いけるな」
「ああっ、油が乗っていて、最高級の豚肉みてーだ」
「次持ってきた時、うちが買ってやる」
「ちょっと待て、そこの兄ちゃんはうちに話をもってきたんだぞ」
オークの肉は思ったよりも人気が出ていた。
「また手に入ったら持ってきます...」
そう答える
「「「「ああっ頼むぜ(よ)」」」」」
今日、渡した肉屋の親父をはじめ何人かのお店から返事が返ってきた。
オークのいや、イノブタの肉はこれから大量に仕入れるから、良い商売になりそうだ。
2時間が過ぎ、壺屋に戻った。
「まぁ、こんな感じだ...どうだ?」
流石はプロだな。
リリの時と違ってばっちい気はしない。
いや、それどころかマスクをしている姿は本当に美少女にしか見えない。
綺麗な金髪の長い髪にやや高い身長。
切れ長の目につんとした感じ。
小ぶりな胸にすらっとした長い手足。
可愛いというより、クールな美人。
もし、マスクの下がちゃんとした口だったら、人間の奴隷商なら金貨千枚位で取引きされるに違いない。
今すぐ話したい..そういう気持ちに駆られるが...まずい話になる可能性もあるので、今は堪えた。
それに、人前で股間から声が聞こえてくるのも何かシュールだ。
「流石はプロ、綺麗ですね」
「おうよ、金さえ貰えればしっかりと仕事するぜ」
これで銀貨7枚(約7万円)なら安い。
「ありがとうございます...それじゃ連れ帰って良いですか?」
「ああっ、構わない」
「『黙って、俺についてきて』」
「...」
「それじゃ、失礼します」
「ああっ、また、買いにきてくれよ」
「はい」
俺は壺屋の親父にお礼を言って市場を後にした。
そういえば...宿屋の方にもう一人迎え入れたという話をしていない...
まぁ良いか、割増し料金でどうにかなるだろうし...無理なら魔気を使えば文句は言われないだろう。
相手はプロなんだから相談した方が良いだろう。
「この前、壺を割ったとき悪臭がこみ上げて吐いたし怒られたんだ、何か良い方法は無いかな」
「ああっ、それは兄ちゃん銀貨1枚払えば、此処で割ってやるよ、洗体まではしないけど簡単にシャワーを浴びさせて引き渡しするぜ、+銀貨1枚で神官様の簡易治療付きであと銀貨1枚くれたらラブラブパック付きだ」
なんだ、そんな方法がちゃんとあるんじゃないか?
「神官様の簡易治療付きって何ですか? あとラブラブパックって何?」
「神官様が性病と簡単な治療をしてくれる、あくまでも簡単な治療だ。ラブラブパックは人間用の服も大量に手に入っているから5枚、下着と靴もセットでこの金額で提供している」
リリの時に言ってくれれば苦労しなかったのに...
「それはなんで前回の時に言ってくれなかったんですか?」
「いやぁ、銅貨3枚の壺を欲しがるくらいだから、金が無いかと思っていたんだ、悪ぃ」
「それじゃ、今回はフルセットでお願いします...あと出来たらマスクもお願いいたします」
「まぁ...流石にこの面じゃ連れて歩くのは恥ずかしいだろうな...解ったぜ、奴隷が銀貨1枚、奴隷紋が銀貨3枚、壺割が銀貨1枚 簡易治療銀貨1枚 ラブラブパックが銀貨1枚、合計銀貨7枚だ」
「はいよ」
俺は銀貨7枚を収納袋から取り出して払った。
「それで兄ちゃん、まだ線が細い奴がいたら欲しいかい?」
「積極的にはもう考えないけど、まぁ見させては貰うよ」
「そうか...それじゃ、全部終わらせておくから2時間位したら来てくれ...あと魔気は格上には使えないぞ...まぁ覚えたての頃は使いたくなるよな、ははははっ」
「使って問題はないんですか?」
「ああっ街の中だったら、問題ないな、魔族の魅力は力だから、強ければ待遇が良くなるのは当たり前だ...まだガキのお前に腹立てるような奴は街中じゃいねーよ...だが兄ちゃん筋は悪くないぞ、この前から随分強くなったな、一瞬だけ、兄ちゃんじゃなくて『お客様』って呼んじまった」
確かに数百年、数千年生きる魔族から見たら、俺はガキ、下手したら赤ん坊だな。
魔族の世界で生きてみて感じたのは...そこらへんの親父ですら強者がゴロゴロいると言う事だ。
こんな壺屋の親父が、多分ガイアより強い。
「気のせいか、おじさん凄く強く思えますよ」
「今は人生に疲れて壺屋しているが...これでも2800年前は8人衆の一人だ」
「8人衆?」
「ああっ、今は四天王とか言って四人だが、昔は8人居たのさ...その一人が俺だ」
「だからですか、お見逸れしました」
「いや、今はただの壺屋だ...だが兄ちゃん、あんたは赤ん坊の癖に親も居ないのに良くかんばっていると思うぞ、孤児だろう? 筋が良い1000年も頑張ればそこそこ強くなれそうだな、まぁ頑張れよ」
「ありがとうございます」
「ああっ、そして稼いで沢山の壺を買ってくれ」
「はい」
オークナイトを倒せるくらい強くなった筈なのに、この街に居ると全然強くなった気がしねーっ。
◆◆◆
時間が出来たから、市場を見て歩いた。
あいも変わらず、市場で売っているのは『筋肉質で大柄な女』が多い。
今のところ、顔見知りには合わない。
だが、もし顔見知りを見つけたら...その時、俺はどうするのだろうか...自分でも解らない。
「兄ちゃん、この肉結構いけるな」
「ああっ、油が乗っていて、最高級の豚肉みてーだ」
「次持ってきた時、うちが買ってやる」
「ちょっと待て、そこの兄ちゃんはうちに話をもってきたんだぞ」
オークの肉は思ったよりも人気が出ていた。
「また手に入ったら持ってきます...」
そう答える
「「「「ああっ頼むぜ(よ)」」」」」
今日、渡した肉屋の親父をはじめ何人かのお店から返事が返ってきた。
オークのいや、イノブタの肉はこれから大量に仕入れるから、良い商売になりそうだ。
2時間が過ぎ、壺屋に戻った。
「まぁ、こんな感じだ...どうだ?」
流石はプロだな。
リリの時と違ってばっちい気はしない。
いや、それどころかマスクをしている姿は本当に美少女にしか見えない。
綺麗な金髪の長い髪にやや高い身長。
切れ長の目につんとした感じ。
小ぶりな胸にすらっとした長い手足。
可愛いというより、クールな美人。
もし、マスクの下がちゃんとした口だったら、人間の奴隷商なら金貨千枚位で取引きされるに違いない。
今すぐ話したい..そういう気持ちに駆られるが...まずい話になる可能性もあるので、今は堪えた。
それに、人前で股間から声が聞こえてくるのも何かシュールだ。
「流石はプロ、綺麗ですね」
「おうよ、金さえ貰えればしっかりと仕事するぜ」
これで銀貨7枚(約7万円)なら安い。
「ありがとうございます...それじゃ連れ帰って良いですか?」
「ああっ、構わない」
「『黙って、俺についてきて』」
「...」
「それじゃ、失礼します」
「ああっ、また、買いにきてくれよ」
「はい」
俺は壺屋の親父にお礼を言って市場を後にした。
そういえば...宿屋の方にもう一人迎え入れたという話をしていない...
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